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厚生科学研究費補助金(生活安全総合研究事業)
分担研究報告書

ダイオキシンの汚染実態把握及び摂取低減化に関する研究
(3)食品中ダイオキシン類のリスク低減に関する研究
−ダイオキシンによるアリル炭化水素受容体活性化に対する食品中抑制因子の検索−

分担研究者 佐々木久美子 国立医薬品食品衛生研究所

研究要旨
 ダイオキシン類の毒性発現に関与するアリル炭化水素受容体(Ahレセプター)の活性化に対する食品の抑制効果について、Ahレセプターとダイオキシン類との反応を利用した毒性分析バイオアッセイ法(CALUXアッセイ及びAhイムノアッセイ)を利用して検討を行った。まず、両バイオアッセイ法が、本目的の一次スクリーニング法として妥当であることを確認した。すなわち、ダイオキシン類の中で最も毒性の強い2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p-dioxin(TCDD)によるAhレセプター活性化に対して、そのアンタゴニストとして報告されている緑茶抽出物及び(‐)-epigallocatechin gallate(EGCG)の抑制効果を検討した。その結果、いずれのバイオアッセイ法を用いても緑茶抽出物とEGCGは濃度依存的に抑制効果を示し、両アッセイ法がスクリーニングに使用できることが示唆された。そこで両バイオアッセイ法を用い、野菜、果物、ハーブ・茶類を含む計39種の食品試料の含水アルコール抽出物について、一次スクリーニングを試みた。その結果、ハーブ・茶類の中ではセージ抽出物、野菜ではほうれんそうなどの緑葉野菜、果物では柑橘類の抽出物が、TCDDによるAhレセプター活性化に対する抑制効果を示した。セージは、今回供試した試料の中で最も強く、コントロールと比較してCALUXアッセイで79%、Ahイムノアッセイで83%の抑制効果を示し、それらは濃度依存的に認められた。今回の結果は、インビトロでの一次スクリーニングのため、あくまでも予備的なデータであるが、いくつかの食品にはAhレセプターの活性化を抑制するファクターの存在が示唆された。

研究協力者
国立医薬品食品衛生研究所
 天倉吉章、堤 智昭
株式会社日吉
 中村昌文
岡山大学薬学部
 吉田隆志

A. 研究目的
 ダイオキシン汚染は国際的にも深刻な問題であり、我が国においても平成9年度から「ダイオキシン類総合調査研究事業」が開始され、その発生機構や実態などが調査されてきた。それら結果を踏まえ、ダイオキシン削減に対する取り組みも、行政から個人レベルに至るまでその対処が行われてきており、今後も継続して、削減に向けた対策が一層提起されるべきである。一方で、ダイオキシンによる健康リスクにも注目する必要がある。昨年度、環境省における「化学物質対策に関する意識調査」によれば、ダイオキシン類などの化学物質について、国民の約7割以上が不安をもっていることが明らかとなった。従って、そのリスクを低減し、社会的不安を取り除くことも今後取り組むべき課題の一つとしてあげられる。
 日常生活の中で、ダイオキシン類のリスクとして特に問題とされるのは、大量曝露によるいわゆる急性毒性の問題ではなく、微量曝露による慢性毒性、すなわち環境レベルの汚染での人体への影響(発ガン性,生殖毒性,免疫毒性など)である。ヒトが摂取するダイオキシン類は、その大半が食品由来で、食品が慢性毒性のリスクの原因と考えられている。しかし、現在の汚染状況では、ダイオキシン類の体内への取り込みをゼロにすることは不可能である。食品からのダイオキシン摂取は避けられないが,食品の利点(ダイオキシン類の毒性を抑制できる因子の存在)を追求すれば、食品経路からのダイオキシン類のリスクを軽減することが期待でき、食品衛生上の重要な知見になる。
 近年、そういったダイオキシン類の人体負荷の低減を食品に求める検討が少しずつ行われてきている。例えば、食物繊維やクロロフィルにダイオキシン類の排泄促進を期待させる報告がされている。一方で、ダイオキシン類の毒性発現にはダイオキシン受容体ともいわれるアリル炭化水素受容体(Ahレセプター)の活性化の関与が指摘されており、その活性化を抑制する因子に関する検討も行われてきている。Ahレセプターは受容体型転写因子で、細胞質において熱ショックタンパク質(Hsp90)と複合体を形成しており、ダイオキシン等の誘導物質(Ahレセプター活性化物質)が入ってAhレセプターと結合すると、Hsp90から解離して核内に移行する。Ahレセプターは核内ではAh receptor translocator(Arnt)と呼ばれる核タンパクとヘテロダイマーを形成し、P4501A1遺伝子上流に散在するDioxin responsive element(DRE)を認識して結合し、転写を活性化する。従って、もしAhレセプターの結合活性を抑制するような因子が存在すれば、毒性発現抑制が期待できる(図1)。これについては、食品成分としてフラボノイド類、茶カテキン類などにその効果を示唆する報告がされている。しかし、食品自体のベネフィットを考慮した検索は乏しく、さらなる基礎データの集積が要求される。
 そこで今回、食品中のダイオキシン類のリスク低減化に寄与する情報を得るため、食品中に存在するダイオキシン類の毒性発現を抑制する可能性のある因子の検索について、研究に着手した。評価方法は、近年、種々のダイオキシン簡易分析法が提案されており、これらがダイオキシンの毒性メカニズムを利用した方法であることに着目し、CALUXアッセイとAhイムノアッセイをその一次スクリーニングとして用いることにした。CALUXアッセイは、Ahレセプターのコントロール下にある遺伝子を、ルシフェラーゼを作る遺伝子に組換えた系を使用するもので、リガンドと触れさせることでP4501A1・タンパクとルシフェラーゼ・タンパクの両方が増殖し、ルシフェラーゼの発光量を測定することでAhレセプター結合活性物質(ダイオキシン類)を半定量的に検出することができる。Ahイムノアッセイは、Ahレセプター、リガンド及びArntが結合した複合体をDREと固定化させ、抗体、発色試薬の添加により発色するその発色量を測定することで、リガンド-Ahレセプター結合能を測定できる。これらアッセイ法を適用し、まずAhレセプター活性化に対する食品の抑制効果をスクリーニングした。

B. 研究方法
1. 試料

 東京都内のスーパーマーケットで購入した生鮮野菜12種(アスパラガス、ブロッコリー、にんじん、きゅうり、なす、ピーマン、こまつな、レタス、かぼちゃ、だいこん、しゅんぎく、ほうれんそう)、生鮮果物13種(アメリカンチェリー、りんご、アボガド、バナナ、グレープフルーツ、キウィー、レモン、ライム、びわ、オレンジ、パパイヤ、フィリピンマンゴー、いちご)、及び食品素材として入手出来たハーブ・茶類(乾燥品)14種(バジル、甜茶、シナモン、クローブ、コーヒー、グァバ葉、ラベンダー、ウーロン茶、オレガノ、ペパーミント、ローズマリー、セージ、緑茶、紅茶)、計39種を試料とした。

2.試薬、試液及び装置
 エタノール(試薬特級)、dimethyl sulufoxide(DMSO)(生化学用)、2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p- dioxin(TCDD)は、和光純薬工業叶サを用いた。(‐)-Epigallocatechin gallate(EGCG)(生命科学研究用)は、ナカハラ化学社製を用いた。RPMI1640培地、ペニシリン/ストレプトマイシン溶液、リン酸緩衝生理食塩水、0.25%トリプシン溶液は、ナカライテスク社製を用いた。牛胎児血清(FBS)は、Invitrogen社製を、Lysis試薬、ルシフェラーゼアッセイシステムは、Promega社製を用いた。Ahイムノアッセイキットは、クボタ社より入手した。図2にTCDDとEGCGの構造式を示す。
ホモジナイザーは、日本精機製作所社製マルチブレンダーミルを使用した。マイクロプレートリーダーは、和光純薬工業社製サンライズクラシックを、ルミノメーターは、anthos社製lucy1 microplate luminometerを使用した。

3.試料溶液の調製
 試料は、すべてマルチブレンダーミルで均質化し、野菜、果物については、その50 gをそれぞれ50%含水エタノール100 mLでホモジナイズ後、吸引ろ過を行い、得られたろ液を減圧濃縮後、凍結乾燥した。ハーブ・茶類は、それぞれ10 gを同様に処理した。凍結乾燥したものを、野菜、果物については100 mg/mLに、ハーブ・茶類は10 mg/mL、EGCGは10 mMになるようにDMSOで調製し、試料溶液とした。

4.評価方法
(1)CALUXアッセイによる評価
 試料溶液(コントロールはDMSO)(4 μL)をRMPI1640培地(+8%FBS+1%ペニシリン/ストレプトマイシン)(400 μL)に加えて攪拌後、そのうち100 μLを、96穴マイクロプレート中のマウス肝ガン細胞H1L1(約1.5×105 cell/well)に1ウェルずつ加えた。プレートミキサーで10分間振とう後、培地に添加した2.4 nM TCDDを曝露し、20〜24時間、CO2インキュベーター(37℃,5%CO2濃度)で培養した。培養後、培地を取り除き、ウェルを洗浄後、顕微鏡下、細胞の生存を確認した。Lysis 試薬(30 μL)で細胞壁を溶解後、プレートミキサーで10分間振とうした。振とう後、10分間放置し、基質としてルシフェリン(50 μL)を加え、ルミノメーターにより発光量(RLU)を測定した。

(2)Ahイムノアッセイによる評価
 96穴マイクロプレート1ウェルに対し、活性化サイトゾル〔哺乳動物肝細胞抽出物にDRE,Arntを加えたもの〕(200 μL)および試料溶液(コントロールはDMSO)(1 μL)を加え、プレートミキサーで20分間振とうした。振とう後、5nM TCDD(DMSO溶液)(1 μL)を曝露した。ブランクにはDMSOのみ(1 μL)を加えた。さらにプレートミキサーで5分間振とう後、30℃で2時間、インキュベートを行った。ウェルを洗浄後、ELISAキットにより検出し、マイクロプレートリーダー(405 nm)により吸光度を求めた。

 Ahレセプターの活性は以下により求めた。
   (%)={1−〔(A−B)−(C−D)〕/(A−B)}×100
A:TCDD添加時のコントロールの吸光度(あるいは発光度)
B:DMSO添加時のコントロールの吸光度(あるいは発光度)
C:TCDD添加時の試料の吸光度(あるいは発光度)
D:DMSO添加時の試料の吸光度(あるいは発光度)

C.研究結果
1.バイオアッセイ法の一次スクリーニングへの適用について

 まず、CALUXアッセイとAhイムノアッセイの本スクリーニングへの適用について検討した。試料として、既にAhレセプターのアンタゴニストとしての効果が報告されている緑茶抽出物とEGCGを陽性コントロールとして用いた。緑茶抽出物については、CALUXアッセイでは終濃度25 μg/mL、 Ahイムノアッセイでは50 μg/mLに、EGCGについては、CALUXアッセイでは終濃度25 μM、Ahイムノアッセイにおいては50 μMになるように調製した。その結果、図3に示すように、緑茶抽出物についてはCALUXアッセイで20%、Ahイムノアッセイで45%、EGCGではCALUXアッセイで52%、Ahイムノアッセイで68%の抑制効果を示し、Ahレセプター活性化に対する抑制効果を、両アッセイ法で確認することができた。また、これら抑制効果は濃度依存的に認められた。従って、これらバイオアッセイ法が本一次スクリーニングとして適用可能であることが示唆され、本法を用いて検討を行うこととした。

2.各種食品抽出物の一次スクリーニングについて
 C-1の適用試験の結果に基づき、39種の食品試料について一次スクリーニングを行った。野菜、果物抽出物については、CALUXアッセイでは終濃度250 μg/mL、Ahイムノアッセイでは500 μg/mLに、ハーブ・茶類については、CALUXアッセイでは終濃度25 μg/mL、Ahイムノアッセイでは50 μg/mLになるように調製した。図4〜6にその結果を示す。試験した中で、野菜ではこまつな、ほうれんそうなどの緑葉野菜に、コントロールに対しCALUXアッセイでは約25〜39%、Ahイムノアッセイでは約54〜87%の抑制効果を示した。果物の中ではグレープフルーツ、レモン、ライムなどの柑橘類が、CALUXアッセイでは約22〜49%、Ahイムノアッセイでは約50〜78%の抑制効果を示した。ハーブ・茶類では、クローブ(CALUXアッセイ:26%,Ahイムノアッセイ:73%)、グァバ葉(CALUXアッセイ:32%,Ahイムノアッセイ:71%)、ペパーミント(CALUXアッセイ:23%,Ahイムノアッセイ:76%)などが特に抑制効果を示した。これらは陽性コントロールとして用いた緑茶抽出物に匹敵あるいはそれ以上であった。特にセージは、CALUXアッセイでは約79%、Ahイムノアッセイでは約83%の顕著な抑制効果を示した。
 図7は、セージ、ライム、ほうれんそうについて、抑制効果の濃度依存性をCALUXアッセイで求めた結果を示したもので、TCDDによるAhレセプターの活性化に対するそれらの抑制効果が濃度依存的であることが認められた。

D.考察
 本一次スクリーニングの結果において、特に抑制効果の認められたものをみると、野菜ではほうれんそうなどの緑葉野菜、果物では柑橘類、ハーブ・茶類ではクローブ、ペパーミントといったフラボノイド類の含有が知られているものである。いくつかのフラボノイド類は、Ahレセプターのアンタゴニストとして作用することが報告されていることから、これらによる効果の可能性が考えられる。一方で、未知なる新たなタイプの抑制化合物の存在も十分考えられる。もし新たなタイプの因子が明らかになれば、それをプローブとすることで、今だ未解明な部分の多いAhレセプターの意義を明らかにすることにつながり、毒性及びそれを抑えるための新たな機構解明に結びつく可能性もある。そうなれば、ダイオキシンによるリスク軽減の新たな対策を立てることにつながるかもしれない。今後、本研究の本質でもある抑制物質の検索およびその本体に関する更なる検討が必要とされる。
 また、今回の結果、及び緑色野菜に含まれる葉緑素がダイオキシン類を排泄させる報告があることを考え併せれば、これらの野菜などの摂取がダイオキシンによるリスクを軽減する上で、有意義であることが期待される。
 2つのアッセイ法の結果を比較すると、抑制率が一致しないものもある。例えば、セージは両方法において抑制を示している(CALUXアッセイでは79%、Ahイムノアッセイでは83%)。ライムでもほぼ同等で、CALUXでは49%、Ahイムノアッセイでは50%の抑制を示している。一方で、レモンにおいては、CALUXでは25%、Ahイムノアッセイでは61%、また小松菜では、CALUXでは28%、Ahイムノアッセイでは87%であった。これに関しては、現段階ではっきりした説明はできないが、Ahイムノアッセイは生きた細胞を使うことなく、ELISAプレート上でAhレセプターとリガンドとの結合性を検出するイムノアッセイ法で、一方、CALUXアッセイは培養したマウス肝ガン細胞H1L1のAhレセプターの活性化をインビトロで検出するレポータージーンアッセイ法である。この検出法の違いが、結果に影響を与えたのかもしれない。今後、この説明に関する検討が必要とされる。
 本試験では、TCDDの濃度を2.4あるいは5 nMで検討した。これは両アッセイ法において、検出可能な濃度であったが、実際の体内でのレベルは殆どの場合、この濃度よりも低い。それゆえに、今回の結果は、あくまでも予備的なデータとしてとらえるべきであり、今後、これら効果に関するさらに詳細な検討が必要である。

E.結論
 食品中ダイオキシン類のリスク低減化に寄与するための研究として、食品中に存在するダイオキシン類の毒性発現抑制因子の検索について、まず食品の抑制効果に関する予備的検討を行った。最初に評価法について、ダイオキシン類の毒性メカニズムを利用した簡易毒性分析法であるCALUXアッセイ及びAhイムノアッセイを利用し、一次スクリーニングとしての適用を検討した。陽性コントロールとして緑茶抽出物およびEGCGを用いて検討した結果、Ahレセプター活性化に対し抑制効果を確認できたことから、これらアッセイ法を適用した。本アッセイ法により、野菜、果物、ハーブ・茶類39種について、一次スクリーニングを試み、その結果、野菜ではほうれんそう、こまつななどの緑葉野菜、果物ではグレープフルーツなどの柑橘類、ハーブ・茶類ではセージ、クローブ、ペパーミントなどに抑制効果が認められた。これらにはフラボノイド類の含有が知られており、それらの効果によるものと予測できるが、新たなタイプの抑制因子の存在も考えられ、その活性本体について、さらに検討が求められる。

F.引用文献
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2.ダイオキシン類の食品経由総摂取量調査研究(平成10〜12年度)総合研究報告書.
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6.ダイオキシン類の排泄促進に関する研究(平成11年度)研究報告書.
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12.Williams, S.N., Shih, H., Guenette, D.K., Brackney, W., Denison, M.S., Pickwell, G.V., Quattrochi, L.C.: Comparative studies on the effects of green tea extracts and individual tea catechins on human CYP1A1 gene expression, Chem. -Biol. Interact., 128, 211-229 (2000).
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G.研究発表
1.論文発表
Amakura, Y., Tsutsumi, T., Nakamura, M., Fujino, J., Kitagawa, H., Sasaki, K., Yoshida, T., Toyoda, M: Preliminary screening of the inhibitory effect of food extracts on activation of the aryl hydrocarbon receptor induced by 2,3,7,8-tetrachlorodibenzo- p-dioxin, Biol. Pharm. Bull., 25, 272-274 (2002).

2.学会発表
天倉吉章,堤 智昭,中村昌文,藤野潤子,北川宏子,佐々木久美子,吉田隆志,豊田正武:ダイオキシンによるアリル炭化水素レセプターの活性化に対する食品の抑制効果,日本薬学会第122年会(2002. 3).



図1.ダイオキシン類の毒性発現メカニズム(Ahレセプターの作用モデル)

図1.ダイオキシン類の毒性発現メカニズム(Ahレセプターの作用モデル)



図2.化合物の構造式

図2.化合物の構造式



図3.CALUXアッセイ及びAhイムノアッセイで測定したTCDDによるAhレセプター活性化に対する緑茶抽出物とEGCGの抑制効果

図3.CALUXアッセイ及びAhイムノアッセイで測定したTCDDによるAhレセプター活性化に対する緑茶抽出物とEGCGの抑制効果



図4.TCDDによるAhレセプター活性化に対する野菜抽出物の抑制効果

図4.TCDDによるAhレセプター活性化に対する野菜抽出物の抑制効果



図5.TCDDによるAhレセプター活性化に対する果物抽出物の抑制効果

図5.TCDDによるAhレセプター活性化に対する果物抽出物の抑制効果



図6.TCDDによるAhレセプター活性化に対するハーブ・茶類抽出物の抑制効果

図6.TCDDによるAhレセプター活性化に対するハーブ・茶類抽出物の抑制効果



図7.TCDDによるAhレセプター活性化に対するセージ、ライム、ほうれんそう抽出物の濃度依存性抑制効果

図7.TCDDによるAhレセプター活性化に対するセージ、ライム、ほうれんそう抽出物の濃度依存性抑制効果


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