大臣等記者会見概要  厚生労働省ホームページ

定例事務次官記者会見概要

(H16.04.22(木)14:06〜14:20 厚生労働省記者会見場)
【広報室】
《次官会議について》

(次官)

 本日の次官会議でございますけれでも、政令案6件を含みます10件の案件、その他件名外案件7件ございましたが、特にご報告をする案件はございません。
《その他》

(次官)

 それから次に、再び不祥事について申し上げなければならないということをまことに残念に思うわけでございますが、ご案内のとおり、一昨日、元関東信越厚生局の職員が、株式会社選択エージェンシーからの収賄容疑で逮捕されたわけでございます。当該事案については捜査の状況を見守らなければなりませんけれども、先般の中医協委員の逮捕に続きまして当省に関わる不祥事が重なるということで、痛恨の極みでありますと同時に、国民の皆様方に深くお詫びを申し上げる次第でございます。厚生労働行政に対する不信感を払拭しなければなりません。職員一人一人の厳しい自覚を促すと同時に、私ども省の責任ある立場に立つ者一同が全力を振り絞って信頼回復のための努力をしてまいりたいと考えております。
 選択エージェンシーの関係につきましては現在調査をしているところでありますが、一昨日の事件もございましたので、もう一度調査方法などの整理をいたしまして、そう時間はかけられませんけれども、引き続き調査を進めているところでございます。これが一件でございます。
 もう一件は、中医協に関連するご報告でありますけれども、中医協委員の中で、先週、3人の逮捕者が出たわけでありますが、歯科医師会推薦の平井委員、本田委員の2人につきましては、昨日付で辞任届を受理致しました。それから臼田歯科医師会長につきましては、医道審議会の委員でございますけれども、これも昨日付で辞任届を受理致しました。それから加藤中医協委員、同時に労働政策審議会の委員でもございますけれども、につきましては近日中に同様の手続きをとる見込みでございます。また下村前健保連副会長につきましては、社会保障審議会の臨時委員でございますけれども、下村臨時委員につきましても近日中に同様の手続きをとる見込みでございます。とりあえず中医協関連でご報告を申し上げておきたいと存じます。以上でございます。
《質疑》

(記者)

 中医協の委員に関してですけども、これはそれぞれみなさん弁護士を通じてご本人から辞任願いを出されたということですか。
(次官)
 先ほど受理を致しました中医協委員2人、それから医道審委員1人、いずれも本人名で辞任届が出てまいりましたので、これを受理したということであります。残り2人につきましては、弁護士を通じての接見しかできない現状でございますので、弁護士を通じて非公式に、近々その文書を受け取るというふうに聞いております。
(記者)
 残りの2人については、まだ辞任願いというか辞任届というのは出ていないということですか。
(次官)
 今現在届いておりませんが、そう遠くない時期に届くというふうに考えております。
(記者)
 選択エージェンシーの関係なんですけども、昨日大臣が国会答弁で今月中にわかっている範囲の調査内容、出先も含めてですね理事会のほうに届け出るというなご発言があったようなんですけども、具体的にどこが主導となって、どういう形で出先も含めて全省的な処理をするのか、その辺のことをちょっと少し教えてください。
(次官)
 とりまとめは、関係局が複数にわたりますので官房で処理をしてもらっています。関係局はそれぞれございますので、社会保険庁であったり医政局でありましたり、あるいは保険局でありますが、その他の局も含めて、それぞれの局を通じてということになりますが、全体のとりまとめは現在のところ官房で担当しております。
(記者)
 中医協の委員のことなんですけども、後任に関して推薦母体を今後どういう形で、あるいは見直していくことも含めて関わってくるんでしょうけど、後任はどう考えられておりますか。
(次官)
 率直に申しますと、ここは事を急がずに、じっくり少し時間を頂戴して検討したいと思っております。と申しますのは、法律で、いわば関係団体の推薦を受けるという規定もございます。したがいまして、扱いはそうした法律上の解釈、運用とも絡みますので、よく検討したいと思いますが、逆に申しますと、拙速で処理をしたくないという気持ちもございます。少し時間をかけたいと思っております。
(記者)
 先日健保連の会見に行った時に、現在委員の対馬委員の方から、会見の後、委員になる時に厚生労働省の方から、きちんとみなし公務員になるのだと、公務員と同じような扱いになるのだというようなことをきちんと説明を受けたかという話をお伺いしましたところ、全然そういう説明はなかったと、ご本人に全然そういう自覚がないというのが、お話の中ですごく感じられたのです。これだけたくさんの審議会があって、当然分かっているいるだろうと思っているようなことが、委員の方が分かっていないということに私はすごく驚いたのですけれども、そのようなことをもう一回徹底的にきちんと注意をなさるというお考えはございますか。
(次官)
 考えたいと思います。私どもも、ある意味での盲点だった気もいたします。方法論その他、あるいは審議会の性格にももちろんよるのでございましょうけれども、今回の事案で浮かび上がった一つの盲点だというような気がいたしますので、工夫をしたいと思ってます。
(記者)
 昨日、今回の審議で大臣が現在の入札によらない随意契約による契約のあり方に問題の根本があると、見直さざるを得ないのではないかというようなご発言がありましたが、事務方に伺いますと非常に些末な、電話代なども含めて随意契約によっている部分が多いので、全面的に見直すというのは実務的に極めて難しいのではないかという気がしているのですが、この点は事務の最高責任者としてどういうお考えでしょうか。
(次官)
 大臣のお気持ち、私はもっともだと思いますので、実務の面と大臣の基本的なお考え方と十分すり合わせをいたしたいと思いますが、かなり実務的には大変でも、こうした事件が起きたということを深刻に受け止めるならば、相当程度、ほとんど−性格的に無理なものももちろんあるわけで、例えば会場借り上げなど特定の会場をお借りするのに競争入札というわけには参りません。今のは極めて些末な例でありますが−出来るものは極力競争入札の形に持っていくということで事務的な検討を進めたいと思っております。その分手間暇がかかるわけですけれども、信頼回復のコストだと割り切って考えてみたいと思います。
(記者)
 選択エージェンシーに関する調査についてなんですけれども、調査項目あるいは調査内容としては今再整理をしてらっしゃるという話を聞いていますけれども、どういう中身になるのですか。
(次官)
 一つは、対象としては出先も含めて、今回出先の事件が起きましたから、出先あるいは附属機関のようなものも含めて調査をしなければならない。今回の事件では契約の問題での事案でございましたから、あらゆる契約を金額の大小を問わずピックアップするというところが、まず限られた時間の中で出来る最大のポイントだと思っています。
(記者)
 元々は監修料の問題もあったわけですけれども、そこら辺も含める。
(次官)
 場合によっては段階を追わざるを得ないかもしれません。そこは調査のボリュームと、やはり今とりあえずのアウトラインを早く把握するということが重要だと思いますので、まずそこに力点を置きたいと思います。
(記者)
 それでは今月中に出るというのは、監修料の問題は後に回して、とりあえず選択の話を。
(次官)
 選択エージェンシー関連を最優先にしたいと思います。
(記者)
 雑誌の見出しでは、厚生労働省総汚職なんていうような言葉も出るほど、非常に深刻な事態に今陥っていると思うのですが、そのトップに立つ方々が全力で信頼回復に取組むというのは具体的にどういうことをこれからなさっていくおつもりでしょうか。
(次官)
 現実に起こった事件、事案を反省の材料にして、具体的に従来と変わった形で改善措置を講ずるということを積み重ねるということだと思います。そう意味では、発注方式、随意契約の問題もぎりぎりのところまでやるというような方向を取りたいと。これは実務的には実は大変事務方に苦労をかけることになりますので、少し実務的な整理、検討も必要ですれども、考え方としてはそういう考え方。その他の類でも、先ほどご指摘ありました委員の着任時の説明の方法とか、今回の一連の事件を通じて浮かび上がった問題点に一つ一つ対応していく、誠意を持って対応していくということを積み重ねるというのが最も大事な方法ではないかと思います。
(記者)
 確認なのですけれども、先ほどの中医協の辞任のお話なのですが、結局関係した人たちは、全てこれをもって省内の審議会等からお去りになるということでよろしいのでしょうか。
(次官)
 正確に申しますと、何人かはこれから手続きが残ります。そういう前提であればそういうことです。
(記者)
 昨日付けで、今日受け取られたということですか。
(次官)
 昨日受け取っているはずだと思います。
(記者)
 辞任した時点でもう委員ではないと、つまり現時点ではもう委員ではないと。
(次官)
 それで結構です。
(了)


トップへ
大臣等記者会見概要  厚生労働省ホームページ