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厚生労働省発表
平成14年1月21日

担当 職業安定局高齢・障害者雇用対策部
高齢者雇用対策課
 電話 03(5253)1111 内線5824
 夜間直通 03(3502)6779

65歳継続雇用に向けての高齢者の働きやすい職場づくりの事例を広く募集
〜高年齢者雇用開発コンテスト〜

 我が国では急速に高齢化が進展しており、これに適切に対応し、我が国経済社会の活力を維持していくためには、高齢者の長年培った能力・経験が活かされ、意欲と能力がある限り年齢に関わりなく働き続けることができる社会の実現に向け、定年の引上げや継続雇用の導入等により何らかの形で65歳以上まで働き続けることができることの確保を図っていくことが重要な課題となっている。しかし、企業における希望者全員を65歳以上の年齢まで雇用する制度の導入割合は3割弱(平成13年「雇用管理調査」)と低く、定年引上げをはじめとする、企業における継続雇用への取組を一層推進していくことが急務となっている。そのためには65歳までの雇用の確保の重要性が広く国民に理解されるとともに、高齢者に適した職場づくりの取組が、より多くの企業によって進められていくことが必要である。
 このため、平成14年度においても、財団法人高年齢者雇用開発協会との共催で、別紙により高年齢者雇用開発コンテストを開催し、これにより65歳までの雇用の確保を可能とする働きやすい雇用環境を実現するための創意工夫の事例を募集し、その中から選定された優秀作を表彰するとともに、企業及び国民一般に広く周知することにより、企業等における高齢者の継続雇用の推進に資することとする。
 なお、高年齢者雇用開発コンテストにおける入賞者の表彰は、本年10月の全国高年齢者雇用促進大会(東京都内にて開催)において行う予定である。


【別紙】

平成14 年度高年齢者雇用開発コンテスト
(主催:厚生労働省、財団法人高年齢者雇用開発協会)

 厚生労働省と財団法人高年齢者雇用開発協会(以下「中央協会」という。)では、65歳までの雇用を確保する制度の導入のための労務管理上の諸制度の見直しや高齢者のための職域開発・設備の整備を行う等、雇用環境を高齢者にとって働きやすいものにするために企業等が創意工夫を行った改善の事例を募集する。

【募集テーマ】

(1) 人事・賃金管理、労働時間管理等、制度に関する改善
(2) 新しい職場での就業、新たな技能の習得等を容易にするための教育訓練など、能力開発に関する改善
(3) 職場における健康管理に関する改善
(4) 作業方法、作業設備・機器、治工具類等の整備・改善
(5) 新たな職場の創設及び職務内容の見直しや、組織の再編
(6) その他、高齢者の雇用に関する改善等

【応募方法】

(1) 指定の応募用紙を使用すること。また、参考資料として、写真、図、イラスト等改善の事例の内容を具体的に説明するものを添付すること。
(2) 応募する改善事例については、上記募集テーマ(1)〜(6)の全部又は一部とする。
(3) 応募用紙は、都道府県労働局、公共職業安定所、都道府県高年齢者雇用開発協会(以下「都道府県協会」という。)において配布する。また、中央協会のホームページからも提供可能とする。

【応募資格】

 原則として「企業」又は「事業所」としての応募とする。

【応募期間】

 平成14年1月22日(火)〜平成14年5月2日(木)

【提出先】

 都道府県協会を経由のうえ、中央協会へ提出するものとする。

【賞】

(1) 最優秀賞(厚生労働大臣表彰、記念品及び賞金30万円)1編
(2) 優秀賞(厚生労働大臣表彰、記念品及び賞金20万円)2編
(3) 奨励賞(中央協会会長表彰、記念品及び賞金10万円)若干編
(4) 部門別賞(中央協会会長表彰、記念品及び賞金10万円)若干編
(5) 努力賞(中央協会理事長表彰及び記念品)若干編

【審査】

 厚生労働省及び中央協会が審査委員会(審査委員は別添参照)を設置し審査する。

【入賞企業等の発表等】

(1) 入賞企業等は、平成14年9月中旬に厚生労働省において発表することとし、入賞企業等には直接通知する。
(2) 入賞企業等の表彰は、平成14年10月に開催される全国高年齢者雇用促進大会において行う(予定)。
 なお、最優秀賞及び優秀賞については、その内容に関わるビデオを作成し、同大会において上映する。

【問い合わせ先】

 都道府県労働局・公共職業安定所・都道府県協会
 中央協会(ホームページ http://www.assoc-elder.or.jp

【その他】

 応募した文書の著作権及びこれに付随する一切の権利は、厚生労働省及び中央協会に帰属するものとし、入賞した改善事例は、厚生労働省、都道府県労働局、公共職業安定所、中央協会及び都道府県協会が実施する啓発活動に活用する。


【別添】

審査委員

須藤綾子社団法人日本作業環境測定協会 研修センター所長
長町三生広島国際大学人間環境学部長
花見忠日本労働研究機構会長
樋口美雄慶應義塾大学商学部教授
星野芳郎技術評論家
澤田陽太郎厚生労働省職業安定局長
藤田弘道財団法人高年齢者雇用開発協会会長


【参考1】

平成13年度高年齢者雇用開発コンテスト入賞事例概要


【最優秀賞】 「高齢者と若年者のベストミックスを実現した事例」

企業名株式会社 日光化学(取締役会長 中山 光幸)
群馬県高崎市倉賀野町2950番地 TEL027-346-3788
創業年昭和44年1月
業種電気メッキ業
従業員数32名(55歳以上9人、うち60歳以上5人、最高年齢66歳)
定年等状況60歳定年。定年後は、希望者全員を嘱託社員として65 歳まで継続雇用又は再雇用。65歳以降については、会社が必要と認めた場合再雇用。
改善のポイント

(1) 高齢者を基幹労働力として位置づけ、高齢者が働きやすい職場環境の整備を図るため、自動ハンダメッキ装置及び自動投入機の導入、引っかけ治具の改善、回転式メッキ乾燥機の自動化等作業全般にわたり、大掛かりなものから小さなものまで数多くの改善を行っている。

(2) また、上記の改善により余裕ができた高齢者の作業時間を活用し、将来的な人材不足の解消と高齢者の技術・経験を伝承するため、高齢者に若年者の指導・教育(OJT)を担当させ、若年者を多能工として育成していくなど、高齢者の持つ豊富な経験等を有効に活かし、ハードとソフト両面にわたり総合的な職場環境の整備を実現している。

(3) 上記のほか、メッキ技術の維持・向上のための研修会の実施や外部研修会への参加、グループ単位での改善提案制度の実施等により、高齢者の技術・知識と、若年者の柔軟な発想のベストミックスにより、生産性と品質を向上させた。



【優秀賞】 「高齢者に適した職場環境作りで地域住民の就業の場を創出・確保した事例」

企業名株式会社 高橋林業土木(代表取締役社長 高橋 信男)
青森県北津軽郡市浦村大字十三字通行通108−1 TEL0173-62-2161
創業年昭和42年1月
業種土木建設業
従業員数76名(55歳以上46人、うち60歳以上19人、最高年齢73歳)
定年等状況60歳定年。定年後は希望者全員を正社員として65歳まで勤務延長。65歳以降については、会社が特に必要と認めた場合、一定の期間勤務延長し再雇用。
改善のポイント

(1) 作業内容が多様な「自然との闘い」が主であり、現場における作業改善が困難であることから、作業上の基本的な安全対策を講じる以外に、メンタルケアを充実させるなどソフト面の改善を中心に高齢者の快適な環境づくりを進めている。

(2) 現状の機械設備を使用する際に危険性を回避する以外は、合理化につながる最新の機械設備を導入せず、地域住民の就業の場の創出・確保を実現している。

(3)重量物を扱わない軽作業を中心とした木工部を新設し、高齢者に適した職場環境作りを行っている。



【優秀賞】 「高齢者を含めた従業員のライフステージに応じた計画的なキャリア形成を実施した事例」

企業名中国木材株式会社(代表取締役社長  堀川 保幸)
広島県呉市広多賀谷3丁目1−1 TEL0823-71-7142
創業年昭和29年5月
業種一般製材業
従業員数763名(55歳以上88人、うち60歳以上35人、最高年齢68歳)
定年等状況60歳定年、定年後は希望者全員を嘱託社員として65歳まで継続雇用
改善のポイント

(1) 特にソフト面の改善に工夫が見られ、従業員一人ひとりのライフステージに合わせた「教育訓練制度」を実施するとともに、永年の経験を活かせる作業部署を高齢者の専門職場として創設し、高齢者に適した職場環境作りを行っている。

(2) 職務資格等級制度を中核として、各従業員の「自己申告書」を基に話し合いの場を持ち、高齢者を含め、従業員の就業意欲の向上を図り、職場を活性化している。

(3) 自己啓発ポイント制及び自己啓発奨励金制度を導入するとともに、公的資格・検定試験合格者に公的資格取得奨励金を支給しており、高齢者を含め職業能力の開発に熱心に取組んでいる。


【参考2】 

平成13年度 高年齢者雇用開発コンテスト入賞企業一覧

  企業等名 住所 電話番号
厚生労働大臣賞最優秀賞 (株)日光化学 群馬県高崎市倉賀野町2950番地 027-346-3788
厚生労働大臣賞優秀賞 (株)高橋林業土木 青森県北津軽郡市浦村大字十三字通行通108−1 0173-62-2161
厚生労働大臣賞優秀賞 中国木材(株) 広島県呉市広多賀谷3丁目1−1 0823-71-7142
奨励賞 (株)菊水 北海道江別市工栄町19番地6 011-383-7905
奨励賞 (株) ほしのドライ 群馬県桐生市広沢町3丁目4082番地の2 0277-54-1179
奨励賞 日本カレット(株) 東京都江戸川区松江3−4−22 03-3654-9994
奨励賞 丸井工業(株) 神奈川県横浜市鶴見区尻手1−5−15 045-581-2129
奨励賞 明清電子(株) 静岡県清水市山原220番地の8 0543-64-5818
奨励賞 赤松化成工業(株) 徳島県板野郡松茂町満穂字満穂開拓119番地の1 088-699-3733
奨励賞 徳真電機工業(株) 徳島県板野郡藍住町富吉字須崎17−32 088-692-5986
奨励賞 ロケット石鹸(株) 福岡県嘉穂郡稲築町大字山野2091 0948-43-0756
部門別賞
(作業改善)
大野サンダイヤ(株) 大分県大野郡大野町大字田代1688−1 0974-34-2766
部門別賞
(能力開発)
(株) 藤田製作所 千葉県茂原市本納2730番地 0475-34-3311
部門別賞
(新職場創設)
横手運送(株) 秋田県横手市卸町8番14号 0182-32-3667
部門別賞
(新職場創設)
昭和タクシー(株) 佐賀県唐津市和多田用尺5番2号 0955-73-4624
努力賞 ツカサ(株) 青森県上北郡下田町字阿光坊105−266 0178-56-2175
努力賞 (有)サカイダ工研 宮城県柴田郡村田町沼辺字赤沼151−2 0224-83-4818
努力賞 白河観光交通(株) 福島県白河市字中山南5−97 0248-22-1234
努力賞 (株)大成 茨城県土浦市真鍋4丁目5番43号 0298-40-5611
努力賞 (株)京食 千葉県市川市高浜町2番地 047-399-3210
努力賞 宮園自動車(株) 東京都中野区中野1−50−5 03-3362-7557
努力賞 (株) 玉川繊維工業所 東京都世田谷区松原5−26−13 03-3327-1111
努力賞 (株)太平洋 東京都台東区浅草橋2−5−2 PIT−INビル 2F 03-3863-5454
努力賞 合資会社 岸田木材 富山県氷見市十二町万尾前247−1 0766-91-0093
努力賞 (株)ダイワ工業 長野県岡谷市神明町4−1−25 0266-22-5758
努力賞 (株) 和興 岐阜県各務原市蘇原興亜町3丁目11番地 0583-82-2173
努力賞 コンポジット工業(株) 静岡県藤枝市仮宿781−1 054-641-8007
努力賞 (株)ジョーニシ 滋賀県甲賀郡水口町本綾野4番1号 0748-62-4110
努力賞 本間工業(株) 京都府京都市右京区太秦木ノ下町6−15 075-882-4511
努力賞 山田繊維(株) 奈良県奈良市東九条283 0742-61-7326
努力賞 大海(株) 鳥取県境港市昭和町無番地 0859-42-3101
努力賞 (株)三石ハイセラム 岡山県備前市三石2577 0869-62-0354
努力賞 (株) 川西水道機器 香川県綾歌郡綾南町陶7188番地1 087-877-2800
努力賞 (株)県交ハイヤー 高知県高知市五台山4987番地2 088-883-6541
努力賞 大阪鋼管(株) 長崎県佐世保市針尾北町813番地1 0956-58-5611
努力賞 (有)山尾食産 長崎県西彼杵郡時津町西時津郷1000−161 095-882-2485
努力賞 (株) 岡崎鶏卵ジーピーセンター 宮崎県都城市志比田町5548番地11 0986-24-1667
努力賞 (株) 宮崎南印刷 宮崎県宮崎市大字田吉字赤江350番1 0985-51-2745
努力賞 社会福祉法人 紘徳会 みどりの園 鹿児島県曽於郡輝北町市成2121−3 0994-85-1902
努力賞 那覇総合ビルサービス(株) 沖縄県那覇市楚辺1丁目8番40号 098-855-2330
努力賞 (株)トリム 沖縄県那覇市宇栄原1−26−23 098-857-7386
努力賞 アポロ・バーバー 沖縄県沖縄市胡屋1−19−19 098-937-7292


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