介護老人保健施設(老健)/指定介護老人福祉施設(特養)

介護老人保健施設(老健)/指定介護老人福祉施設(特養)での仕事内容

 介護老人保健施設(老健)や指定介護老人福祉施設(特養)等で働く看護職の仕事は、入居者の感染症や転倒等の健康障害の防止および重度化の予防、医療ニーズへの対応等の業務を医師や介護職等と連携して行います。
 老健では、入居している高齢者に対する生活ニーズへの対応、リハビリ、退所支援も重要な役割です。
 特養では、個を尊重した人生の最後までの生活支援や看取りも重要な役割です。
 いずれの施設も、地域包括ケアシステムにおける地域の高齢者施設であり、介護保険制度に基づいています。

介護老人保健施設(老健)/指定介護老人福祉施設(特養)の1日の流れ(日勤帯の例)

8:30
出勤
8:30 9:00
ミーティング
9:0010:00
入居者の健康チェック、バイタルサインの測定
10:0011:00
医師の指示確認、医療処置(投薬・創処置・吸引など)
11:0012:00
清潔・排泄ケア、移乗介助など
12:0013:00
食前処置、食事介助
13:0014:00
休憩
14:0015:30
入居者、ご家族への対応
15:3016:30
記録
16:3017:00
夜勤スタッフへの申し送り
17:00
退勤

どんな人が働いている?働く人のエピソード

【40代/女性】

 急性期病院で、子育てをしながら勤務することが難しいと感じたときに、地域の高齢者介護施設が開設されたのを機に働く場所を変えました。高齢者介護施設の看護は、急性期病院とは違い戸惑うことも多かったのですが、施設のスタッフと、入所している高齢者の暮らしが豊かになるような看護を探求してきました。急性期病院を退職したときには、看護の仕事を引退するような気持ちでしたが、高齢者介護施設の看護にやりがいを感じ、今は3人の子どもを育てながらキャリアアップを目指して老年看護を学び、勤務を続けています。
 高齢者介護施設の看護の質を向上させ、施設に入所している高齢者の暮らしが豊かになるような看護を続けていきたいと思います。長男は高齢者介護施設で働くことを目指して勉強を始めました。私も一緒に学び続けたいです。
【私のキャリア】
病院(500床以上)老健/特養老健/特養

【50代/女性】

 病院だけの勤務では気づかなかったことを、病院を退職し、介護支援専門員や地域保健に関わる仕事を行ったことで学ぶことができました。民間の医療法人に移ってからは、介護支援専門員の業務に従事しながら大学で単位を取り、老健での仕事をしながら認定看護管理者の資格も取らせてもらい、本当に自分自身を成長させていくことができたと思います。
 私の場合は退職をきっかけに大きく幅を広げることができましたが、結局は個人がどう成長したいと思えるか、そうでないかということになると思います。

【私のキャリア】
病院(500床以上)保健所/市町村居宅介護支援事業所/通所介護事業所老健/特養

【50代/女性】

 私は総合病院で24年間働きました。子育てのため3年間主婦をやり、パートから職場復帰をしました。夜勤などの変則勤務と責任の重さ、家族の介護で、精神的に体調を崩し総合病院を退職しました。その後、3ヶ月間人生を楽しみ、体調を戻して夜勤のない老健に勤めています。
 今はとてもバランスが良くて、仕事も楽しいです。できる限り看護師として働きたいと今は思います。ただ、看護師は家族の協力なしには続けられない職業だと思います。

【私のキャリア】
病院(500床以上)老健/特養

厚生労働省「衛生行政報告例」(平成18~28年)

厚生労働省「衛生行政報告例」(平成18~28年)