D社 日報システムで時間外労働を削減し、連続休暇制度で年次有給休暇の取得を促す

日報システムをタイムリーに活用

 業務の内容とそれに要した時間などを全従業員が「日報システム」に入力し、月次で集計を行っていました。労働時間の正確な管理とタイムリーな把握を重要視する声が上がり、従来の日報システムの運用を改善して時間外労働を削減する動きが始まりました。「長時間労働の抑制」という目標を宣言し、「年間の総労働時間1,800時間」、「月平均時間外労働20時間以下」を目指し ています。
 具体的には、今まで全従業員の労働時間を月単位で集計していましたが週単位の集計に変更し、毎週全国の会議で全従業員の勤務状況を共有し、その場で対策を講ずることによって、長時間労働の傾向にある従業員を早めに把握し、時間外労働削減に向けた課題と改善策の検討を行っています。

「時間に強い( =生産性が高い) 社員を目指す

 顧客の開拓から、売上や利益の管理までの一切をチーム単位で行い、評価もチーム単位とするチーム経営を行っています。生産性が高いチームほど評価が高くなり、その評価がインセンティブ(報酬)となることで従業員の生産性に対する意識が高まり、過去に比べて長時間労働が減少する好循環が生まれ始めています。またこのようなことからも今後は、一人ひとりが自分の付加価値を高め、「時間に強い( =生産性が高い) 社員」を目指し、時間あたりの生産性指数を評価に導入することも検討しています。

年次有給休暇と連続した夏季休暇取得の推進

 従来夏季休暇は平日5日間で取得日は自由としていましたが、2011年より期間を定めて平日5 日間と前後の土日に1日の年次有給休暇を加えて10日間の連続休暇とする「リフレッシュ10」を推奨しています。運用開始より3 年が経ちますが利用する従業員が多いため、都度見直しを行いながら今後も実施する予定です。

取組の成果

 日報システムを改善することによって、エンジニアの労働時間に対する意識が変革しました。また、単に時間外労働を物理的に削減しようとしただけでなく、労働の質的な側面、生産性を向上させることが取組の効果を高めました。