定例事務次官記者会見概要

(H20.03.06(木)14:01〜14:07 省内会見場)

【広報室】

《次官会議等について》

(次官)

本日の次官会議ですが、厚生労働省関係では、法律案が1本かかっております。「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」であります。この法律案は、障害者の雇用に関する状況にかんがみ、短時間労働者を雇用義務の対象に追加するとともに、障害者雇用納付金制度の適用対象の拡大を通じて中小企業における障害者雇用義務の履行を確保すること等障害者の雇用の促進及びその職業の安定を図るための施策の充実強化を図るものであるという中身であります。私からは、以上です。

《質疑》

(記者)

昨日、診療報酬改定の関係で、通知がいろいろ出されているのですが、その中で、外来管理加算の話があると思うのですけれども、一応、5分程度診た場合に加算ができると、算定ができるということですが、読みますと、「概ね5分」という書き方がされていて、かなり曖昧な表現だと思うのですが、そうすると、実際、もうちょっと短時間で診た場合も算定できる恐れが出てきて、最初、厚生労働省として目論んでいた勤務医対策の、一部浮いた分を回そうという話をされていたと思うのですけれども、その目論見ほど額が出ないのではないかという懸念もあると思うのですが、その辺は次官どのように思われていますでしょうか。

(次官)

基本の考え方は、答申の時に出てますので。きちんと時間を計っているわけでは基本的にはないので、その「概ね」という範囲がルーズに解釈されないようにきちんとその趣旨を徹底させたいと思います。

(記者)

具体的には何か歯止めの策というのはあるのでしょうか。

(次官)

例えば、おおざっぱに30秒程度とか、そのような話ではないでしょうか。概ねと言えるのはどこかというと。「概ね」はあまりにも小さくてはいけない。ただ、時間を計っているわけではありませんから、だいたい5分だなということで、これが拡大解釈されないようにということはきちんと徹底したいということであります。

(記者)

薬害エイズ訴訟で、当時の課長に有罪判決が確定しましたけれども、行政の不作為について刑事責任を認めたわけですが、今後の厚生労働行政に与える影響、あるいは、今後どういった形で進めていくかということについてご所見をお願いします。

(次官)

エイズ関係の訴訟については、高裁の判断が最高裁で確認されたということであります。この血液製剤関係としては、エイズの問題、あるいは、先般のC型肝炎の問題、それから、血液とは違いますが、人由来の薬品ということでヤコブ病の問題等あったわけで、今までもそれぞれの問題解明の中で、薬事行政の、法改正を含めて、制度改正をやってきたわけであります。こういう経験を踏まえて二度と薬害を起こさないようにしっかり対応していきたいと思っております。

(記者)

代理出産について日本学術会議の委員会が明日、原則禁止の法律を作るべきだという提言をまとめるようなのですけれども、厚生労働省としては、2003年の時に厚生科学審議会の部会で禁止すべきだということを謳って法改正を目指した経緯があると思うのですが、この先の対応やご所見があればお願いします。

(次官)

日本学術会議においていろいろ検討されてきて、中間段階でもそういう方向でまとまりそうだという記事が出ていましたし、私もそれを耳にしております。人の出産、あるいは、生命倫理に関わる大きな問題ですので、学術会議の意見、これは意見として尊重すべきものだと思います。ただ、これについていろんな立場の人のいろんな意見がありますので、そういうような意味で、日本学術会議の意見は大変重要な意見だと思っておりますが、いろんな立場のいろんな方々の意見がありますので、そういうことも踏まえながらどう判断したらいいか考えるべきではないかなと思います。今すぐにこれを受けて、例えば、改めて検討会議をつくろうとか、そこまで決めているわけではありません。

(了)


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