≪調査概要≫
I.調査目的 本調査研究は、子育て家庭における支援ニーズとその背景を把握することを目的として実施したものであり、特に「少子化対策プラスワン」で示された「男性を含めた働き方の見直し」「地域における子育て支援」「子どもの社会性の向上や自立の促進」に関して、「未就学児の父母」・「中高生」それぞれの意識やニーズを把握し、課題の抽出を行った。なお、本調査研究は、(株)UFJ総合研究所に委託して実施した。 II.調査方法・対象 1.調査対象
2.調査方法 モニターによる郵送回収調査 3.調査内容
4.調査期間 2003年1月23日〜2月4日 5.回収状況
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I.男性を含めた働き方の見直し
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図表1 子育ての優先度:父親(単数回答 n=1,765) |
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図表2 働き方の変化:父親(複数回答) |
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図表3 子育てをしながら働く上での問題点:父親(複数回答:3つまで n=1,765) |
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図表4 父親の子育ての優先希望別 母親の子育ての不安や悩み |
注)「そう思う」、「ややそう思う」を足した数値。 |
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図表5 子育てをして良かったこと:母親(それぞれ単数回答 n=1,765) |
図表6 父親の子育て優先希望別 父親の子育てのメリット |
注)「そう思う」、「ややそう思う」を足した数値。 |
II.地域における子育て支援
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図表7 子育ての不安や悩み(それぞれ単数回答 n=1,765) 【母親】
【父親】 |
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図表8 同居・近居状況別 母親の子育てにおける不安や悩み |
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図表9 子育てを通じた付き合い別 母親の子育ての不安や悩み |
注)「そう思う」、「ややそう思う」を足した数値。 |
図表10 子育てを通じた付き合い別 母親の子育ての楽しさ |
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図表11 保育サービス以外へのサービスの期待:母親(複数回答:3つまで n=1,765) |
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図表12 相談相手としての条件:母親(複数回答 n=1,765) |
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図表13 外出の際に困ること:母親(複数回答 n=1,765) |
III.子どもの社会性の向上や自立の促進
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図表14 結婚についての考え(n=1,010) | 図表15 欲しい子どもの数(n=1,010) |
図表16 仕事についての希望(複数回答 n=1,010) |
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図表17 結婚についての考え方別 仕事に対するイメージ
図表18 欲しい子どもの人数別 仕事に対するイメージ |
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図表19 結婚についての希望別 両親の仲の良さに対する評価 |
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図表20 クラスターによるグルーピングとその特徴
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図表21 子どもを持つことのイメージ別 学校や地域で活動していること
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IV.今後の子育て支援策のあり方
父親も、家事や育児を仕事と同等かそれ以上に優先させたいと考えているが、「子育てに十分時間をかけられない」「休みが取りにくい、残業が多い」など、職場の無理解や制度・慣例にしばられ、子育てや家族との時間、地域との関わりを持てない実態があることから、仕事時間と生活時間のバランスがとれる多様な働き方を選択できるような「働き方の見直し」が必要である。 また、子育ての不安や悩みは、母親ほどではないが、子育てに関わりたくとも「子育ての接し方に自信が持てない」という父親も少なくないことから、子育てに関する男性を対象とした情報提供や研修機会も必要である。 |
核家族の家庭では、「子どもとの接し方に自信がない」「仕事や自分の時間を十分に取れない」ことを悩んでいる人が多く、地域や親族、配偶者の支援を得られず、一人で子育てを行うことの精神的な負担を感じ、自分の時間や社会との接点を求めている。 また、母親は、子どもと自分だけで家庭の中にいるのではなく、日常的に子どもと安心して過ごせる居場所を求め、気持ちを理解してくれる支援者に気軽に相談することや、アドバイスを受けることを望んでおり、「子育て中の親が集まって相談や情報交換のできる場」づくりや一時預かりサービス等の子育て支援事業の充実が必要である。 |
子どもを持つことにネガティブなイメージを持つ中高生は、現在、学校や地域での活動に参加しておらず、小さな子どもとも触れ合う機会を持たない人が多いことから、中高生等の青少年が、学校や家庭内の人間関係のみにしばられず、地域や社会との接点を持ち、小さな子ども等他世代との交流や各種体験活動の機会を持てるような支援が必要である。 また、中高生の将来の結婚に対する考え方は、「両親の仲の良さ」と密接に関係していることから、親のあり方の重要性も、再認識される必要がある。 |
仕事に対して前向きなイメージを持っている中高生は、結婚や子どもを持つことにも前向きなイメージを持つ傾向にあり、これらは相互に関係しているものと考えられる。こうした仕事・結婚・育児観を基に、中高生をクラスターにより分類すると、「全てに前向きな」グループが約半数を占め、続いて「全般にほどほど」グループが約3割を占める。一方、「全てに後ろ向き」や「仕事にのみ積極的だが、結婚や子育てには後ろ向き」というグループも、それぞれ7%前後存在する。 「全般にほどほど」グループが、将来、より「前向き」になるのか、より「後ろ向き」に傾くのかが、将来の少子化に大きな影響を与えると考えられる。また、「全てに後ろ向き」などの中高生については、仕事・結婚・育児全般への積極性を育んでいくことが重要である。このような視点も踏まえ、家庭や子育ての意義についての理解を深めるための教育・啓発や職業体験機会の提供などの取組を積極的・効果的に進めることが必要である。 |