平成17年5月16日
(照会先)
 医薬食品局安全対策課
渡邊(内線2748)
河野(内線2748)

ゲフィチニブに関する米国がん治療学会における研究発表


1.概要
5月14日(土)午後(日本時間5月15日(日)午前)、「米国がん治療学会(ASCO: American Society of Clinical Oncology)」において、米国国立がん研究所(NCI: National Cancer Institute)が資金提供しているがん治療研究者(医師)グループ(SWOG: South West Oncology Group)により、ゲフィチニブに関する研究発表がなされた。
その概要は以下のとおり。
(1)放射線化学療法(抗がん剤(シスプラチン及びエトポシド)+放射線)
(2)抗がん剤(ドセタキセル)
による治療を行った患者について、
(3)その後の維持療法として、ゲフィチニブ投与群又はプラセボ投与群の比較臨床試験を実施。
その中間解析を行ったところ、ゲフィチニブ投与群は、プラセボ投与群と比べて延命効果が認められないとの結果が得られた(当該試験は中止)。

2.厚生労働省としての対応
肺がん治療の専門家によると、SWOGによる試験のようなゲフィチニブの投与は、我が国の通常の肺がん治療としては行われていない。試験の詳細については今のところ発表されていないが、念のため、製薬企業に対しては今回の研究発表について医療関係者に情報提供するよう指導するとともに、日本肺癌学会に対しては「ゲフィチニブ使用に関するガイドライン」改訂の必要性について検討を依頼することとしている。

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