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平成15年8月4日
食品安全部基準審査課
新開発食品保健対策室
 担当:大曽根(4270)

都道府県等から報告されたいわゆる健康食品に係る
健康被害事例について(お知らせ)

 都道府県等から報告されたいわゆる健康食品に係る健康被害については、医師より、当該患者の症状の経過等が明らかにされており、当該製品を摂取したことが原因であると疑われる旨の情報が得られた場合、予防的な観点から、当該製品名、報告自治体、事例の概要を公表することとしています。
 今般、この基準に合致するものとして、下記の製品に係る健康被害事例が地方自治体を通じ、また、厚生労働省にも直接、鹿児島大学医学部附属病院第三内科・納光弘(おさめみつひろ)教授から報告されましたので、製品名等についてお知らせします。
 なお、下記製品によるものと疑われる健康影響に関する情報等は十分でなく、健康被害の発生には摂取した方の体質や摂取時の健康状態等の多くの要因が影響すると考えられますので、その点についてはご理解願います。
 また、同様の事例がある場合には、近くの保健所へご連絡頂くようお願いします。

(健康被害事例)
製品名 報告自治体 事例の概要
年齢・性別 健康被害事例 入院・通院
よこださん家のあまめしば 鹿児島市
1例
40歳代、女性 閉塞性細気管支炎 入院

(臨床経過)
 平成14年12月から平成15年4月まで当該食品を摂取した(1日4回計8gを約130日間)。
 平成15年2月頃より階段昇降時に息切れ感が出現し、湿性咳嗽も見られ、市販薬を内服するも息切れ感が残存した。3月下旬に近くの医療機関を受診するが、検索するも呼吸困難の明らかな原因が認められず、呼吸困難が徐々に増悪したため、鹿児島大学医学部付属病院に転院した。なお、現在、患者は他の医療機関に入院。
本症例について探索していたところ、他に原因が考えられないこと、過去に台湾において生鮮アマメシバをジュースとして継続的に飲用し、大量に摂取したことによる同様な症例があったことから、本製品と本症例の因果関係が疑われた。

(「よこださん家のあまめしば」の概要)
(1) アマメシバを加熱殺菌し、粉末にしたもの(原材料はアマメシバのみ)。
(2) 「アマメシバ(天芽芝)」
別名:天芽(あまめ、てんめ)、レジーナス、Katuk、Cekur manis等
学名:Sauropus androgynus (Linn.) Merr. (S. albicans)
科名:トウダイグサ科
原産地: マレーシア、ボルネオ等の東南アジア
(3) 我が国においてはアマメシバの生産量、流通量については未だ明らかではないが、関係生産団体によると、主として沖縄で生鮮アマメシバが年間3,000トン生産され、大部分が県外向けに出荷されているとの情報がある。

(参考)
 台湾において、1994、5年から2000年にかけて、生鮮アマメシバのジュースをダイエット目的で摂取した女性等、200〜300名に肺障害が発生(うち10名前後死亡)したとの報告がある。
 一方、マレーシアでは、一般に加熱調理して食されているが、健康被害の報告は把握されていない。


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