電子カルテ
| 期待される効果 |
質の向上
・最新の医療情報へのアクセスによる診療 ・患者データの一元管理・共有化、情報の解析等による新たな臨床上の根拠（エビデンス）の創出
効率化
情報提供
|
| 現状 | 普及率：全病院の１．１％（平成１３年７月） |
| 目標 |
・ 平成１６年まで全国の各二次医療圏において少なくとも１施設の臨床研修指定病院を中心に導入を図る。
・ 平成１８年までに病院の○○％に導入 ・ 平成１８年までに診療所の○○％に導入 |
| 解決すべき課題 | ・電子カルテについての医療機関の理解 ・標準化（用語・コード・様式） ・情報セキュリティーおよび個人情報保護技術の確立 ・電子カルテ導入・維持コスト負担 |
| 方策 | 理解促進 ・学会、医師会の生涯教育におけるIT研修導入（平成１４年度より） ・臨床研修医のIT研修必修化（平成１６年度より） 基盤整備促進 ・用語・コード・様式の標準化（平成１５年度までに） ・情報セキュリティーおよび個人情報保護技術の確立（平成１５年度までに） ・「カルテの施設外保存」の規制緩和（平成１３年度中） モデル事業 ・「地域医療連携のための電子カルテによる診療情報共有化モデル事業」の実施（平成１４年度） コストバリヤー軽減 ・補助金による導入支援 医療施設近代化施設整備事業（平成１４年度予算要求） ・融資・優遇税制・診療報酬の検討 |
オーダリングシステム
| 期待される効果 |
質の向上
・ 患者データの一元管理・共有化、情報の解析等による新たな臨床上の根拠（エビデンス）の創出 効率化 ・正確な物流管理による経費節減 安全対策 ・診療情報の共有による伝達ミスの防止、入力・処方ミスのチェック |
| 現状 |
・医事会計、検査指示、画像管理等の単独システムの導入は進みつつある
・オーダーリングシステム普及率：全病院の１０％（平成１１年） |
| 目標 | ・平成１５年までに全病院の２０％にオーダーリングシステム導入 |
| 解決すべき課題 |
電子カルテ導入に際しての課題に加え
・情報システム間の互換性の確保 ・クリティカルパスなどによる医療従事者間の連携 |
| 方策 |
電子カルテの導入促進方策に加え 基盤整備促進 ・院内システム間における医療情報交換のための標準マスターの開発（平成１５年度までに） ・クリティカルパスを院内情報システムに組み込むためのシステム開発（平成１３年度中） ・情報システムを用いた医療事故防止対策ガイドラインの作成（平成１３年度中） |
EBM（根拠に基づく医療）
| 期待される効果 |
質の向上
・最新の医療情報に基づく最適な診療が可能となり治療効果が向上 情報提供 ・質の高い最新の医学情報を医療従事者や患者に提供 |
| 現状 |
・ EBMの概念は普及したが、日常診療への活用は限られている
・ EBMに基づく日本独自の研究データ（エビデンス）やガイドラインの蓄積が少ない ・ 最新の医療情報を迅速に国民や臨床現場に提供する体制が整備されていない。 |
| 目標 |
・ 平成１６年度までに主要な２０疾患のガイドラインを作成
・ 平成１５年度までに日本独自のEBMデータベースセンターの創設 |
| 解決すべき課題 |
・ EBMに対する理解・活用（国民への普及啓発・臨床研修での教育・実地医家の研修）
・ EBMに基づく日本独自の診療ガイドラインの作成 ・ EBMに基づく日本独自の研究データ（エビデンス）の蓄積 ・ 診療ガイドラインをはじめ最新診療の情報提供するためＥＢＭデータベースの運用・制度・体制の確立 |
| 方策 |
理解促進
・臨床研修医にEBMを必修化（平成 年度より） ・学会、医師会における生涯教育にEBM研修の導入（平成１４年度より） 基盤整備促進 ・EBMデータベースセンターの構築（平成１４年度中） ・EBMに基づく日本独自の臨床研究の促進（引き続き実施） ・EBMに基づく日本独自の診療ガイドラインの作成（平成１１年度より引き続き実施） |
遠隔診療支援
| 期待される効果 |
質の向上
・遠隔地の専門医による診断支援、治療指示等による診療の質が向上 ・在宅療養の継続によりquality of life（生活の質）の向上 ・専門的医療機関と地域の医療機関との連携・機能分担による診療支援 効率化 ・通院に伴う経済的・社会的負担が軽減 |
| 現状 | ・離島を中心とした遠隔医療への適用に留まる |
| 目標 | ・５年間、毎年１０地域で遠隔医療推進事業を行い全国への普及を図る（平成１８年度） |
| 解決すべき課題 |
・医療情報伝送のためのセキュリティー体制の確立
・診療報酬での検討 |
| 方策 |
基盤整備促進
・医療情報伝送のためのセキュリティー技術・体制の整備（平成１５年度中） ・電子紹介状、介護指示書の診療報酬算定の検討中（平成１３年度） コストバリヤー軽減 ・補助金による導入支援 「地域医療の充実のための遠隔医療補助事業」の実施（平成１３年より引き続き） ・診療報酬評価の検討開始 |
レセプト電算化
| 期待される効果 |
効率化
・診療報酬の請求・審査支払事務の効率化 情報提供 ・健康指導などの保険事業に活用 |
| 現状 | ・電子請求レセプト割合０．４％（２２都道府県３０９医療機関 平成１３年１０月現在） |
| 目標 | ・検討中 |
| 解決すべき課題 |
・医療機関へのメリット周知
・傷病名マスター（コード）の見直し |
| 方策 |
理解促進
・大病院を中心に医療機関への参加働きかけを積極的に推進（平成１３年度〜） 基盤整備促進 ・傷病名マスター（コード）の見直し（平成１３年度中に完了） ・レセプトのオンライン請求等の試験事業の実施（平成１４年度要求） ・レセプト電算処理に係る医療機関等の個別指定制度の廃止（平成１３年１０月） |
電子的医療情報交換のための用語・コード・様式の標準化
| 期待される効果 |
質の向上
・ 電子化された大量な医療情報の蓄積や共有が可能となる。これにより正確な情報に基づく情報の分析や活用が可能となり臨床研究の推進や地域での医療機関間の連携や機能分化が推進される。 効率化 ・システムの標準化による開発の負担軽減 ・バーコードなどによる物流管理による病院運営費の削減 |
| 現状 |
・ 標準的な用語・コード・様式は策定中（用語・コードの内「病名」「手術・処置」「検査」「医薬品」「医療材料」については平成１３年度より提供開始）
・ 医療施設間をネットワークで結び電子的に情報交換するモデル事業を全国２６ヵ所で試行中（平成１３年） |
| 目標 | ・医療施設間で安全に診療情報交換ができる基盤の整備 ・医療情報の効率かつ有効な活用 |
| 解決すべき課題 | ・ 標準的な用語・コード・様式の整備および現在ある規格の標準化 |
| 方策 |
基盤整備促進
・厚生労働省は主要分野１０分野の医療用語・コードの標準化を診療報酬請求と整合性を考慮しつつ行う（平成１５年度）とともにその維持管理体制の整備を行う（平成１３年度より逐次実施） ・医療分野でネットワークを介した施設間の情報交換の技術、セキュリティを確立する（平成１５年度） ・医薬品コードについては院内情報システムの基盤であるHOT番号が管理する４つのコードの集約化を行う。 普及促進 ・ 厚生労働省の開発した用語・コードを提供に関しては無償とする（平成１４年度） ・ 厚生労働省と文部科学省は、両省間の連携を密にするとともに関係府省の参加を得て、医療機関間の情報交換ができるよう統一的な用語・コード、情報交換規格の利用等に関する協議を行う （平成１３年度） ・ 産業界は上記の情報交換のための統一的な規格を取り入れた製品を開発するとともに積極的に普及推進する（平成１３年度より逐次実施） ・各省庁が公的な事業、補助を行う際には標準的な規格を採用したシステムの使用を積極的に採択する（平成１４年度） |