平成18年8月24日
(連絡先)
 医薬食品局血液対策課
  課長 関 英一
  (内) 2900
  (直通) 03-3595-2395

ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤使用者の献血制限について


 平成18年8月23日に開催された薬事・食品衛生審議会血液事業部会安全技術調査会において、ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤を使用した方の献血を制限する措置を日本赤十字社が実施することが了承された。

1. 経緯等
(1) 変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)は、献血の際に血液から検査する方法が未だ実用化していないため、例えば、欧州滞在歴のある方などvCJD伝播のリスクが否定できない方について、問診により献血制限を行う暫定的な措置を講じてきているところである。

(※) 暫定的な措置の内容
 平成17年2月に国内でvCJD患者が確認され、英国滞在歴を有していたことを踏まえ、同年6月より、特定の期間に1日以上英国滞在歴のある方の献血を制限。
 輸血及び臓器移植(ヒトの臓器に由来するもの)を受けた方からの献血を制限。

(2) ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤を使用した方の取扱いについても、安全技術調査会において平成16年10月から審議されてきたところであり、今般、以下の措置を講じることとしたものである。

2. 新たな措置の内容
(1) 同注射剤によるvCJD感染事例は報告されていないが、輸血や臓器移植と同様にヒト由来の臓器から製造されていることから、vCJDの伝播の理論的なリスクが否定できないため、念のための措置として、その使用者について問診により献血を制限することとする。

(注) ヒト胎盤エキス(プラセンタ)注射剤については、国内では2製剤が薬事法の承認を受けている。
 [1] メルスモン(注射薬)(メルスモン)
効能・効果 更年期障害・乳汁分泌不全
 [2] ラエンネック(注射薬)(日本生物製剤)
効能・効果 慢性肝疾患における肝機能の改善
 ※ 美容形成(シミ・シワ・ニキビ等)に一部使われていることも知られている。

(2) 日本赤十字社においては、1ヶ月後を目途に措置を実施する予定である。

 → 関連資料 薬事・食品衛生審議会 平成18年度第1回血液事業部会安全技術調査会

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