定例事務次官記者会見概要

(H19.03.01(木)14:02〜14:10  省内会見場)
【広報室】

《次官会議等について》

(次官)
   本日の次官会議は、当省関係特段の案件はありませんでした。質問があればお答えしたいと思います。


《質疑》

(記者)
   先日インフルエンザの、タミフルの関係で注意喚起を厚生労働省として、タミフルの処方に関わらずということではありますが、注意喚起を行ったわけですが、その時期について、注意喚起をする時期ですけれども、今月に入って2件続いたということで注意喚起を行ったという説明だったんですけれども、その注意喚起の時期が遅いんではないかという指摘もあるんですが、次官はそのところをどのように思っていらっしゃるか伺いたいんですが。

(次官)
   基本的には、正直言って2件立て続けに起こったということで、私自身大変驚きましたし、ともかく念には念を入れなくてはいけないというのは、2件立て続けに起こったことによって認識したという、私自身もそのような気持ちでございます。薬剤の効果・効能については、客観的なデータによって評価しなければならないということがある一方、子を持つ親の身になれば、できるかぎりのことをしなくてはいけないということで、今回今までのこれらに関連する事項の対応としては異例のことだと思いますけれども、このようなことに踏み切ったという経過でございます。

(記者)
   今月に入って2件続いたということでということなんですが、その前に3件、異常行動によると思われる死亡事故が起きているわけで、もうちょっと早くそこの注意喚起に踏み切れなかったのかなという指摘に関してはどうですか。

(次官)
   これは専門家の下で議論されて、そういうものも含めて、たしか16例ですか、議論をされて、そういう中で、その因果関係について否定的であるという専門家の評価を受けたということですので、私どもは、年間860万人分程度の薬剤投与が行われているという中での事象ということで、一方において、タミフルそのものが抗ウイルス薬として効果の高い薬だという評価を受けている中で、その認識の延長線上のものとして、最近出た1件を理解しておったのは事実でございますが、しかし、これほど立て続けに出るということは私どもも大変驚いていますし、徹底調査をしなければならないという認識を深めておりまして、この2件についての徹底調査も必要だし、それから、今シーズンも大きな母集団で、今までは有意の差がないとされていることについて本当なのかということの徹底調査をするということで、私どもこの2件立て続けになったことを大変驚いておりますし、大変深く受け止めております。

(記者)
   例の赤ちゃんポストの件なのですけれども、先週の次官の会見後、立て続けに高市大臣、官房長官、あと安倍総理からも、どちらかと言うと反対もしくは慎重な意見が相次いで飛び出しましたが、それをどのようにまず受け止められているかという点と、先週のここでの次官のご発言という見解は変更があるのか、変わりがないのかという点を2点お聞きしたいんですけれども。

(次官)
   その後の官邸サイドのご発言の趣旨というのは、いやしくもお子さんを捨てるというようなことがあってはならないと、こういう認識を強く主張されたということと理解しておりまして、私ども自身も、もう再三再四言わせていただいたつもりですけれども、この問題というのは、あってはならないことということが基本であるということから認識はスタートしているわけですね。一方において、病院の設備構造の改築、この申請に対して、医療法上違法性がなければ認可しなければならないという法規裁量になっておりまして、これについてこの間申しましたようなことから、否定する合理的理由はないと、正直言って非常に消極的な姿勢でございますけれども、否定する合理的な理由がないという認識を示したということで、そのような構図そのものは、認識は変わっておりません。ただ、本当にこのことはあってはならないことだという認識でございますので、このようなことにとどめるのではなくて、やはりこれからの世代の方々にお子さんを産むということの責任の重さや命を大切にするということについて強く強く我々は訴え、伝える努力をするということを併せてやることが大切だという認識を深めております。

(記者)
   熊本市が、厚生労働省の回答に対して文書で回答してくれというふうに先週要望していたと思うんですが、それというのはやはり官邸サイドも含めた形でご相談というか、協議するということになりますか。

(次官)
   私どもは、この席でも申させていただきたいと思いますが、法律所管官庁としての認識をお示しいたしておりますので、それを前提にご判断を頂きたいと思います。あくまでもご判断は、権限を持つ方の判断ですので。私どもは、法律上の解釈を示したということでございますので、その下でどのような最終決断と言いましょうか、その本質的判断と政策判断を下されるかは、その権限ある者のご判断ということだと思います。

(記者)
  官邸サイドの発言というのは、厚生労働省と変わらぬ、どちらかと言うと倫理的な部分についてすごく強調して強くおっしゃったと、そういうふうな受け止め方ということでよろしいですか。

(次官)
   私どもは、そう受け止めております。


(了)

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