治療や生活へのサポート

保健医療
~こころの悩み、医療についての相談~

こころの健康や医療について、全国にある保健所や保健センター、精神保健福祉センターにて、幅広く相談を受けつけています。どこに相談してよいのかわからないときに利用しましょう。


保健所、保健センター、精神保健福祉センター

保健所

■全国保健所一覧(全国保健所長会) 別窓で開く
こころの健康、保健、医療、福祉に関する相談、未治療、医療中断の方の受診相談、思春期問題、ひきこもり相談、アルコール・薬物依存症の家族相談など幅広い相談を行っています。

相談は電話相談、面談による相談があり、保健師、医師、精神保健福祉士などの専門職が対応します。また、相談者の要望によって、保健師は家庭を訪問して相談を行うこともできます。面談や訪問を希望する場合は事前に電話で予約するとよいでしょう。

保健師は地域を分担して受け持っており、たいていの場合相談者の居住地の担当保健師がその相談に対応します。自分の担当地域の保健師と会っておくと、その後の相談がスムーズにいきやすいでしょう。

市町村(保健センター)

保健、医療、福祉について、身近で利用頻度の高い相談に対応しています。障害福祉サービスなどの申請受付や相談、保健師による訪問等の支援を行っています。

精神保健福祉センター

■全国精神保健福祉センター一覧 別窓で開く
精神保健福祉センターは各都道府県・政令指定都市ごとに1か所ずつあります(東京都は3か所)。「こころの健康センター」などと呼ばれている場合もあります。

センターでは、こころの健康についての相談、精神科医療についての相談、社会復帰についての相談、アルコール・薬物依存症の家族の相談、ひきこもりなど思春期・青年期問題の相談、認知症高齢者相談など精神保健福祉全般にわたる相談をおこなっています。電話や面接(事前に予約が必要です)で相談できます。

センターの規模によって異なりますが、医師、看護師、保健師、精神保健福祉士、臨床心理技術者、作業療法士などの専門職がいます。
このほか、センターによって、デイケア、家族会の運営など各種の事業を行っていますが、センターによって事業内容が異なります。直接電話するか、ホームページなどで情報を確認するとよいでしょう。


夜間・休日の精神科医療機関

夜間・休日の精神科救急医療相談

■夜間休日精神科救急医療機関案内窓口一覧 別窓で開く
夜間や休日に急にこころの病気の具合が悪くなったときには、かかりつけの医療機関がある場合には、まず連絡することをお勧めします。診療時間外でも、診療を受け付ける場合があります。

夜間や休日にかかりつけの医療機関が利用できない場合、かかりつけの医療機関がない場合などには、都道府県が設置している精神科救急情報センター等に相談することもできます。
このようなときにも、精神科の医療機関を受診できる体制整備が、各都道府県で進められています。

救急の受診では、たいていの場合、対応するのは初対面の精神科医です。
また、対応できる医療機関が遠いなど、不便なこともあります。 救急を利用しなければならないような事態が起きないようにすること(救急予防)が重要です。
普段から、具合が悪くなるサインを自分で知っていて、その時どのように対処したらよいかを主治医と話し合っておきましょう。サインが現れたら、医師の指示に従って、調子が悪いときのための薬を使うなど、自分にあった対処方法で対応し、早めに主治医に相談するようにしましょう。


医療費の助成


精神科に入院したときの権利

精神障害者であるないに関わらず、どんな場合であっても、一人の人間として「人権」が守られなければならないことはいうまでもありません。自分の意思で、自らの行動や、生き方を選ぶことも人権に含まれます。

しかし、精神疾患の病状によっては、どうしても医療や保護のために必要な場合、治療のために、自分の意思に反して精神科に入院したり、入院治療に身体の拘束を伴うことがあります。
このような処遇は、人権が適切に守られたうえで、医学的な必要性についての厳格な判断と、法的に定められた手続きに則って行われる必要があります。

ここでは、精神科への入院の仕組みとともに、人権が適切に守られるべきことや、入院患者には様々な権利があることをご紹介します。


入院の制度について

精神科の入院制度には大きく分けて3つあります。本人が自ら入院に同意する「任意入院」、家族等のうちいずれかの者の同意による「医療保護入院」、都道府県知事の権限による「措置入院」に分けられます。こうした入院制度は精神保健福祉法で定められています。

このうち、本人が入院の必要性を理解し、自らが選択して入院する「任意入院」が最も望ましいものです。任意入院以外の場合は、本人の意思に反して入院をすることになりますが、そのような入院の際には、「告知義務」があり、十分に説明を受けることとなっています。

任意入院

本人が自ら入院を希望しての入院となります。自ら希望する入院ですので、自らの申し出により退院もできます。ただし、精神保健指定医が、本人の医療及び保護のために退院が望ましくないと判断した場合は、書面にて十分な説明をしたうえで72時間に限り退院を制限することがあります。

入院形態の中では、任意入院が望ましいことから、病院の管理者は出来る限り任意入院ができるように努めることとされています。

医療保護入院

精神保健指定医が、本人の医療及び保護のために入院が必要と判断しているが、本人が入院に同意しない場合、家族等のうちいずれかの者の同意により入院となります。家族等とは、配偶者、親権者、扶養義務者、後見人または保佐人のことを言います。家族等がいない場合や、家族等の全員がその意思を表示することができない場合は、居住地を管轄する市町村長が医療保護入院の同意者となります。

医療保護入院で入院した場合も、病状の改善や本人の同意が得られる状況になった場合は、任意入院に切り替えられます。

措置入院

入院しなければ自傷他害の恐れがある場合の、都道府県知事の権限による入院です。措置入院には、精神保健指定医2名以上の診察により必要と認められることが必要です。ただし、急速を要する場合は、精神保健指定医1名の診察に基づいて、72時間に限って緊急措置入院が行われる場合があります。

措置入院で入院した場合も、病状の改善により医療保護入院や任意入院へ切り替えられる場合があります。

【精神保健指定医とは】

精神科医療の経験や資質等の一定の基準を満たした医師を「精神保健指定医」として定めています。任意でない入院や行動制限などの、人権に関わる医学的判断を行うことができるのは、精神保健指定医に限られています。


入院の処遇について

開放処遇と閉鎖処遇について

精神科への入院は、病気の特性上、病棟の出入りが自由にできない閉鎖病棟への入院となることがあります。

ただし、自らが同意する任意入院の場合は、出入りが自由な開放病棟への入院や、たとえ閉鎖病棟であっても本人の希望で自由に出入りできる、開放的な環境での処遇が望ましいとされています。
また、任意入院でありながらやむを得ず閉鎖病棟での処遇となる場合は、書面にて本人の同意を得ることが必要とされています。

隔離、拘束について

病状が悪化した場合、医療及び保護のために身体の拘束や、出入りの自由でない個室への隔離が必要となる場合があります。このような行動制限は、病状により、精神保健指定医がどうしても必要と判断した場合に限って行われます。
ただし、こうした行動制限は必要最低限のものとされ、病院は、行動制限を行った場合は毎日診察してその必要性を判断したり、「行動制限最小化委員会」を設置して行動制限をできるだけ減らせるよう検討するなど、適切に行うものとされています。


人権を守る仕組みについて

いかなる場合でも制約されない権利

入院の形態に関わらず、たとえ精神保健指定医の判断による行動制限がある場合でも、絶対に制約されない入院中の方の権利があります。

  • 1. 信書の発受(手紙を出したり、受け取ること)
    本人の同意なしに病院職員が手紙を開封し中身を閲覧することはもちろんのこと、手紙を出したり受け取ることの制限は禁止されています。ただし、明らかに異物が入っていると疑われる場合は、病院職員の前で本人が開封し、異物を取り除くことがあります。
  • 2. 都道府県・地方法務局などの人権擁護に関する行政機関の職員、入院中の方の代理人である弁護士との電話
    電話が明らかに本人の病状に影響がある場合は制限をすることがありますが、たとえその場合であっても必ず十分な説明をされなければなりません。
    ただし、(1)都道府県・地方法務局などの人権擁護に関する行政機関の職員、(2)入院中の方の代理人である弁護士、との電話は、制限を受けることはありません。
  • 3. 都道府県・地方法務局などの人権擁護に関する行政機関の職員、入院中の方の代理人である弁護士、本人又は家族等の依頼により本人の代理人になろうとする弁護士との面会
    2.の電話と同様、面会が明らかに本人の病状に影響がある場合は制限をすることがありますが、たとえその場合であっても必ず十分な説明をされなければなりません。
    ただし、(1)都道府県・地方法務局などの人権擁護に関する行政機関の職員、(2)入院中の方の代理人である弁護士、(3)本人又は家族等の依頼により本人の代理人になろうとする弁護士、との面会は、制限を受けることはありません。

 


告知義務

入院する際、入院の種類(任意入院、医療保護入院、措置入院)に関わらず、入院の種類、入院中の制限や権利、退院の請求等について、十分な説明が口頭及び書面にて告知され、本人に手渡されることになっています。


処遇改善請求・退院請求

ときに入院中の方が受けている処遇や治療に納得がいかない場合があるかもしれません。 たとえば、病状が改善したにも関わらず処遇が改善されない、病状について十分な説明が受けられない、退院を求めたが納得のいく説明もなく入院が継続しているなどの場合です。

もちろん、まずは主治医と十分に相談したり、ときには病院のソーシャルワーカー等の病院職員に相談することが必要です。しかし、それでも改善されない場合は、都道府県知事に対し「処遇改善請求」や「退院請求」をする権利があります。
こうした請求は、入院中の本人やその家族等(その家族等がない場合又はその家族等の全員がその意思を表示することができない場合にあっては、その者の居住地を管轄する市町村長)がすることができます。連絡先は病院内の見やすい場所に掲示され、入院時には書面で受け取ることとなっていますが、分からない場合は病院のソーシャルワーカー等の病院職員に確認してください。
精神科病院内にある公衆電話等に、請求の窓口となる機関の電話番号・住所が掲示されています。たいていの地域では、都道府県または政令市の精神保健福祉センター等が窓口になっています。請求された内容は、精神医療審査会にて検討されます。

【精神医療審査会とは】

精神科病院に入院中の方に適切な医療が提供されているか、人権侵害が行われていないかについて調査・審査をします。審査会の委員は医師、法律家、有識者等で構成されています。

~ 審査の内容 ~

  1. 精神科病院の管理者から医療保護入院の届出、措置入院者・医療保護入院者の定期病状報告があったとき、その入院の必要性が適切かどうか審査をします。
  2. 精神科病院に医療保護入院中の方、措置入院中の方、あるいはその保護者の方から退院請求や処遇改善請求があったとき、その処遇が適切かどうか審査します。必要な場合には精神医療審査会は病院に対して指導をします。

 


退院するための支援


 

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