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保健所に必要な装備及び備品

 天然痘の発生時に保健所に必要な装備及び備品は以下のとおりである。
 装備及び備品は、職員の派遣時に、直ぐに使用できるように安全でアクセスが容易な場所に保管する必要がある。
 なお、ここに挙げた装備及び備品は、緊急な医療を必要とする場合、山間部等ライフラインが不十分な場所での発生等を想定して重装備になっているので、実際の対応時は適宜必要な装備及び備品を選択する。

I  防護用具
ゴム(又はビニール)手袋
使い捨ての防護服
マスク
ヘッドカバー
ゴーグル
靴カバー

II  疫学調査に必要な器材
記録用紙:書式その他の詳細は「疫学調査及び接触者の管理」の章を参照のこと。
筆記用具:ペン、鉛筆、消しゴム等
カメラ(デジタルカメラが便利)

III  検査材料の採取・輸送に必要な器材
「検査材料の採取」及び「検査材料の輸送」の章を参照のこと。

IV  消毒、汚染除去等に必要な器材
消毒薬:消毒には市販の消毒用アルコールを使用する。消毒用アルコールは個人衛生及び作業前の手洗いに役立つ。詳細は「消毒」の章を参照のこと。
廃棄物処理:バイオハザードバッグ(多めに用意する。)

V  診察に必要な器材
体温計、ペンライト、舌圧子、聴診器、血圧計、腕時計及び他の通常の診察器材

VI  ワクチン接種に必要な器材
ワクチン接種については、疫学調査班とは別の体制で行うことが基本であるが、接触者の移動を回避するため等、緊急的に疫学調査班で行う場合も想定する必要がある。必要な装備及び備品については、「予防接種」の章を参照のこと。

VII  その他の設備及び備品
通信機器:
 
携帯電話及び連絡先リスト。連絡先リストには、保健所、都道府県、市町村、感染症指定医療機関、警察、消防、国立感染症研究所感染症情報センター等を含む。
天然痘に関するアドバイスシート:
 
周辺住民等の不安解消のために天然痘に関する情報や注意事項を説明した資料(「疫学調査及び接触者の管理」参照。)
自家発電装置及び延長ケーブル(現場で電源にアクセスできない場合に備え)
清潔な着替え:
 
汚染が重度の場合の着替え用の衣類を用意する。
ロープ及び「立入禁止」の掲示:
 
必要に応じて立入禁止にする。場合により警察の協力を依頼する。
その他:
 
マジック、ビニール袋、ビニール・シート、ガムテープ、紙雑巾、ティッシュペーパー等


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