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現行の職場適応援助者(ジョブコーチ)事業の概要

1. 趣旨
 地域障害者職業センターにおいて、知的障害者や精神障害者など職場での適応に課題を有する障害者に対して、職場適応援助者(ジョブコーチ)を事業所に派遣し、雇用の前後を通じてきめ細かな人的支援を行うことにより、就職後の職場での課題を改善し、職場定着を図っている。また、社会福祉法人、NPO法人等の協力機関と連携して支援を実施している。

2. 事業内容
(1) 対象者
 知的障害者、精神障害者等職場適応に課題を有する障害者(求職者及び在職者)
(2) 実施主体
 高齢・障害者雇用支援機構地域障害者職業センター(47センター)において実施。また、適当と認められる社会福祉法人等の協力機関と連携して支援を実施。
(3) 支援内容
 障害者、事業所の支援課題等を勘案し、支援期間、支援事項、頻度等の支援計画を策定。同計画に基づき、職場での作業や環境への適応を進めるため以下の支援を実施。
 障害者に対する支援
 1人間関係、職場内コミュニケーション(挨拶、報告、職場内マナー等)、2基本的労働習慣(継続勤務、規則の遵守、生活リズムの構築等)、3職務遂行(職務内容の理解、作業遂行力の向上、作業態度の改善)、4通勤等に係る支援を実施。
 事業主に対する支援
 1障害に係る知識(障害特性の理解、障害に配慮した対応方法、医療機関との連携方法等)、2職務内容の設定(作業内容、工程、補助具等の設定等)、3職務遂行に係る指導方法(指示や見本の提示方法、作業ミスの改善等)、4従業員との関わり方(指示・注意の仕方、障害の知識に係る社内啓発の方策等)等に係る支援を実施。 支援回数や時間を徐々に減らし、ジョブコーチ主体の支援から事業主主体の支援に移行。支援終了後もフォローアップを行う。
(4) 支援期間
 原則として、1ヶ月以上7ヶ月以内(フォローアップを除く。必要に応じ、最長8ヶ月まで延長。)。標準的な支援期間は2〜4ヶ月。
 支援の契機としては、雇用前、雇い入れと同時、雇用後の3パターン。
(5) 支援体制
 障害者職業カウンセラーのもと、一人の障害者に対して複数のジョブコーチが担当(通常は2人)
(6) ジョブコーチ研修
 障害者職業総合センター及び地域障害者職業センターーにおいて、ジョブコーチの養成研修を実施。



現行のジョブコーチ事業の実施状況(平成15年度)

(1) 障害別状況
(平成16年3月末)
  支援開始者数 支援終了者数
身体障害者 277人(10.0%) 276人
知的障害者 2,204人(79.9%) 2,112人
精神障害者 238人(8.6%) 218人
その他 40人(1.4%) 43人
2,759人 2,649人
 「支援終了者数」とは、15年度に支援を終了した者であり、前年度支援開始者を含む。また、中止者を含む。


(2) 支援契機別状況
(平成16年3月末)
  支援終了者数  
雇用前のみ 雇用前+雇用後 雇用後のみ
身体障害者 276人 42人 34人 200人
知的障害者 2,112人 465人 548人 1,099人
精神障害者 218人 59人 57人 102人
その他 43人 8人 13人 22人
2,649人 574人
(21.7%)
652人
(24.6%)
1, 423人
(53.7%)


(3) ジョブコーチ支援終了後の職場定着状況

支援終了者数 支援終了後6ヶ月経過時点
における在職者数
定着率
2,649人 2,157人 81.4%


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