米国内の様々な地域で、多くの施設が炭疽菌による脅迫の書簡を受け取っています。 ほとんどは空の封筒ですが、粉状の物質を含んでいることもあります。このガイドラインの目的は、こういった事態への対処方法をお勧めするものです。
<パニックにならない>
1.炭疽菌は皮膚、胃腸内、あるいは肺に感染症をおこし得ます。そうなるためには、炭疽菌はすりむいた皮膚に擦り込まれるか、飲み込まれるか、あるいは細かく煙霧化された霧として吸入される必要があります。しかし、適切な抗生物質による早期の治療によって、炭疽菌の芽胞(細菌の胞子のようなもの)に曝された後でも、発症を防ぐことができます。炭疽菌は人から人へと伝染することはありません。
2.炭疽菌が、目につかない病原体として効果的であるためには、大変小さな粒子へと煙霧化されなければなりません。しかし、これを行うのは難しく、また相当な技術と特別な機材が必要になります。もしこういった粒子が吸い込まれたら生命にかかわる肺の感染が起こり得ますが、このような場合には迅速に察知し治療を行えば効果的です。
<「炭疽菌」のような脅迫メッセージが記された、疑わしい未開封の書簡又は小包に対して>
1.疑わしい封筒又は小包を振ったり、中身を空けてしまってはいけません。
2.その封筒又は小包を、中身が漏れないように、ビニール袋か他の種類の容器に入れましょう。
3.もし容器が手近になければ、その封筒又は小包を、衣服、紙、ゴミ箱など何でもかまいませんので何かで覆い、その覆いをはずさないようにしましょう。
4.そしてその部屋を離れ、ドアを閉めるか、あるいはその区域に他の人が立ち入らないようにしましょう。
(つまり人々を遠ざけろということ)
5.粉が顔に広がるのを防ぐため、手を石鹸と水で洗いましょう。
6.次にすべきことは、
<粉が入った封筒や粉が床や机などの表面にこぼれた際に>
1.その粉を掃除しようとしてはなりません。こぼれた中身を、衣服、紙、ゴミ箱など何でもかまいませんので、直ちに何かで覆いましょう。そしてその覆いをはずさないようにしましょう。
2.次にその部屋を離れ、ドアを閉めるか、あるいはその区域に他の人が立ち入らないようにしましょう。
(つまり人々を遠ざけろということ)
3.粉が顔に広がるのを防ぐため、手を石鹸と水で洗いましょう。
4.次にすべきことは、
6.石鹸と水でできる限り早くシャワーを浴びましょう。漂白剤や他の殺菌剤を皮膚に使ってはいけません。
7.もし可能なら、その部屋又は場所にいた人、特にその粉に実際に触れた人全てをリストにしましょう。そのリストを、地元の公衆衛生当局に医療上のフォローアップの適切な指示を受けられるように、また(警察等)法執行当局にその後の捜査のために、渡しましょう。
<煙霧化による部屋の汚染の疑いについて:例えば小さな仕掛けが動き出したとか、空調システムが汚染されたとの警告が発せられたとか、疾病媒介生物が公共の場でまかれたとの警告が発せられた時など>
1.その場所にある手元の扇風機又は換気ユニットのスイッチを切りましょう。
2.その場からすぐに立ち去りましょう。
3.ドアを閉めるか、あるいはその区域に他の人が立ち入らないようにしましょう。(つまり人々を遠ざけろということ)
4.次にすべきことは、
6.可能なら、その部屋又は場所にいた人全てをリストにしましょう。そのリストを、地元の公衆衛生当局に医療上のフォローアップの適切な指示を受けられるように、また(警察等)法執行当局にその後の捜査のために、渡しましょう。
<疑わしい小包と書簡の見分け方>
疑わしい小包や書簡は以下のような特徴を有していることがあります。
照会先 厚生労働省大臣官房厚生科学課 (担当・内線)佐藤 健康危機管理官(3814) (電話)(代表)03(5253)1111 (直通)03(3595)2171