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医薬品・医療用具等安全性情報
Pharmaceuticals and Medical Devices
Safety Information No.185

目   次

  1. IH式電気炊飯器等による植込み型心臓ペースメーカ,植込み型除細動器及び脳・脊髄電気刺激装置(ペースメーカ等)への影響について
  2. 重要な副作用等に関する情報
    1 カンデサルタン シレキセチル
    2 スルピリド
  3. 使用上の注意の改訂について(その142)
    塩酸スルトプリド他(5件)


     この医薬品・医療用具等安全性情報は,厚生労働省において収集された副作用情報をもとに,医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために,医療関係者に対して情報提供されるものです。

    平成15年(2003年)1月
    厚生労働省医薬局


    【情報の概要】

    No. 医薬品等 対策 情報の概要
    植込み型心臓ペースメーカ,植込み型除細動器,脳・脊髄電気刺激装置(ペースメーカ等)    盗難防止装置,金属探知器及び携帯電話端末等から発せられる電磁波の影響により,ペースメーカ等が誤動作を起こす可能性について,これまで,平成14年1月発行の「医薬品・医療用具等安全性情報No.173」及び平成14年7月発行の「医薬品・医療用具等安全性情報No.179」等において広く注意喚起を行ってきたところであるが,今般,国内でIH(Induction Heating)式電気炊飯器の影響により植込み型心臓ペースメーカの設定がリセットされたとの症例が報告されたことを踏まえ,電磁気家電製品から発出される電磁波によって,ペースメーカ等が受ける影響について製造業者等が自己点検を実施することとし,また,医療関係者及びペースメーカ等を使用している患者に対しIH式電気炊飯器等の強力な電磁波を出す可能性のある電磁気家電製品を使用する場合は,そのそばに必要以上に長く留まらないこと,植え込まれたペースメーカ等が近づくような体位をとらないことについて注意喚起することとした。
    カンデサルタン シレキセチル他(1件) 使
     前号(医薬品・医療用具等安全性情報No.184)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について,改訂内容,参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介する。
    塩酸スルトプリド他(5件)   使用上の注意の改訂について(その142)

    緊:緊急安全性情報の配布 使:使用上の注意の改訂 症:症例の紹介



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    1 IH式電気炊飯器等による植込み型心臓ペースメーカ,植込み型除細動器及び脳・脊髄電気刺激装置(ペースメーカ等)への影響について


    1.はじめに

     盗難防止装置,金属探知器及び携帯電話端末等から発せられる電磁波の影響により,ペースメーカ等が誤動作を起こす可能性については,平成14年1月発行の医薬品・医療用具等安全性情報No.173「盗難防止装置及び金属探知器の植込み型心臓ペースメーカ,植込み型除細動器及び脳・脊髄電気刺激装置への影響について」及び平成14年7月発行の医薬品・医療用具等安全性情報No.179「医用機器への電波の影響を防止するための携帯電話端末等の使用に関する指針について」等において広く注意喚起を行ってきたところである。しかし,今般,国内でIH(Induction Heating)式電気炊飯器の影響により植込み型心臓ペースメーカの設定がリセットされたとの症例が報告されたことを踏まえ,電磁気家電製品から発出される電磁波によって,ペースメーカ等が受ける影響について製造業者等が自己点検を実施することとし,また,医療関係者及びペースメーカ等を使用している患者に対しIH式電気炊飯器等の強力な電磁波を出す可能性のある電磁気家電製品を使用する場合は,そのそばに必要以上に長く留まらないこと,植え込まれたペースメーカ等が近づくような体位をとらないことについて注意喚起することとした。

    2.現状


     これまで盗難防止装置,金属探知器及び携帯電話端末等によるペースメーカ等への電磁波の影響について「医薬品・医療用具等安全性情報」等により患者・医療機関等関係者に対して注意喚起を行うとともに,ペースメーカ等が受ける電磁波の影響に関する自己点検を行うよう,ペースメーカ等の輸入販売業者等に対して指導を行ってきたところである。
     現時点では,今回報告があったIH式電気炊飯器以外の電磁気家電製品におけるペースメーカ等への電磁波の影響についての報告はなされていないが,すでに情報提供している盗難防止装置等と同様に強力な電磁波を放出することが知られており,添付文書等において注意喚起を行っている。
     このような中で,実際に国内でIH式電気炊飯器の電磁波の影響により植込み型心臓ペースメーカの設定がリセットされたとの報告が平成14年11月になされた。当該事例においては,患者に健康被害はなかったが,今後同様の事例が生じた場合,患者に予期せぬ健康被害をもたらすおそれを否定できないことから,国内における強力な電磁波を出す電磁気家電製品の状況を調査し,適切な対策をとる必要がある。
     このため,これまで,厚生労働省ではペースメーカ等を使用する患者の安全性を確保するために,家庭で使用されるIH式電気炊飯器をはじめとする電磁気家電製品に関し,一般的な電磁波への注意事項に加えて,新たに確認された電磁気家電製品による影響について,日本医用機器工業会ペースメーカ協議会を通じて,ペースメーカ等の輸入販売業者等に対し,再度,自己点検等の実施を指示している。
     また,IH式電気炊飯器等の電磁気家電製品は,通常の家庭に広く普及してきており,その中でもIH式電気炊飯器については,その普及率が現在2世帯に1台ともいわれており,患者が無意識にIH式電気炊飯器に接近することもあり得ると憂慮しており,炊飯中はもとより保温中においても電磁波が放出されることが確認されているので,使用中は手が届く範囲内に近づかないようにする必要がある。

    3.患者に対する推奨事項

     現時点の情報では,ペースメーカ等を使用している大半の患者においては,IH式電気炊飯器がこれらの医療用具に与える影響によって,臨床上重篤な症状が起こることは少ないと考えられる。なお,ペースメーカ等の添付文書には,すでにIH炊飯器,電磁調理器等についてこれらから離れるか,使用を中止するよう記載されているが,条件によっては,重篤な症状が起こることが否定できないため,再度以下に注意して使用する必要がある。
    ◆IH式電気炊飯器等の強力な電磁波を出す可能性のある電磁気家電製品を使用する場合は,そのそばに必要以上に長く留まらない。
    ◆特に,IH式電気炊飯器については,炊飯中はもとより保温中においても電磁波が放出されることが確認されているので,植込まれたペースメーカ等が近づくような体位をとらない。

    4.IH式電気炊飯器をはじめとする電磁気家電製品の製造業者及び販売業者における対応


     IH式電気炊飯器をはじめとする電磁気家電製品の製造業者及び販売業者においては,ペースメーカ等が植込まれた患者が,その危険性について常に容易に認識できるよう当該製品のわかりやすい場所に注意喚起の情報を貼付するなどの対応をとる必要があることから,経済産業省商務情報政策局情報通信機器課及び同局サービス産業課に対し,平成15年1月20日付厚生労働省医薬局安全対策課長通知医薬安発第0120004号「IH式電気炊飯器をはじめとする電磁気家電製品等の関係業者に対する指導について」により依頼したところである。

    5.医療機関における対応

     患者の安全確保の観点から,医療機関においては,日頃の診療において,これまで以上に患者に対して,家庭内においても強力な電磁波を発生させる機器が増えつつある事実と,それらの機器から身を守るための注意点について,一層の情報提供をお願いしたい。
     また,IH式電気炊飯器をはじめとする電磁気家電製品によりペースメーカ等に対し,何らかの影響が認められた場合,又はそのおそれがあると思われる場合には,医薬品・医療用具等安全性情報報告制度に基づき,厚生労働省医薬局安全対策課に報告をお願いする。


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    2 重要な副作用等に関する情報

     医薬品・医療用具等安全性情報 No.166の『「医薬品・医療用具等安全性情報」の月刊化について』でお知らせしましたように,前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.184)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について,改訂内容,参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。

    【1】カンデサルタン シレキセチル

    販売名(会社名) ブロプレス錠2,同錠4,同錠8,同錠12(武田薬品工業)
    薬効分類等 持続性アンジオテンシンII受容体拮抗剤
    効能効果 高血圧症,腎実質性高血圧症

    使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
    [副作用(重大な副作用)] 間質性肺炎:発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  4. 〈参   考〉 企業報告

    症例の概要
    NO. 患者 1日投与量
    投与期間
    副作用 備考
    性・
    年齢
    使用理由
    (合併症)
    経過及び処置
    1
    70代
    高血圧症
    (肥大型心筋症,気管支喘息,高尿酸血症,慢性胃炎)
    4mg
    153日間
    薬剤性肺炎(器質化肺炎)
    投与開始日 本剤投与開始。
    投与2ヵ月目 胸部打撲に対し撮影した胸部レントゲン写真にて右肺野の異常陰影指摘。
    クラリスロマイシン,レボフロキサシン経口投与(投与期間不明)にても軽快せず。
    投与140日目 入院。
    投与144日目 胸部CTにて,右下葉にスリガラス陰影と濃度上昇を認めた。
    投与145日目 気管支鏡検査施行し,病理像より器質化肺炎と診断。
    投与153日目
    (投与中止日)
    本剤投与中止。
    中止8日後 胸部CTにて,右肺底部陰影改善傾向,右上葉に新たな濃度上昇出現。
    中止19日後 胸部異常陰影の改善は明らかでなく,プレドニゾロン(35mg)投与開始。
    中止32日後 元来無症状であり,胸部異常陰影もプレドニゾロン内服とともに速やかに消退しつつあり,軽快。
    中止33日後 プレドニゾロン(25mg)に減量。
    中止53日後 プレドニゾロン(20mg)に減量。
    中止57日後 退院。
    中止62日後 外来受診されたが著変なし。プレドニゾロン継続中。
    〈DLST結果〉
    (中止18日後)本剤:陽性
    企業報告
    臨床検査値
      
    投与133日目
    中止11日後
    中止18日後
    中止25日後
    中止53日後
    白血球数(×103/μL)
    6.0
    6.5
    好中球(%)
    74.7
    74.0
    好酸球(%)
    0.8
    0
    リンパ球(%)
    18.6
    17.0
    LDH(IU/L)
    153
    165
    赤血球沈降速度
    66
    28
    CRP(mg/dL)
    1.1
    2.5
    1.6
    0.1
    0.1
    体温(℃)
    36.1
    36.6
    併用薬:塩酸ジルチアゼム,アロプリノール,プランルカスト水和物,塩酸ラニチジン,プロピオン酸フルチカゾン(いずれも本剤投与開始1年前〜継続中)


    【2】スルピリド

    販売名(会社名) アビリット細粒10%,同細粒50,同錠50,同錠100,同錠200,同カプセル,同注50,同注100(住友製薬)
    オンペランカプセル(大鵬薬品工業)
    クールスパン細粒,同錠50,同錠100(菱山製薬)
    シーグル錠,同錠100mg(ナガセ医薬品)
    スカノーゼン錠100(鶴原製薬)
    スタマクリットカプセル50(東和薬品)
    スプロチン錠(大洋薬品工業)
    スペサニール錠(長生堂製薬)
    スルピリドカプセル,同錠50mg(TYK),同錠100mg(TYK),同錠200mg(TYK)(大正薬品工業)
    スルピリド細粒「アメル」,同細粒50%「アメル」,同錠「アメル」,同錠100「アメル」,同錠200「アメル」(共和薬品工業)
    トーピリドカプセル(東洋ファルマー)
    ドグマチール細粒10%,同細粒50%,同カプセル,同錠50mg,同錠100mg,同錠200mg(藤沢薬品工業)
    ドグマチール注射液,同注射液100mg(小林製薬工業)
    ニチマールカプセル(日新製薬)
    ピリカップル,同注(イセイ)
    ベタマックT50,同T100,同T200(沢井製薬)
    マーゲノール錠,同カプセル(辰巳化学)
    ミラドール細粒10%,同細粒50%,同カプセル,同錠50,同錠100,同錠200,同注100(日本シエーリング)
    ヨウマチール「カプセル」(陽進堂)
    ケイチール(三恵薬品)
    薬効分類等 精神神経用剤,消化性潰瘍用剤
    効能効果 精神分裂病,うつ病・うつ状態(注射剤を除く),胃・十二指腸潰瘍(100mg注射,100mg錠,200mg錠を除く)


    使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
    [禁  忌]
    本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者
    [副作用(重大な副作用)] QT延長,心室頻拍:QT延長,心室頻拍(torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
    肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,Al-Pの上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
    〈参   考〉 企業報告

    症例の概要
    NO. 患者 1日投与量
    投与期間
    副作用 備考
    性・
    年齢
    使用理由
    (合併症)
    経過及び処置
    1
    60代
    精神分裂病
    (なし)
    150mg
    3日間
    QT延長症候群,心室頻拍
    投与4.5ヵ月前 QTc 0.406秒。
    投与4ヵ月前 ピモジド,塩酸クロミプラミン等投与開始。
    投与3ヵ月前 QTc 0.456秒。
    投与0.5ヵ月前 QTc 0.386秒。
    投与3日目
    (投与中止日)
    立ちくらみがありベッド下に転落。その後3〜4分意識消失,呼吸停止,全身チアノーゼ発現。心電図にてQTc 0.529秒と著明に延長。血清カリウム3.5mEq/L,血清ナトリウム143mEq/L。全薬剤投与中止。
    中止1日後 心室頻拍発現。心室頻拍から洞調律への変化を数回繰り返した後,Torsades de pointesへ移行。リドカイン投与により不整脈は消失。
    QTc 0.443秒,血清カリウム4.7mEq/L,血清ナトリウム144mEq/L。
    中止2日後 QTc 0.442秒。
    中止3日後 QTc 0.436秒。
    中止6日後 QTc 0.395秒。
    企業報告
    併用薬:ピモジド,塩酸クロミプラミン,塩化カルプロニウム,エスタゾラム,クロラゼプ酸二カリウム

    NO. 患者 1日投与量
    投与期間
    副作用 備考
    性・
    年齢
    使用理由
    (合併症)
    経過及び処置
    2
    50代
    精神分裂病
    (慢性腎不全,糖尿病)
    1500mg
    14年5ヵ月
    Torsades de pointes,QT延長
    投与開始日 精神分裂病のため本剤投与開始。
    投与13年5ヵ月頃 心室頻拍発現,リドカインにて洞調律に回復。
    投与14年5ヵ月頃
    (投与中止日)
    突然の失神で来院。Torsades de pointesと診断。リドカイン及び硫酸マグネシウムにて洞調律に回復。このときの心電図でQT延長(0.622秒)がみられた。全薬剤投与中止。
    中止10日後 改善。
    中止22日後
    (再投与開始日)
    精神症状悪化のため本剤500mgで再投与開始。
    再投与10日目 QT延長が再発。スピロノラクトン及びL-アスパラギン酸カリウムを投与。
    再投与13日目 血清カリウム値とQT延長が改善。
    以後血清カリウム値に留意し,本剤の投与を継続。QTcは正常範囲内。
    企業報告
    臨床検査値
      
    投与14年5ヵ月頃
    (投与中止日)
    中止10日後
    再投与3日目
    再投与10日目
    再投与13日目
    BUN(mg/dL)
    32.6
    49.5
    33.9
    クレアチニン(mg/dL)
    2.8
    2.7
    2.8
    血清カリウム(mEq/L)
    3.1
    3.7
    3.4
    4.4
    QTc(秒)
    0.622
    0.438
    0.611
    0.429
    併用薬:チミペロン,プロブコール,グリチルリチン・DL-メチオニン配合剤,フロセミド,塩酸クロルプロマジン,塩酸ビペリデン,L-アスパラギン酸カリウム,塩酸メキシレチン

    NO. 患者 1日投与量
    投与期間
    副作用 備考
    性・
    年齢
    使用理由
    (合併症)
    経過及び処置
    3
    60代
    うつ病
    陳旧性心筋梗塞
    (乳頭筋不全症候群)
    150mg
    10日
    薬疹,トランスアミナーゼ上昇,黄疸
    投与開始日 老人性うつ病に対して本剤及びフルジアゼパム投与開始。
    投与4日目 全身に強度の薬疹が出現。
    投与10日目
    (投与中止日)
    薬疹が全身に広がったため,本剤及びフルジアゼパム投与中止し,副腎皮質ホルモン剤,グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤投与開始。
    中止12日後 AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP上昇するため,副腎皮質ホルモン剤投与中止。以前からの内服薬も全て中止。
    中止23日後 黄疸出現。副腎皮質ホルモン剤再開。
    中止約3ヵ月後 徐々に副腎皮質ホルモン剤減量するも,減量するとトランスアミナーゼの上昇,黄疸が出現するため,副腎皮質ホルモン剤継続投与中であり,トランスアミナーゼの値は軽快している。
    企業報告
    臨床検査値
      
    投与4日前
    中止11日後
    中止13日後
    中止22日後
    中止約3ヵ月後
    AST(GOT)(IU/L)
    28
    491
    818
    171
    11
    ALT(GPT)(IU/L)
    19
    417
    932
    237
    8
    Al-P(IU/L)
    323
    366
    451
    194
    γ-GTP(IU/L)
    50
    116
    127
    43
    73
    LDH(IU/L)
    163
    916
    847
    385
    170
    総ビリルビン(mg/dL)
    1.3
    0.5
    1.0
    4.5
    0.5
    CRP
    10.0
    2.8
    4.1
    0.3
    併用薬:セフジニル,フルジアゼパム,アスピリン・ダイアルミネート,塩酸チクロピジン,フロセミド,塩酸テモカプリル,塩化カリウム,テプレノン,酸化マグネシウム,ワルファリンカリウム,硝酸イソソルビド

    NO. 患者 1日投与量
    投与期間
    副作用 備考
    性・
    年齢
    使用理由
    (合併症)
    経過及び処置
    4
    30代
    気分が落ち込む
    (慢性膵炎)
    100mg
    約3ヵ月
    黄疸,全身浮腫
    アレルギー歴:アトピー性皮膚炎,気管支喘息,ハウスダスト,スギ花粉
    投与3ヵ月前 膵炎再発し,メシル酸カモスタット,レバミピド,フロプロピオン,ランソプラゾール投与開始。
    投与開始日 イライラするとの訴えに対して本剤を追加,同時に皮膚炎に対してベタメタゾン・d-マレイン酸クロルフェニラミン配合剤投与開始。その後喘鳴に対して以前より頓服していたテオフィリン投与開始。
    投与約2ヵ月目 胃部不快感,食欲低下発現。
    投与約2.5ヵ月目 尿が濃く,下腿浮腫あり。
    投与約3ヵ月目
    (投与中止日)
    黄疸,腹水,全身浮腫を指摘され入院。
    全薬中止,安静。
    HAIgM陰性,HBs抗原・抗体陰性,HCV陰性,抗核抗体陰性,抗ミトコンドリア抗体陰性,トリプシン,エラスターゼI等正常範囲内,腹部エコー胆石なし。
    中止16日後 肉眼的には黄疸ほぼ消失。
    中止25日後 回復。
    〈DLST〉
    本剤
    297%
    (陽性)
    テオフィリン
    75%
    (陰性)
    企業報告
    臨床検査値
      
    投与2ヵ月前
    投与3ヵ月目
    中止1日後
    中止9日後
    中止18日後
    AST(GOT)(IU/L)
    13
    407
    362
    118
    65
    ALT(GPT)(IU/L)
    10
    219
    202
    67
    46
    Al-P(IU/L)
    190
    851
    713
    547
    397
    γ-GTP(IU/L)
    36
    610
    599
    380
    175
    LDH(IU/L)
    259
    925
    840
    525
    341
    総ビリルビン(mg/dL)
    0.3
    6.6
    7.5
    3.7
    1.7
    直接ビリルビン(mg/dL)
    0
    4.6
    5.2
    1.0
    併用薬:メシル酸カモスタット,レバミピド,フロプロピオン,ランソプラゾール,ベタメタゾン・d-マレイン酸クロルフェニラミン配合剤,テオフィリン


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    3 使用上の注意の改訂について(その142)

     前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.184)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「2 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について,改訂内容,主な該当販売名,参考文献等をお知らせいたします。

    1 〈精神神経用剤〉
    塩酸スルトプリド
    [販 売 名] バルネチール細粒,同錠50,同錠100,同錠200(日本シエーリング)他
    [禁   忌]
    本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    プロラクチン分泌性の下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者
    QT延長を起こすことが知られている薬剤(チオリダジン,イミプラミン,ピモジド等)を投与中の患者
    [相互作用(併用禁忌)] QT延長を起こすことが知られている薬剤(チオリダジン,イミプラミン,ピモジド等)
    〈参   考〉 企業報告

    〈高脂血症用剤〉
    フェノフィブラート
    [販 売 名] リパンチルカプセル100,同カプセル150(グレラン製薬)
    [用法・用量に関連する使用上の注意] トリグリセライドのみが高い高脂血症(IV及びV型)には,1日投与量100mgにおいても低下効果が認められているので,1日投与量を100mgより開始すること
    [重要な基本的注意] 投与中は血清脂質値を定期的に検査し,本剤の効果が認められない場合には漫然と投与せず,中止すること。
    [副作用(重大な副作用)] 膵炎:重度の腹痛,嘔気,嘔吐,アミラーゼ上昇,リパーゼ上昇等を特徴とする膵炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
    〈参   考〉 企業報告

    〈アレルギー性疾患治療剤〉
    塩酸オロパタジン
    [販 売 名] アレロック錠2.5,同錠5(協和発酵工業)
    [副作用(重大な副作用)] 肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,LDH,Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
    〈参   考〉 企業報告

    〈下剤,浣腸剤〉
    炭酸水素ナトリウム・無水リン酸二水素ナトリウム
    [販 売 名] 新レシカルボン坐剤(京都薬品工業)
    [禁   忌]
    本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    [副作用(重大な副作用)] ショック:ショック(顔面蒼白,呼吸困難,血圧低下等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
    〈参   考〉 企業報告

    一般用医薬品
    塩酸ロペラミドを含有する製剤
    [販 売 名] マルピー下痢止めS(大日本製薬),イノック下痢止め(湧永製薬),シグナル下痢止め(エスエス製薬)他
    [してはいけないこと] 次の人は服用しないこと
     本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人
    本剤を服用している間は,次の医薬品を服用しないこと
     胃腸鎮痛鎮痙薬
    [相談すること] 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること
     発熱を伴う下痢のある人,血便のある人又は粘液便の続く人
     急性の激しい下痢又は腹痛・腹部膨満・はきけ等の症状を伴う下痢のある人(本剤で無理に下痢を止めるとかえって病気を悪化させることがあります。)
     便秘を避けなければならない肛門疾患等のある人(本剤の服用により便秘が発現することがあります。)
    次の場合は,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
     服用後,次の症状があらわれた場合
       消化器:便秘,腹部膨満感,腹部不快感,悪心,腹痛,嘔吐,食欲不振
      まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
       ショック(アナフィラキシー):服用後すぐにじんましん,浮腫,胸苦しさ等とともに,顔色が青白くなり,手足が冷たくなり,冷や汗,息苦しさ等があらわれる。
       イレウス様症状(腸閉塞様症状):激しい腹痛,ガス排出(おなら)の停止,嘔吐,腹部膨満感を伴う著しい便秘があらわれる。
    〈参   考〉 企業報告

    一般用医薬品
    炭酸水素ナトリウム・無水リン酸二水素ナトリウム
    [販 売 名] 新レシカルボン坐剤S(京都薬品工業)
    [してはいけないこと] 次の人は使用しないこと
     本剤又は本剤の成分によるアレルギー症状を起こしたことがある人
    [相談すること] 次の場合は,直ちに使用を中止し,この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
     使用後,次の症状があらわれた場合
      まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
       ショック:使用後すぐに胸苦しさ等とともに,顔色が青白くなり,手足が冷たくなり,冷や汗,息苦しさ等があらわれる。
    〈参   考〉 企業報告


    お知らせ
     NTTのファクシミリ通信網サービス「Fネット」を通じ,最近1年間の「医薬品・医療用具等安全性情報」がお手元のファクシミリから随時入手できます(利用者負担)。
    「Fネット」への加入等についての問い合わせ先:0120-161-011
     なお,厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)又は医薬品情報提供ホームページ(http://www.pharmasys.gr.jp/)からも入手可能です。



    照 会 先
    厚生労働省医薬局安全対策課
    担当:西山、稲生、田宮
    03-5253-1111(内線)2750、2753
    
    


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