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夏休み期間中における海外での感染症予防について

海外へ渡航されるみなさまへ

夏休み期間中は海外へ渡航される方も多い時期です。海外滞在中に感染症にかかることなく、安全で快適に旅行し、帰国することができるよう、海外で注意すべき感染症及びその予防対策について情報提供します。

海外での感染症予防のポイント

  • 海外で感染症にかからないようにするために、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけましょう。
  • 渡航先や渡航先での行動によって異なりますが、最も感染の可能性が高いのは食べ物や水を介した消化器系の感染症(別表 [PDF:141KB] 参照)です。
  • 日本で発生していない、動物や蚊・マダニなどが媒介する病気が海外では流行していることがあり、注意が必要です。また、WHOが排除又は根絶を目指している麻しん(はしか)やポリオは、日本での感染者が減少傾向又は発生が認められていませんが、諸外国では未だに流行しています。これらの感染症についても紹介します。

渡航の前に・・・

  • 渡航先の感染症の発生状況に関する情報を事前に入手し、予防接種が受けられる感染症については、余裕をもって医師にワクチン接種の相談をしておくなど、適切な感染予防を心がけましょう。
  • 海外に渡航する機会に、これまで受けた予防接種について確認しましょう。昨年から、関西地方や首都圏などの都市部を中心に風しんの流行が続いています。国内の感染症を海外に持ち出さない、または海外の感染症を国内に持ち込まないために、国内で予防接種が推奨される疾患であって予防対策が不十分なものがあれば、予防接種を検討しましょう。

帰国後に体調が悪くなったら

  • 空港や港に設置されている検疫所では、渡航者の方を対象に健康相談を行っています。帰国時に発熱や下痢、具合が悪いなど体調に不安がある場合には、お気軽に担当係官までご相談ください。
  • 感染症には、潜伏期間(感染してから発症するまでの期間)が数日から1週間以上と長いものもあり、帰国後しばらくしてから具合が悪くなることがあります。その際は、早急に医療機関を受診し、渡航先、滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での職歴や活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴などについて必ず伝えてください。

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海外で注意すべき感染症

1.蚊やダニなどが媒介する感染症

渡航先や渡航先での行動によって、感染する可能性のある感染症は大きく異なりますが、蚊を媒介した感染症が世界的に多く報告されています。特に熱帯・亜熱帯地域ではマラリア、デング熱、チクングニア熱などに注意が必要です。
蚊に刺されたり、マダニに咬まれたりすることなどによる感染症を防止するためにも、野外活動の際には、長袖・長ズボンを着用する、素足でのサンダル履き等は避ける、虫除け剤を使用するなどの注意をしましょう。

1 マラリア

発生地域アジア、中南米、アフリカなど熱帯・亜熱帯地域に広く分布。なお、近年、マラリア制圧に成功していた、韓国(北部が中心)やギリシア(南部が中心)でも、国内感染例が確認されている。
感染経路マラリア原虫を保有した蚊(ハマダラカ)に吸血された際に感染する。ハマダラカは、夕方から夜間に出没する傾向がある。都市部での感染リスクは、アフリカやインド大陸を除き減っている。
主な症状マラリア原虫の種類により異なるが、7日以上の潜伏期ののち、寒け、発熱、息苦しさ、結膜充血、嘔吐、頭痛、筋肉痛など。迅速かつ適切に対処しなければ重症化し、死亡する危険がある。
感染予防長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除け剤や蚊帳等の使用により蚊に刺されないように注意する。特に、夜間の屋外での飲食や外出時に注意する。2週間以上流行地に滞在し、野外作業等に従事する場合は、抗マラリア薬(国内で承認されている予防薬は「メファキン「ヒサミツ」錠275®」と「マラロン配合錠®」がある)の予防内服を行うことが望ましいとされている。

毎年世界中で約2億人の患者が発生し、約65万人の死亡者がいると報告されています。2012年は、海外で感染して帰国された方(輸入症例)が73例報告されており、2013年は、5月現在18例が報告されています。

2 デング熱、デング出血熱

発生地域アジア、中南米、アフリカなど熱帯・亜熱帯地域に広く分布。
感染経路ウイルスを保有した蚊に吸血された際に感染する。媒介蚊は日中、都市部の建物内外に生息するヤブカ類である。
主な症状2〜15日(多くは3〜7日)の潜伏期ののち、突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹など。デング熱患者の一部は重症化して出血やショック症状を伴うデング出血熱を発症することがある。
感染予防長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除け剤の使用等によって、屋外だけではなく屋内でも蚊に刺されないように注意する。室内の蚊の駆除を心がける。

世界中で25億人が感染するリスクがあり、毎年約5,000万人の患者が発生していると考えられています。
今年はフィリピン、シンガポール、タイなどでの患者報告が増加しており注意が必要です。日本では、輸入症例が毎年約100例報告されています。2012年は220例報告されており、2013年は、5月末現在、67例報告されています。

3 チクングニア熱

発生地域アフリカ、東南アジア(フィリピン、マレーシア、タイ、インドネシア、シンガポール、カンボジアなど)、インド、パキスタン、インド洋島嶼(しょ)国(スリランカやモルディブなど)、マダガスカル。その他、2007年にイタリア、2010年にはフランスで流行。
感染経路ウイルスを保有したヤブカ類に吸血された際に感染する。
主な症状2〜12日(通常4〜8日)の潜伏期ののち、突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹など。関節痛は急性症状消失後も数か月続くことが多い。
感染予防長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除け剤の使用等によって、屋外だけではなく屋内でも蚊に刺されないように注意する。室内の蚊の駆除を心がける。

アフリカ、東南アジア、南アジアの国々で流行しており、2006年にはインドで約140万人の感染者が報告されています。
日本では、2012年は輸入症例が9例報告されており、2013年は、5月現在、6例報告されています。

4 ウエストナイル熱・ウエストナイル脳炎

発生地域アフリカ、欧州南部、中央アジア、西アジア、近年では北米地域、中南米、ロシアにも拡大している。
感染経路ウイルスを保有した蚊(主にイエカ類)に吸血された際に感染する。媒介する蚊は多種類に及ぶ。
主な症状2〜14日(通常1〜6日)の潜伏期ののち、発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、背部痛、発疹など。感染者の一部は脳炎を発症する。
感染予防長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。虫除け剤の使用等によって、屋外のみならず屋内でも蚊に刺されないように注意する。特に、日没後の屋外で蚊に刺されないようにする。室内の蚊の駆除を心がける。

ウエストナイルウイルスが原因の熱性疾患です。このウイルスは、鳥と蚊の間で維持されており、ウエストナイルウイルスを保有する蚊に吸血された際に感染します。北米地域だけで例年数千人の感染者が報告されています。
米国での流行は、例年蚊の活動の高くなる7月頃から始まり、年末まで報告が続くのが特徴ですが、春先も注意が必要です。米国では2012年は患者数5,674名(うち死亡者286名)が報告されています。

5 クリミア・コンゴ出血熱

発生地域中国西部、東南アジア、中央アジア、中東、東ヨーロッパ、アフリカ。
感染経路ウイルスを保有したマダニに咬まれたり、感染動物(特にヒツジなどの家畜)と接触したりして感染する。
主な症状2〜9日の潜伏期ののち、発熱、関節痛、発疹、紫斑(出血)、意識障害など。
感染予防長袖、長ズボンを着用し、素足でのサンダル履き等は避ける。また、家畜などにむやみに触れない。

クリミア・コンゴ出血熱ウイルスによる出血熱を特徴とする感染症です。このウイルスは、哺乳動物とマダニの間で維持されていますが、ヒトへの感染リスクとなるのはヒツジなどの家畜です。死亡率の高い感染症で、北半球では、4月から6月に流行します。
特に、中央アジアや中東では毎年患者が発生しています。

2.動物からうつる感染症

現在、日本での発生はなく海外で発生している、人に重篤な症状を起こす感染症について紹介します。野生動物や家畜はどのような病原体を持っているかわからないことが多く、重篤な感染症の病原体を持っている可能性もあります。海外では、むやみに動物に触れることはやめましょう。

1 鳥インフルエンザ(H5N1、H7N9)

〈鳥インフルエンザ(H5N1)について〉

発生地域東南アジアを中心に、中東・ヨーロッパ・アフリカの一部地域など。
感染経路感染した家きんやその臓器、体液、糞などとの濃厚な接触。
主な症状1〜10日(多くは2〜5日)の潜伏期間ののち、発熱、呼吸器症状、下痢、多臓器不全など。
感染予防家きんとの接触を避け、むやみに触らない。生きたニワトリやアヒルなどが売られている市場や養鶏場に近寄らない。手洗い等の実施(特に発生国では徹底する)。

H5N1亜型の鳥インフルエンザウイルスを病原体とする鳥インフルエンザは、東南アジアを中心に家きん(ニワトリ、アヒルなど)で発生しています。
人が感染した場合には、重篤な症状となることが多く、世界保健機関(WHO)によると、2003年11月から2013年6月4日までに世界15カ国で630人(死亡者375人)の発症者が報告されています。今年も、新たな患者が中国、カンボジア、エジプトなどで確認されています。

〈鳥インフルエンザ(H7N9)について〉
2013年3月末より、H7N9亜型の鳥インフルエンザの感染者が確認されており、2013年6月12日までの感染者数は132人(死亡者39人)です。感染例が確認された都市・地域名は次のとおりです。
(1)中国の2市(上海市、北京市)、8省(江蘇省、安徽省、浙江省、河南省、山東省、江西省、福建省、湖南省) 感染者131人(死亡者39人)
(2)台湾 感染者1人
なお、感染源については、現時点では不明で、市場等で売られている生きた鳥に接触することが感染リスクではないかと言われています。

2 狂犬病

発生地域世界のほとんどの地域。特にアジア、アフリカ。
感染経路動物(アジアでは特に犬)に咬まれること。アメリカ大陸ではコウモリに咬まれて狂犬病ウイルスに感染し、狂犬病を発症して死亡する事例が報告されている。なお、北米ではアライグマ、スカンク、キツネ等、東ヨーロッパでは、キツネ、タヌキ等の野生動物で狂犬病が流行しており、注意が必要である。
主な症状通常、1〜3ヵ月の潜伏期間ののち、発熱、咬まれた場所の知覚異常が現れる。恐水、恐風症状などの特徴的な症状の他に、神経症状(不安発作、嚥下困難(飲食物が飲み込みにくくなる)、けいれん)が見られる。有効な治療方法はなく、死に至る。
感染予防犬等(猫、野生動物を含む。特に飼い主のわからない動物。)にむやみに近づかない(特に小さなお子さんを動物の側で一人にさせない)。もし犬等に咬まれたり引っかかれたりした場合は、傷口を石けんと水でよく洗い、速やかに医療機関を受診し、適切な処置を受けた上で、狂犬病ワクチンの接種について医師に相談する。狂犬病流行地域(アジア、アフリカ等)に渡航し、動物と頻繁に接触する場合や地方(農村部等)で野外活動を行う場合は、渡航前に狂犬病ワクチンの接種を受けておく。

狂犬病は、狂犬病ウイルスによる感染症です。人は、狂犬病ウイルスに感染した動物(アジアでは主として犬)に咬まれることによって唾液に含まれるウイルスに感染し、長い潜伏期の後に発症します。発症してしまうと有効な治療法はなく、死に至ります。世界における死者数は毎年5万5千人以上といわれています。感染動物に咬まれた直後に狂犬病ワクチンの連続接種を開始することで多くの場合発症を防ぐことができます。
日本では、2006年にフィリピンで犬に咬まれて、狂犬病ワクチン接種を受けることなく帰国した2人が、狂犬病を発症して亡くなった事例が報告されています。
2008年11月には、狂犬病が発生していなかったバリ島(インドネシア)において、犬の間で狂犬病が流行して、発病した犬に咬まれた住民が狂犬病で多数死亡しました。現在もバリ島の狂犬病流行は続いています。
狂犬病発生地域では、動物(野良犬等)との接触機会が増えれば増えるほど感染のリスクが高まります。WHOによると、インドでは、全国民の1.6%が1年の間に犬に咬まれていると報告しています。2012年5月には、英国人女性が、インド旅行中に子犬に咬まれたにも関わらず、狂犬病予防ワクチンを接種せずに帰国し狂犬病を発病して死亡しました。
狂犬病は予防のできる感染症です。狂犬病流行地で犬や野生動物に接する機会がある場合には、渡航前にワクチンを接種しておくことが望まれます。渡航先で、犬などの動物に咬まれたら、すぐに傷口を石けんと水でよく洗い、できるだけ早く現地の医療機関を受診し、傷口の消毒や狂犬病ワクチンの接種を受けましょう。万が一、狂犬病に感染した恐れのある場合は帰国時に検疫所にご相談下さい。

3 エボラ出血熱

発生地域アフリカ(中央部〜西部)。
感染経路自然宿主はオオコウモリとされている。感染したサルなどの動物の血液、分泌物、排泄物、唾液などとの接触でも感染する可能性がある。エボラ出血熱患者に接触して感染する場合が最も多い(院内感染など)。また流行地域の洞窟に入ることは感染リスクの1つである。
主な症状2〜21日の潜伏期ののち、発熱、頭痛、下痢、筋肉痛、吐血、下血など。インフルエンザ、チフス、赤痢等と似た症状を示す。
感染予防流行地への旅行を控える。野生動物との接触に注意する。洞窟に入らない。

サハラ砂漠以南のアフリカ熱帯雨林地域で流行している、ウイルスによる出血熱を特徴とする感染症です。現在まで、アフリカ西部のコートジボワールとアフリカの中央部で発生しています。2012年はウガンダ、コンゴ民主共和国で発生しており、引き続き現地の情報に注意する必要があります。

4 マールブルグ病

発生地域サハラ以南のアフリカ。
感染経路自然宿主はオオコウモリである。洞窟内でコウモリの排泄物などに含まれるウイルスを吸い込むことにより感染することがある。感染したサルなどの動物の血液、分泌物、排泄物、唾液などとの接触でも感染する可能性がある。流行地域ではマールブルグ病患者に接触して感染する場合が最も多い(院内感染など)。
主な症状2〜21日の潜伏期ののち、初期には発熱、頭痛、悪寒、下痢、筋肉痛など。その後、体表に斑状発疹、嘔吐、腹痛、下痢、出血傾向。
感染予防流行地への旅行を控える。野生動物との接触は避ける。洞窟に入らない。

マールブルグ病はエボラ出血熱とともに、ウイルスによる出血熱を特徴とする感染症であり、アフリカのケニア、ジンバブエ、コンゴ民主共和国、アンゴラ、ウガンダで発生しています。2008年には、オランダと米国の旅行者が、ウガンダの洞窟に入って、帰国後にマールブルグ病を発症・死亡した例が報告されています。また、2012年はウガンダで発生しており、引き続き注意が必要です。

3.諸外国での感染に注意すべき感染症

世界ではWHOを中心に、麻しんについては「麻しん排除計画」により、ポリオについては「ポリオ根絶計画」により、感染者の減少に取り組んでいます。
日本では、麻しんについては2008年に11,013人の患者報告がありましたが、2012年には293人まで減少しています。また、ポリオは、30年近くにわたり、野生株によるポリオ症例は発生していません。しかし、麻しんとポリオはともに、流行地からの輸入症例に留意する必要があります。
また、アラビア半島諸国を中心に中東呼吸器症候群(MERS)の患者が報告されていますので、最新情報に注意してください。

1 麻しん(はしか)

発生地域2011年は排除宣言が出されている米国、カナダに加えて、患者数が減少していたヨーロッパ諸国やニュージーランドでも患者報告数が増加した。2012年には、ヨーロッパ諸国で29カ国から計約8,230人の麻しん患者の報告があり、特にフランス・イタリア・ルーマニア・スペイン・イギリスからの報告が大半を占め、麻しんによる急性脳炎も7人報告されている。その他、アフリカ、アジアなどの予防接種率の低い国では依然として患者数が多い。
感染経路空気感染、飛沫感染、接触感染。
主な症状発熱、咳、鼻水、目の充血・目やになどが2〜3日続いた後、39℃以上の高熱と全身に発疹が出る。肺炎、中耳炎、脳炎が起こる場合もある。
感染予防予防接種が有効。海外では、麻しんだけでなく、風しんも同時に流行しているので、ワクチン接種を受けていない場合には麻しん風しん混合ワクチンの接種が勧められる。最近、海外で麻しんウイルスに感染した患者も確認されている。〔定期予防接種は1歳から2歳未満に1回目の予防接種を受け、小学校入学前1年間の間に2回目の予防接種を受ける。〕

2011年には世界中で年間15万8000人の麻しんによる死亡者がいると推計され、その多くは5歳以下であると報告されています(WHOファクトシート2013年2月)。

2 ポリオ

発生地域流行している国は、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンの3ヵ国であるが、周辺国でも、輸入症例の発生が報告されている。2011年はパキスタン、チャド、コンゴ民主共和国等で多数の患者が報告され中国新疆ウイグル自治区でも野生株ポリオの流行が報告された。2012年には、ナイジェリア、パキスタン、アフガニスタンで、引き続きポリオ流行が認められた。2013年は流行国3カ国の他、ソマリア、ケニアで、野生株ポリオウイルスによるポリオ症例が報告されており(7月2日現在ソマリア41名、ケニア7名)、イスラエルの環境中からも野生株ポリオウイルスが検出されている。
感染経路経口感染(感染者の糞便中に排泄されたウイルスが、口から体内に入る)。
主な症状感染した人の多くは症状が出ずに経過するが、中には典型的な麻痺型ポリオを発症し、発熱等かぜのような症状が1〜10日続いて、手足に非対称性の弛緩性麻痺(だらんとした麻痺)が起こる。
感染予防予防接種が発症予防に有効。十分に加熱がされていない物の飲食は避ける。手洗いを十分に実施する。WHOは、患者発生のある国に渡航する場合には、ポリオの予防接種を受けていても、出発前に追加の接種を勧めている。

2012年には、世界で223人の患者が報告されました(WHO世界ポリオ根絶計画事務局による集計)。日本では、30年近くにわたり、野生株によるポリオ症例は発生していませんが、ポリオ流行地で感染し、帰国後に発症する危険性(輸入症例)に留意する必要があります。

3 中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)

発生地域中東のサウジアラビアを中心に、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦で発生が報告されている。また、フランス、ドイツ、イタリア、英国、チュニジアでも中東に渡航歴のある患者(輸入症例)等が報告されている。
感染経路不明。
家族内、医療機関内での限定的なヒト-ヒト感染が報告されている。
主な症状発熱、咳などの急性呼吸器症状、下痢等の消化器症状。
感染予防一般的な衛生対策を心がける。(手洗い等の実施。咳やくしゃみなどの症状を示している人との濃厚接触はできる限り避ける。動物との接触を避ける。)

2012年9月から2013年6月26日までに、WHOに報告されたMERSコロナウイルスに感染したと確定された患者は77人で、このうち40人が死亡しています。感染源・感染経路は判明しておらず、引き続き注意が必要です。

4.そのほか注意すべき感染症

水や食べ物から感染する消化器系の感染症はA型肝炎、E型肝炎、コレラ、赤痢、腸チフスなど数多く存在しますが、開発途上国など公衆衛生の整備が不十分な地域では感染するリスクがより高いので、以下のことに注意しましょう。その他、生鮮魚介類や生肉等を介した寄生虫疾患も注意が必要です。

手洗いをこまめにしましょう食事の前には必ず石けんと水で手を洗いましょう。きれいな水が使えない場合は手洗い後にアルコール成分を含む衛生用品の利用が効果的です。
生水を飲まないようにしましょう未開封の市販の飲料水が最も安全です。水道水は、しっかりと沸騰させてから飲みましょう。水を沸騰させることができない場合には、飲料水消毒用薬剤を使用してください。
氷を避けるようにしましょう屋台や不衛生な飲食店で提供される氷は、病原体に汚染されていることがあるので注意しましょう。自分で氷を作る場合は、未開封の市販の飲料水を使用しましょう。
完全に火の通った食べ物を食べましょう生鮮魚介類や生肉などは食べずに、十分に加熱された物を食べましょう。 加熱料理された料理であっても何時間も室温で保管されていると、病原体が増えてしまいます。屋台や不衛生な飲食店では、作り置きされている料理が出される事があるので注意しましょう。
サラダや生の野菜は避けましょう野菜類は生水を用いて処理されている場合など、病原体に汚染されていることがあります。野菜やフルーツなどは、自分で皮をむいたものを食べましょう。

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海外の感染症に関する情報

出発前に渡航先の感染症の流行状況等に関する情報を入手しておくことが大切です。厚生労働省検疫所及び外務省では、ホームページで各国の感染症や安全に関する情報を提供しています。また、空港や港の検疫所においても、リーフレット等を用意し情報提供を行っていますので、積極的にご活用下さい。


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