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平成14年10月15日

リバビリン併用療法による脳出血について

1.製品概要
一般名:リバビリン
販売名:レベトールカプセル(平成13年11月承認、同年12月販売開始)
企業名:シェリング・プラウ株式会社
販売実績:約100億円(平成13年12月〜平成14年9月)
推定使用患者数:約29,000人

2.経緯
(1)本剤の販売開始以降、インターフェロンα−2bとの併用療法中に死亡例を含む脳出血を発現したとする4例の症例(うち転帰死亡2例)及び硬膜下血腫1例(転帰死亡)が報告されたことから、ハイリスクと思われる高血圧症、糖尿病の患者に投与する際に注意する等の使用上の注意の改訂指示を本年9月10日付で通知し、併用療法における脳出血について、より一層の注意喚起を行った。
(2)しかしながら、これ以降新たに11例の脳出血等に関する企業報告があり、うち9例は9月10日に注意喚起を行う以前に発現した症例であったことから、輸入販売元であるシェリング・プラウ株式会社の市販後安全対策の体制、すなわち本剤の適正使用情報の提供及び副作用情報の収集等が不適切であった蓋然性が高いと考えられる。

3.対応
 シェリング・プラウ株式会社に対し、再度、市販後安全対策として実施する適正使用情報の提供の徹底を指示するとともに、日本製薬団体連合会に対し、市販後の医療関係者に対する適正使用情報の提供の徹底と副作用情報の収集等に遺漏無きよう傘下企業に周知を図るよう通知する。


(照会先)
医薬局安全対策課
稲生2750、岸2756
池田2755


(写)

医薬安発第1015005号
平成14年10月15日

シェリング・プラウ株式会社
 代表取締役社長  殿

厚生労働省医薬局安全対策課長


インターフェロンアルファ-2bとリバビリン併用療法による脳出血について


 標記については、平成14年9月10日医薬安発第0910001号安全対策課長通知「医薬品の使用上の注意の改訂について」により、使用上の注意の改訂及び脳出血の副作用等について医療関係者への注意を徹底するよう指示したところである。
 しかしながら、その後、同注意喚起を企業への通報の契機とする副作用症例が11例集積され、9月30日までに16例の累積症例報告に至っているところである。
 これら11例のうち9例については、9月10日付けで当職が注意喚起の徹底を指示する以前に発現したものであることから、市販後の安全対策の根幹である適正使用のための情報提供の徹底、及び、副作用等の情報収集に係る貴社の体制が不適切であった蓋然性が高いと考えられる。
 ついては本剤の市販後安全対策を徹底するため、医療関係者に対する適正使用情報のさらなる提供に努め、医療関係者における本剤の適正使用に関する理解を促すとともに、脳出血をはじめとする重篤な副作用情報等の迅速な収集及び検討を行い、本剤の安全対策に努めることとされたい。


(写)

医薬安発第1015006号
平成14年10月15日

日本製薬団体連合会
 安全性委員会委員長 殿

厚生労働省医薬局安全対策課長


市販後安全対策の強化について


 今般、平成14年10月15日付け医薬安発第1015005号安全対策課長通知「インターフェロンアルファ-2bとリバビリン併用療法による脳出血について」により、シェリング・プラウ株式会社に対して市販後安全対策の強化について指導したところである。
 ついては、貴傘下企業においても、医薬品の市販後安全対策を徹底するため、市販後の医療関係者に対する適正使用情報の提供の徹底と副作用情報の収集等の迅速な収集及び検討に遺漏なきよう周知を図り、安全対策に努めることとされたい。


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