国立療養所奄美和光園

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園長挨拶

園長馬場まゆみ
国立療養所奄美和光園 園長
馬場 まゆみ(ばば まゆみ)
 国立療養所奄美和光園のホームページにアクセスいただきありがとうございます。
 当ホームページは、施設の紹介、療養所の動き、広報活動など、皆様方に幅広く情報をお届けできるようアップデートに努めておりますので、お時間がございましたら様々なページを閲覧していただけると幸いです。
 
 国立ハンセン病療養所は全国に13施設ありますが、奄美和光園は鹿児島県における2つ目の療養所として昭和18(1943)年4月5日に現在の地に開設され、令和5(2023)年度は創立80周年を迎えました。4月現在の入所者数は15名と、13施設のなかで最も入所者数の少ない療養所となっています。
 当園の大きな特徴は、大多数の入所者が奄美群島の出身者である、という点にあります。開園当時の入所者は19名でしたが、第二次世界大戦後、九州本土や沖縄にある療養所から多くの奄美出身者が帰ってきました。そして人生の大半を奄美和光園で過ごしてきました。そのため園内の随所で、そして日々の生活の中で奄美特有の風習や文化に出会います。
 
 
 私たち職員は、奄美和光園を終の棲家として暮らす入所者1人ひとりの日々の生活を支えるため、医療だけではなく、看護・介護を含めた高齢者福祉に全力を注いでいます。大多数の入所者はハンセン病の後遺症を有していますが、ごく普通に社会生活を送ることができ、特に近隣の方々との交流には積極的に参加することを望んでいます。このため、入所者と近隣の方々との交流を支えることも職員の大きな仕事となっています。
 「地域に開かれた療養所であるために」という入所者自治会の希望により開設された皮膚科の一般診療は昭和58(1983)年から現在まで受け継がれ、さらに平成25(2013)年からは健康保険を適用した入院制度も始まりました。引き続き地域医療に貢献できるよう診療体制を維持したいと考えています。
 
 当園を訪れた方々から「和光園の名前の由来は、地名からですか?」と尋ねられ、「いいえ、和光園の方が先にありました。」と答えることがしばしばあります。平成18(2006)年の市町村合併により旧名瀬市から奄美市が誕生する際、当園周辺の町名を公募したところ、「奄美和光園があるから和光町に」と地域の方々がおっしゃってくださったと伺っております。地域の中の奄美和光園であることを自覚し、ますます開かれた療養所となるよう情報発信に努めます。当園を訪れる方々が増え、皆様方と入所者の方々がふれあう機会が増えることを願っています。
令和5年4月
〒894-0007 鹿児島県奄美市名瀬和光町1700番地 Tel:0997-52-6311 Fax:0997-53-6230

日本皮膚科学会認定認定第JC1782号