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調査・分析結果
働き方改革に関する
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2022年度調査①
IT業界における働き方改革

-ワーク・エンゲージメントと創造的協働を高める10の提言-

2022年度調査①
IT業界における働き方改革

ワーク・エンゲージメントと
創造的協働を高める10の提言

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令和4年度のIT業界の働き方改革サポート事業(厚生労働省委託事業)では、IT業界の働き方改革の推進のため、学識経験者、業界団体、労使団体からなる検討委員会を設置し、これからのIT業界全体の働き方モデルについて検討を行いました。
検討委員会では、ITエンジニアのワーク・エンゲージメント(以下WE)の実態を把握し、WEを高めるための働き方を検討するために、WEと、創造的協働(Creative Collaboration(以下CC))*に焦点を当てたアンケート調査とヒアリング調査を行いました。
*創造的協働creative collaboration(CC)   ITエンジニアが創造的な仕事をするために他者と協働すること。
調査結果によると、IT業界におけるエンジニアの低いワーク・エンゲージメントが確認できます。
特に、開発とオペレーション・運用のワーク・エンゲージメントが低く、スペックが与えられるだけで、自分の役割が強く意識できない、最終プロダクトにおいて、自分の仕事がどのように貢献しているかを意識できない、などの問題が指摘できます。
また、若手社員の突然の離職など、転職率の増加を確認できます。
また、直面する課題に対応して、先進的な企業はどのような理念で、どのような施策を進めているのかを明らかにしました。
その結果、先進的な企業では、働くエンジニアが仕事に誇りややりがいを感じながら取組み、仕事から活力を得て個人の意欲が高揚している状態が確認できる一方で、社内外の協働を通じた多様な意見の交換や新しい知見・視点の獲得によりアイデアの創出や問題発見及び解決を促すような組織としての価値創出の取り組みが行われています。
さらに、個人の意欲と組織的な価値創出は、相互に影響を与えていることが大きな特徴です(下図参照)。
これらの先進的な企業における実践を参考にして、ワーク・エンゲージメントと創造的協働を高めるための10の提言を示します。
図/職種別にみたワーク・エンゲージメント・スコアと創造的協働
ワ-クエンゲージメントスコア
創造的協働
ワ-クエンゲージメント×創造的協働
ワ-クエンゲージメント
  1. タウンホール・ミーティング等、経営者が直接会社のミッションを伝えます。
  2. ニュー・ノーマルに対応して、働く時間・場所の自由化を進めます。
  3. ポスティング制度、副業等など、社員目線でキャリアを見える化します。
  4. エンゲージメント調査、1on1ミーティングで、コミュニケーションを高めます。
  5. サンクスカードやピア・ボーナスなど、互敬(お互いに敬う)の組織文化を作ります。
創造的協働
  1. 共創の理念を経営者から発信し、評価制度に組み込みます。
  2. 様々な専門性を持った社員同士のコラボレーションを促進・奨励します。
  3. リモートワークツールを導入し、共創スペースを設置します。
  4. 提案制度など、ITエンジニアとしてのプライドを喚起する機会を設けます。
  5. 他部署のプロジェクトに参画したり、社外の社会貢献活動に参加します。
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