第I部門 金属材料製造関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
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1 | 手込造型工 | さかはら やすお 坂原 康夫 (六十二歳) |
(株)須崎鋳工所 | 鋳物工として従事し、特に多品種少量生産の会社において、中子型及び型合わせの技能は抜群であり、現場で培った豊かな経験と知識により鋳造方案にも卓越した技能を有し、また、型合わせの作業時間を短縮させる治具の作成により生産性の向上に大きく貢献した。 |
埼玉県 | ||||
2 | 木型工 | かみやま かんせい 神山 寛盛 (七十四歳) |
沖縄鋳鉄工業(株) | 戦後から復帰前まで焼き玉エンジン、旋盤など機械鋳物や生活必需品の鍋釜類の鋳造、復帰後は木型工として上下水道マンホール鉄蓋、機械鋳物、その他の鋳物の生産に従事し、木型模型の製作は二千種以上で、全国初のデザインマンホール蓋の製作や競争力のある鉄蓋の造型方法などで多大に生産に寄与している。 |
沖縄県 | ||||
3 | 刃物製造工 | ふじした しんじ 藤下 新次 (七十二歳) |
藤下刃物製作所 | 伝統的工芸品「越前打刃物」の伝統技術を継承しつつ、両刃包丁の品質を支えている技術・技能に優れ、特に、「そば切り包丁」の製造技法は、他の追随を許さず、業界における第一人者であり、後継者の育成や業界の発展にも貢献している。 |
福井県 | ||||
4 | 農機具製造工 | なるせ ひでお 成瀬 日出夫 (六十一歳) |
成瀬農機具(株) | 大型機械を使用せずに手作業による農機具製造に長年従事し、素材(鉄)と鋼材(はがね)の接合に卓越した技能を有し、機能性と耐久性に優れた製品を生みだしたほか、素材と柄の接合部分である株の角度をミリ単位まで自由に調節できる精密鍛造加工を考案した。 |
京都府 | ||||
5 | 金属熱処理工 | いのまた みねお 猪股 峰雄 (六十三歳) |
田村工業(株) | 金属熱処理加工の技能に卓越し、特に水溶液焼入れや熱処理歪防止の技能に優れ、作業の標準化と品質保証体制の確立を行い、生産性の向上と品質安定に寄与するとともに、培った技能の標準化などにより後進の指導にも貢献した。 |
神奈川県 | ||||
6 | 金属熱処理工 | おおたに ゆたか 大谷 豊 (五十四歳) |
新日本製鐵(株) 広畑製鐵所 |
電磁鋼板の研究開発試験業務に三十六年の長きにわたり従事し、電磁鋼板の磁気測定方法の開発の他、種々の新しい実験装置・方法の開発を行い、電磁鋼板製造におけるメカニズムの解明に寄与するとともに、新商品の開発や現場操業技術の改善等に大きく貢献した。 |
(社)日本鉄鋼連盟 | ||||
7 | 粉末冶金焼結体製造工 | たさか まさのり 田坂 正則 (五十七歳) |
マツダ(株) | 粉末冶金における技能、技術、知識に卓越しており、圧粉成形プレスにおいて業界トップレベルのサイクルタイムを実現するなど、自動車部品の高品質・低コスト化に貢献した。 |
広島県 |
第II部門 金属加工、金属溶接・溶断、一般機械器具組立・修理及び計器・光学機械器具組立・修理関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
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8 | 旋盤工 | はぎのや ひろのぶ 萩野谷 泰伸 (五十七歳) |
AE機器エンジニアリング(株) | 送変電機器用部品製作に関する技能に卓越し、特にガス絶縁開閉装置に使用される油圧操作器の超精密部品加工に対し、信頼性の高い作業法を確立するとともに、多くの考案・改善を行い、生産性、安全性の向上に取り組んだ。 |
茨城県 | ||||
9 | 旋盤工 | かみじょう はるお 上條 晴夫 (五十九歳) |
オリンパス(株) 伊那事業場 |
光学機器製造における汎用旋盤加工の技能に卓越し、顕微鏡生産において最も重要な作業のカン・コツを数値化し、対物レンズ用偏心検具を考案した。 |
長野県 | ||||
10 | 旋盤工 | いわつき みきお 岩月 三喜男 (五十七歳) |
アイシン精機(株) 試作工場 |
高度な機械加工の知識と技能を持ち、一貫して新製品開発の試作品づくりに従事した。高度熟練技能者に認定された技能を活かして、職場はもとより工場の管理、改善を強力に推進し、生産性の向上に貢献した。 |
愛知県 | ||||
11 | 旋盤工 | あおの しげき 青野 繁樹 (五十六歳) |
(株)神戸製鋼所 高砂製作所 |
産業機械の主要部品の機械加工に従事し、特にゴム混練機のドリルサイド内径研削仕上加工技術や大型樹脂機械ローター加工用NCプログラム作成技術を確立させ、品質及び生産性の向上に貢献し、後進技能者の育成にも尽力した。 |
兵庫県 | ||||
12 | 旋盤工 | いくの やすゆき 生野 保幸 (五十三歳) |
東陶機器(株) 本社工場 |
三十八年余の永きにわたり、治具・工具・ゲージ・金型の製造業務に従事し、その間、技能の研鑽に精励、水栓機器・衛生陶器の品質向上・コストダウンに大きく貢献した。さらにその高い切削・研削技能をもとにセラミックスの高性能・高精度な加工技術を確立した。 |
福岡県 | ||||
13 | フライス盤工 | さの けいじ 佐野 恵二 (六十歳) |
(株)松田ソキア | 測量機の機械加工業務を中心に技能の研鑽に励み、数多くの工夫・考案・改善により生産効率・品質・精度の向上、コストダウンに多大な貢献をし、特に独創的な発想から既成概念を変革して編み出した機械加工方法を金属機械装置に反映させて、高精度の測量機部品を安定的に供給できる体制を構築した。 |
日本光学工業協会 | ||||
14 | 歯切盤工 | たなか けんご 田中 堅吾 (五十七歳) |
三菱重工業(株) 紙・印刷機械事業部 |
印刷機械・紙工機械などに用いる歯車を主体とした機械加工に従事し、歯車研削用汎用アーバ(加工用治具)を考案するなど高い技能と技術力により生産技術力向上、新製品開発、生産体制強化など多岐にわたり貢献した。 |
広島県 | ||||
15 | 数値制御金属工作機械工 | はやかわ まさお 早川 正男 (五十二歳) |
マックス(株) 高崎工場 |
ホッチキス、釘打機等の試作及び治工具製作業務に長年従事し、特に試作においては、旋盤、フライス盤、放電加工、DC‐TIG溶接、切削仕上げ等の高度な複合技能を駆使して製作を進め、多くの商品化、性能改善に貢献した。 |
群馬県 | ||||
16 | 数値制御金属工作機械工 | かのう おさむ 狩野 治 (五十七歳) |
ヤンマー(株) 小型エンジンファクトリー 第三センター(長浜) |
長年にわたり金属工作機械工として従事し、卓越した技能と豊富な知識を加工機械等の改善・製作に活かし、生産効率や品質の向上に貢献した。 |
滋賀県 | ||||
17 | 数値制御金属工作機械工 | ばば よしのり 馬場 義則 (五十一歳) |
三村鉄工(株) | あらゆる機械加工に精通し、特に高精度が要求されるトラッククレーンの油圧シリンダー、油圧機器等の加工技能に卓越している。また、加工能率の向上のために多くの治工具を考案するとともに機械設備の効率的な配置を行い、加工時間の短縮とコスト低減に貢献した。 |
香川県 | ||||
18 | プレス刻印工 | わたなべ ただあき 渡辺 忠昭 (五十九歳) |
独立行政法人造幣局 | 貨幣製造の中心的役割を果たす貨幣に模様をつける圧印技術に優れ、世界屈指の美麗な模様、品格、画一性を誇る我が国の貨幣製造に大きな貢献をした。特に、偽造防止対策として、潜像及び斜めギザ等の特殊な技術を施してある新五百円硬貨の圧印作業の地金責任者として指揮を執っている。 |
大阪府 | ||||
19 | 数値制御プレス工 | かわもと ただお 川本 忠夫 (五十四歳) |
(株)ミツトヨ 広島事業所 安浦工場 |
板金加工分野に従事し、精密測定器である光学機器、形状測定機の部品製造において新技術開拓により大幅な作業性向上や安全性・品質向上に寄与するなど、その技能の優秀さは業界トップレベルにあり、日本の精密測定機器業界の発展に大きく貢献した。 |
広島県 | ||||
20 | 板金工 | きむら りょういち 木村 亮一 (六十八歳) |
木村錺工所 | 永年にわたり、板金工として研鑽に努め、建築板金の各種展開図の作成図法及び銅板(鉄板)の打ち出し技法等を考案した。金沢城復元工事の鉛瓦葺き施工では、剣梅鉢打ち出し等紋形に鉛などを流し込む工程において効率化と作業能率の向上に貢献した。 |
石川県 | ||||
21 | 電気めっき工 | よつじ ちょうせい 四辻 兆盛 (六十二歳) |
三和鍍金工業(株) | 電気めっき技能、特に装飾ニッケル―クロムめっき、亜鉛ダイキャスト製品への銅めっき技能に卓越し、試作・実験により実用化した装置を用いて高品位の外観及び高耐食性を有し、省資源のめっき工法を確立した。 |
全国鍍金工業組合連合会 | ||||
22 | 金属手仕上工 | くぼた つぐみつ 窪田 次光 (五十七歳) |
トヨタ自動車(株) 元町工場 |
自動車用ボディー部品のプレス金型製造及び工程整備において卓越した技能を有している。金型製造プロセス改革や車輌の品質向上に多大な功績を残して、業界の発展にも大きく貢献した。 |
愛知県 | ||||
23 | 金属手仕上工 | おおはら あつし 大原 惇 (五十九歳) |
独立行政法人造幣局 | 貨幣の圧印、極印作業に優れた技能を有し、特に五百円硬貨では偽造防止のため、潜像、微細線等が入った極印にするため、極印の印面を潰さない工夫をするとともに、ワールドカップサッカー記念貨幣では、バレル研磨を使用した技法で極印を製造し、美麗な貨幣の製造に貢献した。 |
大阪府 | ||||
24 | 金型仕上工 | のはら こうへい 野原 公平 (五十七歳) |
日産車体(株) | ヘミングプレス型製作技能及びアルミ材成型プレス型製作技能に卓越している。 |
(社)日本自動車車体工業会 | ||||
25 | 熱間鍛造金型製造工 | わたなべ はるいち 渡邊 春一 (五十五歳) |
住友金属工業(株) 交通産機品カンパニー |
型鍛造における金型製造の第一人者として、ブラジルでの技術指導、「金型切削加工技術の改善」「CAD/CAMによる鍛造金型高精度・高効率製造技術の開発」「16000t型鍛造ライン高生産性操業技術の確立」について実績を上げ、合理化及び技術の確立に多大な貢献を果たしている。 |
(社)日本鋳鍛鋼会 | ||||
26 | 金型修正工 | こばやし たかし 小林 隆 (五十三歳) |
立山アルミニウム工業(株) 石川工場 |
アルミ合金押出形材用の押出金型における金型修正技能に卓越し、金型の改良、金型修正用装置の考案などを行い、生産効率の向上とともに、後進技能者の指導・育成に貢献した。 |
(社)日本プラントメンテナンス協会 | ||||
27 | 金属工作機械組立工 | かとう よしかず 加藤 義一 (五十七歳) |
(株)デンソー大安製作所 | 長年にわたり技能の研鑽に精励し、分析・研究・試験実験を繰り返し、精度と耐久性を備えた金型を完成させ、その新方式の金型により製品の高品質と量産を可能にし、スタータ製品の世界一シェアを実現させた。 |
三重県 | ||||
28 | 金属工作機械組立工 | たけいち かねあき 武市 金昭 (六十歳) |
オークマ(株) | 工作機械の主軸組立に優れた技能を有し、特に研削盤砥石軸組立て作業に高い熟練度を発揮する等、第一人者として活躍、また豊富な経験に基づいた幾多の考案・改善を提案し、生産性向上に寄与した。 |
(社)日本工作機械工業会 | ||||
29 | その他の機械器具組立工 | さくま まさし 佐久間 正 (五十七歳) |
(株)ミツトヨ 中津川工場 |
「超精密測定機器製造」の基盤となる専用工作機械製作組立の第一人者であり、回転精度・発熱・研削抵抗を考慮した与圧量測定方法を確立した。 |
日本精密測定機器工業会 | ||||
30 | 機械時計組立・調整工 | しおはら けんじ 塩原 研治 (四十五歳) |
セイコーエプソン(株) 塩尻事業所 |
高い技術・技能と知識が要求される新製品開発で、世界一薄いクォーツ時計など社内における多くの新製品基幹Calの立ち上げと品質安定化などのリーダーとして推進し、量産化を実現した。 |
(社)日本時計協会 | ||||
31 | 光学機械器具調整工 | ながの まさお 長野 正雄 (五十一歳) |
NEC/ 東芝スペースシステム(株) |
人工衛星搭載観測機器(特に光学機器)製造組立でアライメントを取りながら数ミクロン(μm)の組立精度の要求を満たすために精密機械組立、接着・半田付け等の改善を重ね、故障ゼロの高信頼性組立を継続している。 |
(社)日本航空宇宙工業会 | ||||
32 | ガラス研ま工 | きはら みつお 木原 三雄 (五十九歳) |
キヤノン(株) 宇都宮光学機器事業所 |
大口径球面レンズ研磨技能に卓越し、研磨方式開発において量産化を実現した。また、すばる望遠鏡の補正系レンズに貢献した。 |
(社)ビジネス機械・情報システム産業協会 |
第III部門 電気機械器具組立・修理及び電気作業関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
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33 | 発電機組立・調整工 | やまもと せいじ 山本 征二 (六十歳) |
明電機電工業(株) | 大型発電機の組立工として研鑽に努め、豊富な経験と幅広い知識で施工条件や製品種類によらず、あらゆる作業に精通している。組立・据え付け現場の指揮、指導に従事し、国内外の難工事を成功に導いた。 |
群馬県 | ||||
34 | 配電盤・制御盤組立・調整工 | はなわ ひろし 塙 洋史 (五十八歳) |
(株)日立製作所 水戸事業所 |
エレベータ制御装置の組立及び配線製作に卓越した技能を有し、数多くの考案・改善により、能率、品質、作業環境の向上に貢献した。 |
茨城県 | ||||
35 | 民生用電子・電気機械器具修理工 | あおき よしお 青木 好雄 (五十八歳) |
日立ホーム・アンド・ライフ・ソリューション(株) 多賀事業所 |
PCM外枠製缶設備に関する作業や全自動洗濯機の一貫混流生産対応の組立ライン作業において様々な改善・考案を行い、生産性、品質向上に大きく寄与するとともに、海外戦略、後進の指導育成に貢献した。 |
茨城県 | ||||
36 | 特殊電子機器組立工 | おおつか としゆき 大塚 敏行 (五十五歳) |
三菱電機(株) 鎌倉製作所 |
航空機、人工衛星搭載機器を始めとする電子機器組立に関する技能に卓越し、プリント基板やデバイス製造の改善を行い、開発品の試作、製造、配線組立作業の効率化に貢献した。 |
神奈川県 | ||||
37 | 電子機構部品組立工 | むらはた みちお 村畑 美智雄 (四十九歳) |
日本電気(株) 中央研究所 |
光ディスク媒体の精密な膜厚評価、膜質評価技能及び超微細加工に関する装置操作や加工技能等に卓越し、開発試作を通じて世界初のデジタルビデオレコーダの開発や光ディスクの高密度/大容量化、次世代光ディスク技術開発に大きく貢献した。 |
神奈川県 | ||||
38 | 電気配線工事作業者 | いいじま ひろし 飯島 博 (五十二歳) |
(株)関電工 | 屋内線電気設備工事に従事する一方、海外における施工実績も有し、屋内線工事の安全、品質、工事施工に関し、新工法・工具の研究、資材・工具の改良で電設業界に貢献している。 |
(社)日本電設工業協会 |
第IV部門 輸送用機械器具組立・修理関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
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39 | 自動車部品組立工 | おがた えいいち 緒方 栄一 (五十五歳) |
プレス工業(株) 藤沢工場 |
自動車ボディー組立仕上げ、サスペンション、アクスルケース等の溶接組立技能、板金技能に卓越するとともに、ライン合理化改善のリーダーとしても難作業改善に貢献した。 |
神奈川県 | ||||
40 | 自動車修理工・板金工 | しらやま いつお 白山 溢夫 (五十六歳) |
名鉄自動車整備(株) 鳴海支店 |
自動車車体整備に係る打ち出し板金技能等に卓越し、文化施設(野外民族博物館リトルワールド、博物館明治村)の中を走るデザインカーの製作に尽力した。 |
日本自動車車体整備協同組合連合会 | ||||
41 | 車両ぎ装工 | おりはら としひろ 折原 俊弘 (五十九歳) |
日本車輌製造(株) 豊川製作所 |
新幹線を始めとする鉄道車両製造における電気ぎ装作業に長年従事し、その中で培った知識と技能は、近年の鉄道車両の高速化・ハイアメニティ化といった顧客ニーズに的確に対応してきた。近年の技術の多様化に対応すべく先端技術の吸収に努め、新しい材料を積極的に導入し高品質・低コスト化を実現している。 |
(社)日本鉄道車輌工業会 | ||||
42 | 自動車検査工 | かとう ひろよし 加藤 博義 (四十六歳) |
日産自動車(株) 第一車両開発本部 車両評価実験部 車両運動性能実験グループ |
操縦安定性の開発とは、観て触って評価するだけではなく、形や存在の見えない挙動や感じを、車を運転することで評価するものである。その技能に卓越し、高性能車スカイラインGT―Rの開発に貢献するなど、業界では操縦安定性のマイスターと呼ばれている。 |
(社)日本自動車工業会 | ||||
43 | 船舶溶接工 | たなか のぶよし 田中 信義 (五十五歳) |
三井造船(株) 玉野事業所 |
船舶の建造に長年従事し、特にアルミ合金製ブロック製作の技能を受け継ぐだけでなく、絶え間ない研究と新技術の導入により、アルミ合金製高速艇の建造技術を確立し、作業性安全性の向上に大きな実績と功績を残した。 |
(社)日本造船工業会 |
第V部門 紡糸、織布・同関連及び衣服・繊維製品製造関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
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44 | 染物職 | ゆはら ひろあき 柚原 博明 (六十五歳) |
(有)飛騨染遊染 | 飛騨地方独特の版画技術からこの版画の味を生かした染物の研究を続け飛騨版画染めの技法を確立させた。また、岐阜県重要文化財指定の祭礼衣装の復元を行うなど、独創的な技能は他の追随を全く許さない。現在、飛騨地方の祭礼の衣装は、全て氏の手描き技法によるものであり、民俗芸能継承に対して貢献した。 |
岐阜県 | ||||
45 | 金彩工芸師 | わだ みつまさ 和田 光正 (六十三歳) |
光映工芸(株) | 友禅作品の難隠しの一加工と見られていた金彩工芸において、技術改良により生地と同じ風合いで落箔しない樹脂系糊の開発と箔の着色に成功し、金彩技法のみで友禅を創作する新境地を開拓して業界振興の牽引力となった。その作品は「光のオーケストラ金彩友禅」と賞賛される。 |
京都府 | ||||
46 | 染色・仕上工 | みしま しんすけ 三島 伸介 (六十六歳) |
(有)三島染色補正店 | 永年にわたり染色補正業に従事し、紋様消し・ぼかし合わせ・紋様直し等の技能に卓越し、幾多の考案改善により、衣服業界に寄与した。 |
全国染色補正工業連合会 | ||||
47 | 意匠紋様師 | とうかい つねお 東海 恒夫 (七十一歳) |
紋匠とうかい (有)彩衣アートデザイン |
西陣織では、「紋様意匠図」と呼ばれる織物の設計図の製作を行うが、当人は、経糸と緯糸を組み合わせる「織物組織」の設計や意匠紙(方眼紙)への彩色、そして意匠紙の升目毎に該当する色で嵌め込む「ハツリ」等に優れた技能を発揮し、業界から高い評価を受けている。 |
京都府 | ||||
48 | 婦人・子供服仕立職 | いしだ とく 石田 トク (七十六歳) |
ラ モード ビオラ | 注文服仕立てにおいて、顧客の要望や体型にマッチした優れた婦人子供服の仕立て技能に卓越している。 |
群馬県 | ||||
49 | 婦人・子供服仕立職 | せんだ よしえ 千田 芳江 (六十八歳) |
モードブレーン・セーヌ セーヌ洋裁教室 |
女性の体型を研究し、顧客の心を傷付けずに、体型、特徴を把握して作図する技能に卓越している。 |
千葉県 | ||||
50 | 婦人・子供服仕立職 | くぼしま かずこ 久保島 和子 (七十六歳) |
パール洋裁 | 注文婦人服の製作において、特に裁断、縫製技能に卓越し、ウエディングドレスがドレープ・スリーブの一部を取り外せばパーティードレスに変わるというような創意工夫に満ちた作品を製作した。 |
神奈川県 | ||||
51 | 婦人・子供服仕立職 | いそえ かずこ 磯江 和子 (六十七歳) |
(株)銀座マギー・名鉄メルサ・メゾン オートクチュール店 |
オーダー婦人服の仕立て業務に長年従事し、婦人服の縫製技能に卓越している。数々の独創的な縫製技術の開発に成功する等、オーダーメイド業界のリーダーとして活躍している。豊富な知識、経験からオーダーシステムの効率化など優れた改善を行い、業界の発展に大きく貢献した。 |
愛知県 | ||||
52 | 婦人・子供服仕立職 | たけもと きみこ 竹本 公子 (五十八歳) |
竹本公子ソーイング教室 | 婦人子供服のデザイン、縫製の技能に卓越し、素材を活かす独自の手芸的技法を加えたデザインにより各種大会で優秀な成績を収めており、他の追随を許さない。 |
岡山県 | ||||
53 | 男子服仕立職 | いいだ みのる 飯田 稔 (六十八歳) |
テーラーイイダ | 基本製図に経験研究等を重ねて機能性とファッション性の両方を兼ね備えた独自製図を考案し、それを基にほとんど製図等のないダンス用燕尾服でも、競技性と芸術性をもつ、さらに高度な裁断縫製技能を生み出し、時代のニーズだけでなく、伝統を重んじ、常に後進の育成や技能の向上に尽力している。 |
北海道 | ||||
54 | 男子服仕立職 | さがわ けん 佐川 賢 (七十五歳) |
(株)佐川洋服店 | 注文洋服仕立に従事し、ほとんどの人の体型は左右非対称であることから、体型内基軸線による採寸・製図・裁断の技法を確立し、注文服のデザイン化を容易にするとともに、左右非対称体型の注文服製作を行った。 |
福島県 | ||||
55 | 男子服仕立職 | しばざき たかなが 柴ア 隆大 (六十八歳) |
柴ア洋服店 | 標準体型の原型を肩幅寸法とする技法を編み出し、美観と機能が一致した着やすい洋服作りを可能にし、各服種の分野の拡大につながった。また、二十五年以上にわたり内外のファッションショーに創作を出品し、アビリンピックの競技専門委員等を歴任し技能振興に貢献している。 |
東京都 | ||||
56 | 男子服仕立職 | こだん けんじ 小段 健二 (六十五歳) |
テーラー小段 | 注文紳士服製造技能に卓越し、着る人の体型や動きの癖に合わせて美しさと動きやすさを兼ね備えたシルエットを作り出す製図・裁断技能は、業界で高い評価を得ている。 |
京都府 | ||||
57 | 男子服仕立職 | せきね しょうじ 関根 璋治 (六十三歳) |
カッティングルームセキネ | 紳士服製作に優れた技能を有し、注文服にふさわしい顧客の好みに応えつつシルエットの美しい洋服作り、素材の服地等の特性と顧客の体型に合わせた技能的な縫製を行っているほか、技術講習会の講師等として後進技能者の指導育成に尽力した。 |
大阪府 | ||||
58 | 男子服仕立職 | やまもと くにひこ 山本 邦彦 (六十歳) |
ヤマモトテーラー | 四十年にわたり紳士服製造技能の研鑽に努め、紳士服仕立ての評価を高めて業界の発展に貢献した。 |
高知県 | ||||
59 | 和服仕立職 | せいの さちこ 情野 幸子 (六十五歳) |
情野和裁塾 | 子供服から能舞台衣装まで全てを製作できる卓越した技能を持ち、特に巻縫コートの技能においては第一人者であり、和裁業界の発展に多大な貢献を果たしている。 |
山形県 | ||||
60 | 和服仕立職 | なかじま ふぢえ 中島 フヂヱ (七十二歳) |
中島和裁教室 | 製作方法や製品考案に卓越し、和服仕立の柄合わせが精緻である。型くずれせず美しい着物の製作に優れており、技能照査審査委員や技能検定委員も務めた。技能検定の時間短縮方法を提言し、全国和裁一級技能検定で採用された。 |
群馬県 | ||||
61 | 和服仕立職 | はらだ ゆきお 原田 幸雄 (六十二歳) |
原田和裁教修所 | 体型に合った仕立て方の工夫を行い、着易く、着崩れしない衿付け手法などの技法を考案した。 |
東京都 | ||||
62 | 和服仕立職 | もり やえこ 森 八重子 (七十一歳) |
森和裁研究所 | 五十二年余りの永きにわたって和裁技能に研鑽し、一般和裁技能はもとより、特に変り衿コート縫製における技能は高い評価を得ている。 |
福岡県 | ||||
63 | 和服仕立職 | いまとみ あけみ 今富 明美 (六十七歳) |
今富和裁研究所 | 「袋帯の芯入れ器具」や「レースのコート仕立て法」等を考案・活用した和服仕立て技能は業界の第一人者であり、その卓越した技能により、技能グランプリの競技委員(和裁)を委嘱されている。 |
大分県 | ||||
64 | 寝具仕立工 | さとう たけみ 佐藤 武美 (六十七歳) |
まる文綿店 | 五十二年間にわたり寝具製作に従事し、技能の研鑽に努め、昭和三十年から四十年にかけて綿入れ作業において、簡単かつ正確に製作できる能率的寝具製作技法を考案・発表し、作業能率の改善に貢献した。 |
宮城県 |
第VI部門 建設、土木・舗装・鉄道線路工事、建設機械運転及び農業関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
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65 | 建築大工 | いとう とくじ 伊藤 コ治 (七十一歳) |
(有)伊藤工務店 | 数奇屋造りや茶室などの建築に優れた技能を有し、現在は分業化されている建具、家具の製作を始め、硝子戸の製作、襖張りにおいても独自に研鑽を重ねている。 |
岩手県 | ||||
66 | 建築大工 | やまぎし ゆうきち 山岸 勇吉 (六十八歳) |
(有)山岸建設 | 建築大工として木造建築に従事し、特に伝統的な寺社建築に造詣が深く、寺社建築の美観、荘厳さを醸し出す屋根の曲線美を意匠どおりに作り出す技能に卓越している。各地の神社仏閣の修理・修復に多く携わり、伝統建築物の保存に大きく貢献している。 |
埼玉県 | ||||
67 | 建築大工 | すずき しょうへい 鈴木 正平 (八十二歳) |
鈴木建築 | 木造住宅建築の近代化と合理化に貢献した。釿、鉞の扱いは業界一という貴重な技能保持者である。また、狛江市指定文化財の復元工事等文化財の修復等にも尽力している。 |
東京都 | ||||
68 | 建築大工 | かめやま よしひこ 亀山 義彦 (五十九歳) |
亀山建設(株) | 日本建築の軒の反り上がりを造る技能に卓越し、セビリア万博に出展した安土城天守にこの技能を活かし、世界に日本建築の美を紹介した。また、パソコンによる墨付技能を確立し、作業効率を大幅に改善した。 |
岐阜県 | ||||
69 | 宮大工 | さわもと みちのり 澤元 教哲 (四十五歳) |
(株)天峰建設 | 寺社建築の伝統工法である小屋組に西洋の技法を取り入れ、加工精度の均一化と効率化を図った。特に、寺社建築の屋根の構造には工夫をこらし、雄大、美観に意を尽くした。また、規矩術に精通した技能は他の追従を許さない。 |
静岡県 | ||||
70 | 宮大工 | おがわ みつお 小川 三夫 (五十六歳) |
鵤工舎 (株)鵤工舎 |
古代建築の精神を受け継ぎ、設計から施工まで行うことのできる技能により、全国各地の寺社建築物を多数手掛けるとともに、宮大工の技能に対する社会の関心を高め、さらに独自の方法によって次代の寺社建築を担う宮大工の育成に尽力してきた。 |
奈良県 | ||||
71 | 建築とび工 | ふかだ よしのり 深田 義コ (六十五歳) |
深田鉄工(有) | 仮設足場の組立・解体作業に従事し、これまでに考案した足場工事・装置等に関する特許及び実用新案は十四件におよび、高所作業の安全性向上に尽力するとともに、従来、不可能とされた地上百メートルでの高所作業が可能になるなど、業界の発展に貢献した。 |
兵庫県 | ||||
72 | とび工 | いしはら あきお 石原 章男 (六十三歳) |
(有)石原建設 | とび工事業に長年にわたり従事し、建築移転工事にボルト締め付け工法などを考案して、作業能率の向上及び品質の向上に貢献した。 |
福島県 | ||||
73 | タイル張工 | しのつか さかえ 篠塚 榮 (六十三歳) |
篠塚陶飾 | タイル張り作業に卓越した技能を有し、パネル工法を考案するなど作業能率の増進に努めるとともに、数多くの公共工事を手掛けた。 |
茨城県 | ||||
74 | タイル張工 | はっとり ただはる 服部 忠治 (六十九歳) |
服部タイル | 最も高度な技能を要する「積み上げ張り」に卓越しており、使用場所や使用タイルに応じて、接着剤を選定する知識と天候・気温・湿度等を考慮し接着剤の配合を微妙に調整しながら行う接着技能の第一人者として高い評価を受けている。 |
京都府 | ||||
75 | ブロック積工 | もりじり ただし 森尻 忠 (六十一歳) |
(有)森マブロック工業 | 作業精度や施工品質が高く、効率や仕上がり精度を高める方策や道具の創出能力に長け、難しい条件下でも優れた施工をこなすことができる。 |
群馬県 | ||||
76 | かわらふき工 | たかや のりまさ 谷 憲正 (六十二歳) |
(株)谷瓦産業 | 長年にわたりかわらふきに従事し、本葺き工法を研鑽、国宝を始め、多くの社寺建造物の保守・保存に貢献するとともに、独自の屋根施工マニュアルを考案した。 |
滋賀県 | ||||
77 | 左官 | わたなべ よういち 渡邉 洋一 (五十九歳) |
(有)渡邉左官工業 | 土壁漆喰技法等左官技能に卓越し、数多くの公共工事を手掛けた。また、史跡建造物の修復に貢献した。 |
茨城県 | ||||
78 | 左官 | ふくだ たけし 福田 健 (六十九歳) |
(有)日の出左官工業 | 古来からの木舞下地による土壁、漆喰等伝統工法を受け継ぎ、古くから伝えられた湿式工法の長所を現代工法に取り入れ、左官施工に関する高度な知識と技能に卓越している。 |
栃木県 | ||||
79 | 左官 | おぐら としお 小倉 利夫 (六十五歳) |
(有)小倉工業 | 日本の伝統工芸の壁塗りはもとより石膏技術の習得に卓越した技能を有し、薄塗り漆喰工法(論文入選)等の新しい仕上げに努めている。 |
千葉県 | ||||
80 | 左官 | はぎわら たすけ 萩原 多助 (七十一歳) |
ハギワラ左官 | 漆喰工法について卓越し、特に漆喰壁、生子壁、屋根漆喰などの工法に精通している。平成七年に静岡市に駿府城東御門が再建された際には、左官工事の世話役(職長)に選ばれ、見事な左官工事を完成させた。さらに金型定木の考案により作業能率の増進にも貢献した。 |
静岡県 | ||||
81 | 左官 | にしむら こうぞう 西村 弘三 (七十二歳) |
西村業務店 | 京都特有の京壁、大津磨、漆喰本磨等の左官技能に優れ、文化財の修復も数多く手掛けた。特にパラリ仕上げ施工について業界第一人者であり、左官材料として重要な土の吟味や水加減の調整に優れ、塗壁補助材の研究、改良に努めている。 |
京都府 | ||||
82 | 畳工 | むとう ゆうじ 武藤 勇治 (七十歳) |
武藤畳店 | 神社仏閣等に使用される紋縁畳二重台、四方紋縁畳、拝敷などの特殊畳の製作技能に優れている。 |
秋田県 | ||||
83 | 畳工 | こやま きよし 小山 潔 (六十六歳) |
(有)小山畳装芸 | 畳製作の技能全般に卓越し、特に古式畳の製作には、優れた技能を有し、寺社仏閣の施畳技術においては、業界の第一人者であり、数多くの実績を残すとともに、技能検定の推進や技能イベントへの協力により後継者の育成にも熱心である。 |
神奈川県 | ||||
84 | 畳工 | さわべ かつじ 澤邉 勝次 (六十一歳) |
沢辺畳店 | デザインの斬新さと丈夫さを兼ね備えた「縁無し畳」を一般住宅に応用するとともに、集合住宅の和室にも合うよう縁を細くした「細縁畳」の製作を行うなど、現代の消費者の嗜好や住宅事情に合わせた施工を行った。 |
京都府 | ||||
85 | 室内装飾工 | はら のぼる 原 昇 (六十一歳) |
(株)岩野商会 | 内装仕上げ、特に壁装施工に関する技能に卓越し、長野オリンピック会場各施設、長野・新潟県庁等の公共施設を施工したほか、施工の改善・改良により、作業能率の向上に貢献した。 |
長野県 | ||||
86 | 建築板金工 | おがた いさむ 小片 勇 (六十四歳) |
(株)オガタ | 建築板金業に長年従事し、特に神社・寺院工事をはじめとして、大型機械による厚物ステンレス・アルミ材を加工する技能に卓越している。これまで六十一棟に及ぶ体育館、武道場及び新潟県立博物館など多数の特殊屋根工事の実績を持っている。 |
新潟県 | ||||
87 | 建築板金工 | くぼ よしかず 久保 賀運 (七十一歳) |
(有)久保板金工業 | 銅板による神社仏閣の鬼飾り作りにおいて、金槌一つで空打ちして作成する新たな技工を考案し、鬼飾りの耐久性を向上させ、意匠の多様化に対応する技能に卓越している。県内外の神社仏閣の屋根修理に従事、特に大宝寺、雲辺寺、横峰寺など四国霊場八十八ヶ所の多くの屋根修理を行う。 |
愛媛県 | ||||
88 | 建築板金工 | にしむら よしあき 西村 欣章 (六十三歳) |
(株)ニシムラ | 建築板金技能に卓越し、特に歴史的建造物の建造技術を応用した加工及び施工技能は群を抜いている。 |
全日本板金工業組合連合会 | ||||
89 | 建築板金工 | ささき かくぞう 佐々木 鹿久造 (六十一歳) |
(株)日江金属 | 建築板金技能に卓越し、施工技術の改良や部材の開発を行い、ステンレス防水工法の品質向上に取り組むとともに、金属屋根の新たな需要分野の開拓を進める中で、環境保全の実現にも寄与した。 |
(社)日本金属屋根協会 | ||||
90 | 造園工 | いちかわ ひでお 市川 秀夫 (七十二歳) |
(株)市川造園 | 石積み、竹穂垣の作成に関して全国の造園業者を代表する技能を有し、多大な貢献を果たしている。マニュアル・ビデオの作成にもかかわり、技術・資質向上に日々努力している。 |
東京都 | ||||
91 | 造園工 | くろぬま りきお 黒沼 力男 (八十四歳) |
(有)庭力 | 造園技能全般に卓越し、特に石組み、石積み、垣根の製作など自然景観を庭園に再現する伝統的技法を生かしながら、現代の建築物に合わせた個人庭園を数多く手掛ける。 |
神奈川県 | ||||
92 | 造園工 | みやべ かずし 宮部 和司 (七十六歳) |
宮部造園 | 茶庭の作庭技術と野面石積の技法に優れ、長年培った技術と技能を絶え間なく研鑽し、造園の伝統技法の伝承に貢献した。また、その指導力と信頼性は極めて優れ、業界の発展に尽力した。地域の環境緑化の推進にも努めている。 |
岐阜県 | ||||
93 | 岐阜県 | かとう まさのり 加藤 正典 (七十五歳) |
加藤造園(株) | 造園師として長年業務に従事し、特に老木の樹勢回復、成木移植に優れた実績を有し、根巻き技術を駆使した元の樹形を損なわない大木の移植技能に卓越している。 |
愛知県 | ||||
94 | 造園工 | きたむら つねお 北村 恒雄 (六十八歳) |
(株)恒樹園 | 最も風趣ありとされる「光悦寺垣」を始めとする各種竹垣の製作、茶事に関する豊富な知識と茶室との関連を見据えた茶庭の施工、庭園のありようと密接不可分、且つ石面の状態や歩き易さを追求した延段、飛石の施工等に関する技能に卓越し、業界の第一人者として高い評価を得ている。 |
京都府 | ||||
95 | 造園工 | もりた まさゆき 森田 正之 (六十六歳) |
弥生造園(株) | 日本庭園の作庭に従事し、特に石組みにおいて、自然造形美を表現する技能に優れている。立地条件や植物の特性を生かした植栽や枯山水庭園における水を連想させるような庭園造りにおいて高い評価を得ている。 |
兵庫県 | ||||
96 | 造園工 | いしみつ ぶんじ 石光 文次 (七十歳) |
(有)石光造園 | 昭和二十三年から造園工として従事し、自ら設計・施工に当たりながら、日本庭園の研究、環境緑化技術の修得に精励している。特に庭石材料を見極める技量と石組や石垣における技能に優れており、築庭技能における第一人者である。 |
山口県 | ||||
97 | 造園工 | すがはら よしひろ 菅原 義浩 (六十五歳) |
菅原造園建設(株) | 四十二年余の永きにわたり造園の設計・施工に従事し、培った経験と知識、高い技能水準により高い評価を得ている。特に大径樹木の移植及び老木の延命治療に優れた技能を持っている。 |
福岡県 |
第VII部門 窯業製品製造、採鉱・採石及びその他の採掘、土石製品製造、化学製品製造及びゴム・プラスチック製品製造関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
||||
98 | ガラス施工工 | ひらお かずてる 平尾 和輝 (六十一歳) |
ヒラオ | 永年にわたりガラス施工に従事し、特に高度な技能と経験を要する板ガラスの円形切り抜き作業や緻密さが求められる大板ガラス施工、パテ付け施工に優れた技能を有する。 |
兵庫県 | ||||
99 | 陶彫師 | どぶち ひろつぐ 土淵 啓諭 (七十九歳) |
土淵工房 | 陶彫とは、単体の粘土を手で捻り彫ることであり、ロクロ成型などでは決して表現することができない写実的で味わいがあり「動き」が感じられる動物や干支の置物などの作品を制作する技能に卓越しており、業界の第一人者として高い評価を得ている。 |
京都府 | ||||
100 | 石彫工 | のぐち たかし 野口 孝 (五十五歳) |
(有)野口石材店 | 石工として従事し、幼少から著名な書家に師事して習得した書道の素養と、石材加工における技能の研鑽により卓越した彫石技能を有しており、その作品は墓石のみならず、記念碑、句碑、歌碑、詩碑など芸術性の高いものを多く手掛けており、地域文化の振興にも大きく貢献している。 |
埼玉県 | ||||
101 | 石積工 | わたなべ よしはる 渡邉 佳春 (五十九歳) |
渡邉佳春石材店 | 石材加工に従事し、石の持つ特性や光沢を活かし、数多くの作品を手掛けてきた。また、伝統文化財の建築物修復工事など、技能伝承を図るとともに、講習会等で若手後継者の指導・育成に努めるなど貢献した。 |
福島県 | ||||
102 | 積層成形工 | たけだ まさはる 武田 正治 (五十三歳) |
(株)三協製作所 | プラスチック系の複合材料による手積み成形加工の技能及びそれらの材料を使用した部品の接着組立技能に卓越し、高性能・高精度が要求されるレーダードームや人工衛星等の大型構造物の製造技術の開発に貢献した。 |
神奈川県 |
第VIII部門 その他の関係
整理番号 | 職種名 | ふりがな 氏名 (年齢) |
所属名 | 技能功績の概要 |
推薦都道府県・ 指定団体名 |
||||
103 | 木型木工 | いぬかい のぶやす 犬飼 信安 (七十歳) |
(株)犬飼製作所 | 豊富な知識と優れた技能、独創的なアイデアにより、鋳造用木型製作に卓越した技能を発揮している。CAD等の最新技術を駆使して優れた製品を作り出し、伝統と技能、テクノロジーを融合させて自動車用モデル型製作においても活躍している。 |
愛知県 | ||||
104 | 木工指物職 | おおま ゆうじ 大間 悠司 (六十八歳) |
大間木漆工芸 | 板材の接合に釘を使わず日本古来の伝統技術である留め接ぎ構造による指物技術を駆使した堅牢で高品質な木工品の製作に関する技能と木象嵌技術の向上に努めた。 |
静岡県 | ||||
105 | 木製建具製造工 | まさい ひろあき 政井 寛明 (六十五歳) |
(株)マサイ | 木材の持つ特性を活かした建具を製作し、特に、ミリ単位の木片を切断し、浮世絵をモチーフにした曲線的な組子障子を製作する技能に優れるほか、自ら設計製作した機械・工具により効率化を図るとともに、後進の指導・育成に貢献した。 |
福島県 | ||||
106 | 木製建具製造工 | おくむら たかゆき 奥村 高之 (七十六歳) |
(有)奥村木工所 | 古来より伝承されている手加工の技能を駆使し、寺院等の庫裡、唐戸等の製作を多数手掛けるとともに、近代建築に対応するアルミと木のミックス建具を考案するなど卓越した技能を有し、技能検定や団体の活動に積極的に取り組み、技能振興や後進の指導育成にも貢献した。 |
神奈川県 | ||||
107 | 木製建具製造工 | よしだ としゆき 吉田 利行 (七十歳) |
吉田建具製作所 | 古典的伝統の数奇屋調建具を最も得意とし、組子物建具の粋とも言われる干網組書院障子においては、秀でた技能を持ち、また独創的なデザインによる美術建具は木材伝統工芸として高く評価されている。 |
兵庫県 | ||||
108 | 木彫工 | ぜんもと しゅうさく 善本 秀作 (六十九歳) |
彫秀堂 | 五十年以上にわたり木彫刻に専念し、技術の追求と向上に努めた。伝統欄間、置物(天神様、獅子頭、人物等)、社寺彫刻、衝立等をはじめ、特に立体仏像彫刻に係る技能に卓越している。 |
富山県 | ||||
109 | 木彫工 | げんだ さぶろう 元田 三郎 (七十一歳) |
(有)たくみ | 飛騨一位一刀彫の製作の技能に卓越し、業界の第一人者である。国指定重要民族文化財である「高山祭屋台」彫刻の復刻修理だけでなく、各地の国・県指定重要文化財である社寺彫刻の復元や仏像の製作を手掛けるなど、伝統文化財の保存に大きく貢献した。 |
岐阜県 | ||||
110 | 木彫工 | くらまえ やすお 藏前 矢須夫 (六十五歳) |
(有)藏前宮殿製作所 | 仏壇宮殿製作の中でも高度な技能を要する寺院用の大型宮殿製作の技術においては、業界の頂点として一目置かれる存在である。これまで数多くの寺院用宮殿製作を手掛け、その完成度は高く評価されている。 |
鹿児島県 | ||||
111 | 木製野球バット製造工 | くぼた いそかず 久保田 五十一 (六十歳) |
ミズノテクニクス(株) | 多数のプロ野球の木製バットを製造した。バットの材質とバランスに創意工夫をこらし、松井秀喜選手、イチロー選手等、野球選手一人一人の要望に応えるバットを作り続けている。バット製造の技能については、業界の第一人者である。 |
岐阜県 | ||||
112 | 杜氏 | すがわら たかお 菅原 敬夫 (六十八歳) |
石越醸造(株) | 四十九年間にわたり杜氏として従事し、技術の研鑽に努める。麹作りにおいて最も難しいとされる南部流の突破精麹の製造技能においては、業界の第一人者である。また、酵母の自家培養、県産米を用いた醸出に努め、各種鑑評会において多くの受賞を得ている。 |
宮城県 | ||||
113 | 杜氏 | なかむら みつぐ 中村 貢 (七十四歳) |
若戎酒造(株) | 製造工として醸造技術研究練磨に努め、昭和三十年以来終始一貫して酒造技術の研究、酒質の改善に精励し業界に貢献してきた。特に吟醸酒造りの製麹工程における管理処理技能、吟醸もろみの管理技能に卓越し、天性の勘と研ぎ澄まされた判断力は酒造りの真価を極めている。 |
三重県 | ||||
114 | 杜氏 | たなか よしひろ 田中 義弘 (七十五歳) |
吉田酒造(株) | 醸造用水の配合比率や蒸米温度を確立し、酒造りにおける出雲杜氏の醸造技術の高さを全国的に広めた。同氏が確立した醸造用水の配合比率は、現在、出雲杜氏の酒造り技法の基本になっている。 |
島根県 | ||||
115 | 味そ製造工 | しまざき みつあき 嶋崎 光秋 (七十歳) |
(株)竹屋 | 味噌製造の技能、特に淡色辛口米味噌製造技能に卓越し、基礎科学と現場技術を融合させることにより味噌殺菌技術を開発し、小袋包装の実現化を図った。また、無添加味噌・低塩分味噌製造技術を開発するなど、信州味噌全体の品質向上に貢献した。 |
長野県 | ||||
116 | 洋菓子製造工 | ちだ としお 千田 俊雄 (六十八歳) |
メゾン・チダ | 洋菓子製造工として従事し、特にアーモンドと砂糖をローラーですり潰しペースト状にした「マジパン(人形や動物などの造形菓子として商品にしたりデコレーションケーキの飾りとして使用するもの)」製作における卓越した技能者として、業界内で高い評価を得ている。 |
埼玉県 | ||||
117 | 洋生菓子製造工 | なおはら じゅんじ 猶原 純次 (六十七歳) |
(株)ウエダベーカリー | 昭和二十九年にパン・洋菓子工として就職以来、洋菓子製造の技術の研鑽に努め、特にウエディングケーキ作りに特筆すべき技能を有し、ガムペーストの扱い方、グラスの細線の出し方等、細部の模様を表現する技能に優れている。 |
奈良県 | ||||
118 | 和生菓子製造工 | かに とおる 可児 融 (六十九歳) |
(有)若柳 | 上生菓子の中でも難しいといわれる茶席菓子において卓越した技能を有し、地域・季節に適した素材を使用し菓子文化の向上に貢献している。 |
千葉県 | ||||
119 | 漆工 | きじ みちお 木路 道夫 (六十八歳) |
木路正漆器 | 紀州漆器(黒江塗)の塗師として半世紀にわたって取り組んできた。伝統的な手法と新しい手法の両方を使い、漆器を日用品に取り入れることで、漆器製品を身近なものとして普及させた。特に、陶器に漆を塗った陶漆製品の開発に成功したことで、業界に大きく貢献した。 |
和歌山県 | ||||
120 | 貴金属細工加工工 | しまだ みつゆき 嶋田 光行 (六十八歳) |
(株)シマダ | フランス系の貴金属加工技術を研究し、伝統ある皇室の勲章、ティアラの加工に係る知識・技能について卓越した技能を有している。また、技能五輪国際大会等の運営役員、技能検定委員、組合においては技術指導を務め、後進の育成、業界の振興に貢献している。 |
山梨県 | ||||
121 | 印判・印章彫刻工 | つじ たいち 辻 太一 (六十二歳) |
辻美堂 | 最も困難とされていたアールの多い篆書体の金石文と小篆の作風に取り組み、丸みを帯びた書体彫刻を完成させるとともに、仕上げ刀の研磨作業に初めてダイヤモンド砥石を用い、鋭角な刀が入る仕上げ刀を開発し、業界の生産性の向上に貢献した。 |
大阪府 | ||||
122 | 理容師 | まつだ まきと 松田 磨貴人 (六十歳) |
(有)ヒロ・マツダ (株)ヒムト |
ブラントカットの技能に特に優れ、これを独自に改良して感性や流行を取り入れたカットテクニックを理論的に構築し、その普及に尽力して業界発展に多大な貢献をした。 |
東京都 | ||||
123 | 理容師 | さかもと さとる 坂本 智 (五十九歳) |
(有)ヘアサロン坂本智の店 | 理容師として豊富な知識と優れた技能を有し、特にアイロンパーマの技能において業界の第一人者である。スパイラルアイロン、バーチカルカット技法など、独自の考案により業界の技能水準向上に大きく貢献した。 |
愛知県 | ||||
124 | 美容師・着付師 | こばやし やすこ 小林 保子 (六十五歳) |
オパール美容室 | 美容師・着付師としてヘア、メイク、各種帯結び等の技術に優れ、研鑽を欠かさず、常に新しい技術の導入を図るとともに、茨城県美容技術専門学院等において惜しみなくその技術を伝承するなど、美容業界の向上、発展に貢献した。 |
茨城県 | ||||
125 | 美容師・衣裳着付師 | いわみ としこ 岩見 敏子 (七十五歳) |
(有)いわみ美容室 | 美容技術全般にわたり卓越した技能を有し、幾多の考案、改善により業界の技術水準の向上に大きく貢献した。特に、明治、大正期のロマンあふれる丸まげ、桃割れ、高島田を正確に再現できる第一人者であり、また、花嫁支度に必要な日本髪の結髪にも優れた技能を発揮した。 |
大阪府 | ||||
126 | 日本料理人 | やまもと つもる 山本 積 (七十二歳) |
割烹弥まもと | 古文書を基に、日本古来の食膳の作法や調理法を研究し、特に平安時代及び江戸時代の料理の復元など、伝統ある日本料理を伝承するとともに、業界団体の役員及び各種講習会の講師を歴任し、業界の発展と後進の育成に貢献した。 |
岩手県 | ||||
127 | 日本料理人 | やまもと しょうぞう 山本 省三 (五十八歳) |
(株)増田町物産流通センター 上畑温泉さわらび |
男鹿の柴炉蒸し、小安峡の大噴湯鍋など新しい感覚の郷土料理を開発し、観光誘致に多大に貢献するとともに、高野豆腐やバルサ材を使用した剥物の製作技能にも優れ、また、後進の指導育成についての功績も大である。 |
秋田県 | ||||
128 | 日本料理人 | すずき たかとし 鈴木 隆利 (五十六歳) |
(株)島田 日本料理千仙 |
伝統ある日本料理食文化の伝承とともに新しい素材・調理法の開発に意を注ぎ、メディア等を通じて調理人の技能振興、啓発、向上に多大な業績をあげるとともに、千葉県日本調理技能士会設立に尽力するなど後進の指導育成にも大いに貢献している。 |
千葉県 | ||||
129 | 日本料理人 | すずき ひろなり 鈴木 洋成 (六十一歳) |
(株)八十嶋味問屋明日香 | 豆腐の会席料理の考案、食前酒の研究開発を行い、日本料理の技能の研鑽に努めた。また多数の調理専門学校等での講師経験、著書の出版等で後継者育成にも多大の貢献を果たしている。 |
東京都 | ||||
130 | 東京都 | はせがわ ゆきお 長谷川 行男 (六十三歳) |
(株)鹿の湯ホテル | 日本料理業界に入職以来、四十八年にわたり、調理作業に従事し郷土の産物を活かした調理方法や、郷土料理の開発に努めている。また、数々の創作料理を開発発表し、全国の調理人の技術向上に貢献している。 |
三重県 | ||||
131 | 日本料理人 | うめづ まさみ 梅津 正已 (六十三歳) |
割烹海老蔵 | 抜群の包丁技能で素材の持ち味を抽出し、煮方技法においても、吸物料理の創出、独自のチャンコ出汁の開発をした。また、新感覚の創作料理を誕生させ、氷彫技能や盆景盛り技能の保存普及に尽力する等、日本料理伝統文化の伝承と発展に業績を残し、後進技能者の指導育成にも尽力した。 |
大阪府 | ||||
132 | 日本料理人 | もりぐち ふじお 森口 冨士夫 (五十九歳) |
二荒食品(株) 日本料理翠徳亭 |
和の心を日本料理に表現する独自の調理・盛りつけ・演出技能を体得し、特に前菜は圧巻である。また、いつまでも旬の素材の風味を損なわない独自の真空パック技法を開発するとともに四季感を演出する小道具を作製し、「料理・器・小道具」の三要素で新しい日本文化料理を表現した。 |
大阪府 | ||||
133 | 日本料理人 | ちくま そういち 知久馬 惣一 (五十四歳) |
旅館大橋 | 日本料理の伝承に意を注ぎつつ、ヒラメ・二十世紀梨・牛尾菜(山菜)などの郷土の食材を活かした各種の料理を考案した。また、むきもの細工の技能との組み合わせによる日本料理の調理法を開発した。 |
鳥取県 | ||||
134 | 西洋料理人 | さかもと ひろし 坂本 洋司 (五十六歳) |
(有)さかもと | 西洋料理発祥の地である長崎をテーマにしたオランダ卓袱料理の再現やグラバー園内にある西洋料理発祥の地の碑を高野豆腐で彫刻するほか、氷彫刻の技能において、高度な技術とされている差込技術は、繊細且つ高度なテクニックであり、その技能は広く後継者に伝承されている。 |
長崎県 | ||||
135 | 寿司料理人 | しらこ しょうじ 白子 昭次 (七十六歳) |
千登利亭 | 従来の鑑賞を主な目的とした細工寿司ではなく、客の前で身近で食べられる素材を生かし、四季の風情をも取り込んだ作品を素早く調理できる技能は業界の第一人者であり、また、古くから料理の敷物として使われてきた葉蘭を様々な形に整えて紋様を作り出す飾り切りの名手でもある。 |
京都府 | ||||
136 | 表具師 | なかだ しげお 中田 重雄 (七十歳) |
ナカダインテック(株) | 表具師として四十八年間表具襖の製作に従事。古美術修復にあたり水洗い・補修・切継ぎ・裏打ちと独自の技法を有し、壁貼り工法にも適応させ壁画仕上げにも取り組むなど、古来からの伝統的な手作業による表装技能と現代の表装機器による作業の複合により表具の新分野を開発、洋紙系の製品化にも功績があった。 |
栃木県 | ||||
137 | 表具師 | ひらい まさはる 平井 政治 (六十六歳) |
(有)春陽堂 | 表具の製造、貴重な書画の修復作業に長年従事し、特に創作表具技能、美術障子張り技能、近代表装技能に卓越している。宮内庁新宮殿御造営に際し豊明殿の障子張りを担当する等、技能の高さを広く認められており、近代表装においても斬新なアイデアで業界の発展に貢献した。 |
愛知県 | ||||
138 | 表具師 | ごうや よしはる 合屋 善晴 (六十七歳) |
(有)合屋翠雲堂 | 五十二年余の永きにわたり表具製作に従事して培った知識と技能を有しており、業界における第一人者と評されている。特に、襖の製作において、長年使用しても反りなどの変形が生じないための骨組みの加工技能は業界でも高い評価を得ている。 |
福岡県 | ||||
139 | 木工塗装工 | あづま ただよし 吾妻 忠吉 (六十六歳) |
吾妻塗装店 | 建築塗装における木造り磨き塗り、内部木目の色分け塗装の技能に卓越し、日本三名園のひとつである偕楽園の好文亭改装等にその技能を発揮するとともに、茨城県建築塗装技能士会会長として業界の発展や後進の指導育成に貢献した。 |
茨城県 | ||||
140 | 木工塗装工 | たかはし みちお 高橋 道雄 (五十二歳) |
(株)河合楽器製作所 竜洋工場 |
入社以来三十六年間にわたり、ピアノの塗装作業一筋に従事し、吹付け〜研ぎ〜磨き・仕上げまでの全ての工程に対し、優れた技能を有する。塗装厚や塗装方法、ワックス掛け、羽付仕上げ方法等の塗装工程一連の考案と改善により、商品の高品質化と生産能率増進に貢献した。 |
静岡県 | ||||
141 | 木工塗装工 | まつした せいいちろう 松下 征一郎 (六十二歳) |
(株)北谷 | 昭和四十二年、天然皮革皮張家具の開発に着手し、塗装技術面において、ポリエステルみがき仕上げを研究し、独自の技術を完成させた。これにより、家具産地徳島の高級家具イメージを広めた。 |
徳島県 | ||||
142 | 鋼橋塗装工 | もちづき ゆうさく 望月 勇作 (七十二歳) |
大和塗装(株) | 鋼橋等鋼構造物の塗装に長年従事し、東京タワーを始めとする数々の高所作業に携わるとともに六百橋以上の橋梁塗装に実績を有し、業界の第一人者と言われている。また、塗装用ビンチョウ刷毛を考案するなど業界の技能向上に貢献した。 |
神奈川県 | ||||
143 | 広告美術工 | ひらだて けんえつ 平舘 健悦 (六十五歳) |
アートサイン平舘 | 広告美術、特に屋外広告の看板製作における技能、知識に熟知しており、配色、書体等のイラストデザインは業界の第一人者と言われている。 |
青森県 | ||||
144 | 広告美術工 | まきえ きちさぶろう 牧江 吉三郎 (六十四歳) |
アテナ工芸 | 昭和四十五年に一級広告美術技能士を取得して、造型美術ともいえる作品を創造し続けている。文化財とも言うべきものの修復、名勝地のモニュメント商業施設の開発など、常に独創的で優れた技術による広告物を制作している。 |
新潟県 | ||||
145 | 広告美術工 | こすが のりあき 小菅 徳明 (六十歳) |
小菅巧芸社 | 筆一本での手作業によるサイン(屋外広告物・看板)制作と、文字やイラスト貼りによる色ムラのない看板づくりに関する技能に卓越し、「目にして楽しい」サインを制作して、水の都大垣の景観向上に努め、温もりと潤いのある街づくりと地域発展に寄与するとともに後進技能者の指導・育成に貢献した。 |
岐阜県 | ||||
146 | 広告美術工 | とみなり げんご 冨成 元晤 (七十歳) |
(株)東進 | 広告美術業に長年従事し、立体造形広告物とこれの改良による電動駆動式広告物製作において卓越した技能を有している。ガラス繊維強化樹脂に早くから着目し、複雑な形状の立体造形を可能にした。 |
愛知県 | ||||
147 | 広告美術工 | いけなが きよひと 池永 清人 (五十三歳) |
(株)シーフラッグ | 広告美術、特にディスプレイ装飾に優れた才能を発揮。作品は、高い技術力と豊かな発想により、都市景観への配慮や、自然環境との調和に富んだものである。コンピューターを駆使し、業界の最先端を行く存在でもある。 |
和歌山県 | ||||
148 | 写真工 | おかだ みつお 岡田 光男 (六十六歳) |
(株)オカダ写真 | 写真撮影について豊富な知識と卓越した技能を有し、特に肖像写真の分野においては業界の第一人者として高い評価を得ている。 |
愛知県 | ||||
149 | 化学プラント実験工 | うえだ とものり 上田 友則 (五十二歳) |
(株)神戸製鋼所 神戸総合技術研究所 |
石炭液化プラント等化学プラント開発実験において、プラント運転・エンジニアリングデータの採取に携わり、多くのプラントの実用化や運転技術の確立に貢献し、特に泥土脱水プラントの実用化については、高く評価された。 |
兵庫県 | ||||
150 | フラワー装飾師 | なかしま ひさこ 中島 尚子 (八十歳) |
中島尚子フラワーデザインスクール | 熊本で初のフラワーデザインスクールを昭和四十一年に設立し、以降終始その卓越した技能と指導力でフラワー装飾の技能者の育成と普及に邁進し、この業界の草分けとして活躍。特に和洋の融合を取り入れた卓上花については業界における第一人者と言われている。 |
熊本県 |