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資料V-6-1 現在の遺族年金制度の仕組み

遺族 遺族基礎年金 遺族厚生年金(注1)
若齢の遺族配偶者の場合 子のいる場合
(注2)
子が18歳に達するまで支給される 夫の報酬比例の年金額の3/4が支給される(注3・注4)
配偶者死亡時の年齢
が55歳以上の場合
支給されない 60歳以降妻の報酬比例の年金額の3/4が支給される(60歳までは支給停止、子が遺族厚生年金の受給権を有する場合は夫の遺族厚生年金は支給停止される)
配偶者死亡時の年齢
が55歳未満の場合
支給されない 支給されない(この場合、18歳未満の子に対しては妻の報酬比例の年金額の3/4が支給される)
子のいない場合 配偶者死亡時の年齢
が35歳未満の場合
支給されない 夫の報酬比例の年金額の3/4が支給される
配偶者死亡時の年齢
が35歳以上の場合
支給されない 夫の報酬比例の年金額の3/4に加えて40歳以降65歳未満の間は中高齢寡婦加算(40歳までは夫の報酬比例の年金額の3/4のみ支給)が加算される(注4)
配偶者死亡時の年齢
が55歳以上の場合
支給されない 60歳以降妻の報酬比例の年金額の3/4が支給される(60歳までは支給停止)
配偶者死亡時の年齢
が55歳未満の場合
支給されない 支給されない
高齢の遺族配偶者の場合 支給されない 配偶者の報酬比例の年金額の3/4が支給される
(参考)
自分の老齢厚生年金の受給権がある場合には、実際に受給する年金については、
(1)遺族厚生年金のみを受給する
(2)自分の老齢厚生年金のみを受給する
(3)死亡した配偶者の報酬比例の年金額の1/2と自分の老齢厚生年金の1/2の額を併給するという3つから選択する。
支給されない

(注1) 現役期に夫が死亡した時の妻や子に対する給付については、夫の被保険者期間が25年未満である場合、遺族厚生年金の金額は25年で計算される。
(注2) 「子」とは、18歳未満又は障害状態で20歳未満の子をいう。
(注3) 夫の死亡当時妻が35歳未満であっても、子どもが18歳に達した時点で妻が35歳以上である場合は、40歳以降65歳未満の間中高齢寡婦加算が加算される。
(注4) 遺族厚生年金を受けている妻が65歳になり、自分の老齢基礎年金を受給することができるようになったときに、昭和31年4月1日以前に生まれた者に対しては、中高齢寡婦加算と老齢基礎年金の差に相当するものとして、経過的寡婦加算が加算される。
(注5) この表で整理したケース以外に、夫の年齢、妻の年齢、子の年齢によって様々なケース(年金受給者だが18歳未満の子がいる、年金受給者である夫は死亡したが自らはまだ年金受給年齢とはなっていないなど)が生じ得るが、ここでは省略している。
(注6) 遺族厚生年金は、この表で整理した以外にも、子、父母、孫、祖父母が支給対象となるが、ここでは省略している。また、国民年金では独自制度として寡婦年金、死亡一時金があるが、ここでは省略している。


資料V-6-2 若齢の遺族配偶者(妻)の遺族年金(1)

若齢の遺族配偶者(妻)の遺族年金(1)の図


資料V-6-3 若齢の遺族配偶者(妻)の遺族年金(2)

若齢の遺族配偶者(妻)の遺族年金(2)の図


資料V-6-4 高齢の遺族配偶者(妻)の遺族年金

高齢の遺族配偶者(妻)の遺族年金の図


資料V-6-5 片働き世帯と共働き世帯の間での高齢期の遺族年金の不均衡

片働き世帯と共働き世帯の間での高齢期の遺族年金の不均衡の図


資料V-6-6 諸外国における遺族年金の取扱い

国名 子が成長するまでの間の若齢の遺族配偶者の場合 子を養育しない
若齢の遺族配偶者の場合
高齢の遺族配偶者の場合
アメリカ

◎養育者年金 ― 16歳未満又は障害を有する子を養育し、再婚していない配偶者に対し、被保険者の年金額の75%を支給(上記の子がある場合、妻に年齢要件は無い)

※同額が遺児年金として子に対しても給付

  • 受給者が65歳未満で、年間10,080ドル[1,148,210円]を超える他の収入がある場合、超過額の半分を給付額から減額。
  • 家族の受給額の総額が被保険者の老齢年金の175%程度を超えた場合には減額される。
  • 配偶者自身の老齢年金、障害年金を受給している場合には、その額だけ養育者年金は減額
  • 10年以上の婚姻期間がある場合は、離婚した元配偶者に対しても養育者年金が給付。
 

◎寡婦(夫)年金 ― 60歳以上又は障害を有する50歳以上の再婚していない配偶者に対し、被保険者の年金額の100%を支給(子の有無は問わない)

  • 寡婦(夫)年金の受給権を得た後に再婚しても給付。
  • 所得制限、配偶者自身の老齢年金、障害年金との調整、家族の上限による減額、10年以上の婚姻期間がある場合の離婚時の取扱いについては、養育者年金と同様。
イギリス

◎養育者手当 ― 児童手当受給対象となる児童(16歳未満又は16〜18歳の学生)を養育している者、又は、亡くなった被保険者の子を妊娠している者に対して、養育者手当として週72.50ポンド[13,360円]の基礎年金と死亡者の付加年金額(報酬比例、2002年からは半額)が支給

※子1人につき11.35ポンド[2,090円]の加算

  • 所得制限はない。
  • 子が児童手当対象年齢でなくなった時点で支給が停止。
  • 亡くなった被保険者と離婚していた場合、再婚している場合には支給されない。

◎遺族手当 ― 被保険者が死亡した時点で45歳以上60歳未満である配偶者に対して、1年間、遺族手当として週72.50ポンド[13,360円](55歳未満の場合、55歳を1年下回るごとに7%減額)の基礎年金が支給

◎遺族一時金 ― 死亡した被保険者も配偶者も老齢年金の受給年齢に達していない場合、配偶者に対して、遺族一時金として、2,000ポンド[368,660円]が支給

  • いずれも所得制限はない。

◎60歳に達した時点で、亡くなった夫の保険料納付に基づく配偶者年金(基礎年金と死亡者の付加年金額(報酬比例、2002年からは半額))を受給できる

  • 自らの保険料納付に基づく老齢年金を受給できる場合には、基礎年金の満額、付加年金の最高限度額までは合計額を受給可能。

※ 2010年からは、夫も亡くなった妻の保険料納付に基づく配偶者年金を受給できるようになる予定。

ドイツ

◎大寡婦(夫)年金 ― 18歳以下の寡婦(夫)の子、被保険者の子を養育する場合は、再婚していない寡婦(夫)に、年金種別計数0.6(当初3ヶ月のみ1.0)の年金を支給

  • 月額1,282.51マルク[79,580円](子1人に対して272.05マルク[16,880円]を加算)以上の所得がある場合には、この額を超える所得の40%に相当する額が年金から減額。
  • 生前に離婚した配偶者が死亡した場合、配偶者自身が保険料納付要件を満たし、再婚していないときは、養育年金が支給(自らの保険料納付に対応する給付として)。

◎小寡婦(夫)年金 ― 45歳未満の再婚していない寡婦(夫)に、年金種別計数0.25(当初3ヶ月のみ1.0)の年金を支給

  • 所得制限は大寡婦(夫)年金と同様。
  • 就労不能又は稼得不能の場合、45歳に到達した場合は、大寡婦(夫)年金が支給(自らの保険料納付に基づく老齢年金とは併給。)。

◎大寡婦(夫)年金 ― 45歳に達した再婚していない寡婦(夫)に、年金種別計数0.6(当初3ヶ月のみ1.0)の年金を支給

  • 所得制限、離婚時の取扱いは子がある配偶者と同様
フランス

◎寡婦(夫)手当 ― 亡くなった被保険者の再婚していない55歳未満の配偶者に、3年間定額の給付(1年目は月3,744フラン[69,260円]、2年目は月2,065フラン[38,200円]、3年目は月1,573フラン[29,100円])を支給

  • 所得が四半期で11,790フラン[218,120円]未満の場合に支給。
  • 受給者が50歳以上の場合には、55歳まで3年目と同額の給付を支給
  • 55歳未満のため、自身の退職年金との併給問題は生じない。

◎子(原則として16歳未満)を扶養する遺族配偶者については、別に家族給付制度からの手当の支給がある。(財源は、事業主・自営業者が報酬、所得に応じて負担する保険料を基本として賄われる。)

◎遺族年金 ― 亡くなった被保険者の再婚していない55歳以上の配偶者(2年以上の婚姻期間又は婚姻による子を有する配偶者が対象。亡くなった被保険者と離婚した者も含む。)に、被保険者に対する年金の54%を支給

  • 所得が年間83,658フラン[1,547,670円]を超えない場合に支給。
  • 配偶者自身の退職年金を受給している場合には、一定の上限のもとで遺族年金を併給可能。(亡くなった被保険者の年金額と自身の年金額の合計の52%(あるいは一般制度における退職年金の最高限度額の73%)を超えないという制限あり。)
  • 複数の受給可能な配偶者がいる場合には、婚姻期間に応じて比例配分。
スウェーデン

◎基礎年金

(1)生活転換年金 死亡者と5年以上婚姻、同居していた65歳未満の配偶者に、6か月間、死亡者の年金の90%(居住期間により減額)を支給。

(2)延長された生活転換年金 (1)の支給期限後、子が12歳になるまで、(1)と同額の年金を支給

(3)特別遺族年金 (1)の支給期限後、自分の仕事の収入だけでは生活していけないと認定された場合に、65歳まで、(1)の1 / 4〜3 / 4の年金が支給。

※他に、経過的な寡婦年金(終身年金で自身の老齢年金と併給可能)、及び、遺児に支給される児童年金(片親死亡の場合死亡者の年金の25%。18歳まで(学生の場合は20歳まで)支給。)がある。

◎報酬比例年金

 死亡者が年金受給者であったか、3年以上被保険者であった場合、65歳未満の配偶者に対して、基礎年金と同様の要件で、

(1)生活転換年金(死亡者の年金の40%)
(2)延長された生活転換年金((1)と同額)
(3)特別遺族年金((1)の1 / 4〜3 / 4の額)

が支給。

※他に、経過的な寡婦年金(終身年金で自身の老齢年金と併給可能)、及び、遺児に支給される年金(死亡者の年金の30%、子どもが1人増えるごとに20%追加(上限100%)。支給年齢は基礎年金と同じ。)がある。

 


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