平成15年5月30日 食品保健部企画課 新開発食品保健対策室 担当:大曽根(4271) |
都道府県等から報告されたいわゆる健康食品に係る健康被害については、医師より、当該患者の症状の経過等が明らかにされており、当該製品を摂取したことが原因であると疑われる旨の情報が得られた場合、予防的な観点から、当該製品名、報告自治体、事例の概要を公表することとしています。
今般、この基準に合致するものとして、下記の製品に係る健康被害事例が地方自治体から報告されましたので、製品名等についてお知らせします。
なお、下記製品によるものと疑われる健康影響に関する情報等は十分でなく、また、健康被害の発生には摂取した方の体質や摂取時の健康状態等の多くの要因が影響します。このため、現時点では、下記製品が人の健康に及ぼす悪影響の内容及び程度は明らかではありません。
また、同種の名称の製品が多数出回っておりますが、他の製品については、現時点では、このような報告は把握されておりません。
(健康被害事例1)
製品名 | 報告 自治体 |
事例の概要 | ||
年齢・性別 | 健康被害事例 | 入院・通院 | ||
メリロート(注1)、 ブルーベリーエキス (注2)の同時摂取 |
静岡県1例 | 20歳代、女性 | 肝機能障害 (肝機能値の上昇) |
入院 |
(臨床経過)
・ | 平成14年1月から当該食品を摂取した。 |
・ | 平成14年5月の健康診断において血液検査でGOT、GPT等の上昇を指摘され(自覚症状なし)、翌日、医療機関に受診し、同日に入院となった。その後、加療により軽快し同年7月に退院した。 |
・ | 当該製品以外に薬物や健康食品は摂取しておらず、入院して摂取を中止することにより肝機能の改善がみられたこと、他のウイルス性肝炎等は否定されていることから、当該製品の摂取による肝障害であることが強く疑われた。 |
・ | なお、メリロートの検査では、フェンフルラミン、N-ニトロソフェンフルラミン、甲状腺末は検出されていない。 |
(健康被害事例2)
製品名 | 報告 自治体 |
事例の概要 | ||
年齢・性別 | 健康被害事例 | 入院・通院 | ||
メリロート(注1) | 新潟県1例 | 30歳代、女性 | 肝機能障害 (肝機能値の上昇) |
入院 |
(臨床経過)
・ | 平成13年6月から当該食品を摂取した。 |
・ | 平成13年7月、黄疸、倦怠感を訴え受診、翌日に入院した。その後、加療により軽快し同月中に退院したが、当該食品を再び摂取したところ再発し、翌日に再入院した(8月に退院)。 |
・ | 他のウイルス性肝炎等は否定されており、当該患者の症状の経過等から、当該製品の摂取による肝障害であることが疑われた。 |
※ なお、これらの事例における製品はすべて同一販売者のものである。
(注1)
メリロートの原材料名 | メリロートエキス末、クミスクチンエキス末、イチョウ葉エキス末、トウガラシ抽出物、オリーブ油、ゼラチン、グリセリン、ミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル |
ブルーベリーエキスの 原材料名 |
ブルーベリーエキス末、カロチノイド、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、マリーゴールド、ゼラチン、シソ油、グリセリン、ミツロウ |