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平成15年1月21日

割りばしに係る監視強化について


 割りばしについては、過去に防かび剤及び漂白剤(以下「防かび剤等」という。)の残留が確認されたとの報告があること等を踏まえ、本日、割りばしに係る防かび剤等の試験法を定めるとともに、溶出試験の結果により、一定の溶出量を超えた場合は販売の自粛を要請する等、地方自治体及び検疫所に通知を発出し、割りばしに対し監視を強化することとしましたので、お知らせします。

<対象物質(許容一日摂取量(ADI)を踏まえた1膳当たりの溶出量の目安)>
 防かび剤:オルトフェニルフェノール(6.7mg)、チアベンダゾール(1.7mg)、ジフェニル(0.8mg)、イマザリル(0.5mg)
 漂白剤:二酸化硫黄又は亜硫酸塩類(二酸化硫黄として12mg)

<経緯>
(1)平成6年度厚生科学研究における研究結果(東京都立衛生研究所)
 都内の料理店で使われている割りばしや市販の割りばし等43点について防かび剤(3成分;オルトフェニルフェノール、チアベンダゾール、ジフェニル)の含有量を分析。製造国不明の割りばし6点とすし用巻きす1点から防かび剤(オルトフェニルフェノール)を検出。
 竹製割りばし3点から検体 1g 当たり50〜117μg
 木製割りばし3点から0.7〜2.8μg
 巻きす1点から0.05μg
 仮に、割りばしを7.5gとして、その検出量すべてが摂取されたとした場合、最大量の摂取で0.88mgとなるが、これはJECFAが定めたADI(体重50kg換算で10mg/人/日)を超えるものではなかった。

(2)平成7年度厚生科学研究における研究結果(東京都立衛生研究所)
 上述の防かび剤3成分について検出は認められなかった。

<参考>材質試験の結果(溶出試験の試験法が確立するまでの間、暫定的に材質試験により実施)
 平成14年度検疫所における中国産割りばしの検査実施状況(1月5日現在)
 防かび剤3成分については、検出が認められていないが、漂白剤の成分である二酸化硫黄については、検出が認められており、今後、本通知に基づき溶出試験を実施する予定。

検査内容 検査実施件数 検出件数
安息香酸(防腐剤) 11
ソルビン酸(抗酸化剤) 11
二酸化硫黄(漂白剤) 32
オルトフェニルフェノール(防かび剤) 74
チアベンダゾール(防かび剤) 74
ジフェニル(防かび剤) 74


食品保健部監視安全課
南 監視安全課長
担当:美上、土井(内線2447)
食品保健部基準課
中垣 基準課長
担当:植村、平川(内線2487)


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