平成18年6月8日

(照会先)
医薬食品局安全対策課
室長 山田 雅信(2747)
課長補佐 渡邊 伸一(2748)


アンジオテンシン変換酵素阻害剤に係る海外の報道について


 一部の海外の通信社等が、血圧降下剤であるアンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)の妊婦への投与に関する調査結果等について報道していますが、わが国の状況等は次のとおりですので、お知らせします。

 わが国においては、ACE阻害剤の妊婦又は妊娠している可能性のある婦人への投与については既に禁忌としている。
 なお、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに公表されたバンダービルト大学の研究者の調査結果(注)について、参考情報として添付文書に記載する必要性があるか否かについては、専門家の意見を聴いて検討する予定。
  (注) 妊娠初期にACE阻害剤を服用した妊婦から生まれた児は、本剤を服用していない妊婦から生まれた児に比べ、奇形のリスクが高い(2.71倍。95パーセント信頼区間1.72−4.27)とするもの。


 米国においては、ACE阻害剤の妊婦への投与は警告として記載(禁忌とはされていない)。米国食品医薬品局(FDA)は、バンダービルト大学の調査結果について、その再現性が確認されていないことなどから、ACE阻害剤の添付文書の妊婦に関する項の記載の変更はせず、調査結果などについてそのホームページにおいて情報提供している。

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