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医薬品・医療用具等安全性情報
Pharmaceuticals and Medical Devices
Safety Information No.165

目   次

  1. 骨セメント使用時における血圧低下及びショックについて
  2. クラリスロマイシンと肝機能障害,横紋筋融解症について
  3. クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末配合剤と肝機能障害について
  4. 代用心膜「シェルハイノーリアクトパッチ」使用症例における遅発性皮下膿症の発生について(その2)
  5. 使用上の注意の改訂について(その124)


 この医薬品・医療用具等安全性情報は,厚生労働省において収集された副作用情報をもとに,医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために,医療関係者に対して情報提供されるものです。

平成13年(2001年)3月
厚生労働省医薬局


【情報の概要】

No.医薬品等対策情報の概要
骨セメント 骨セメントの使用に伴い,血圧低下,ショックが発現することについては,これまで,1992年9月発行の「医薬品副作用情報 No.116」及び1998年3月発行の「医薬品等安全性情報 No.147」により,実際の症例や添付文書の「使用上の注意」の改訂内容の紹介を行うなど,注意を喚起してきた。
 その後も骨セメントの使用により血圧低下,ショックを発症し,死亡した症例が報告されていることから,本号において,改めて医療関係者へ使用にあたっての注意喚起を図るものである。
クラリスロマイシン使 症 クラリスロマイシンは,1991年3月に承認されたマクロライド系抗生物質である。
 本剤による肝機能障害については,承認当初より「その他の副作用」の項にGOT,GPT等の上昇を記載し,1995年7月には同項に黄疸,胆汁うっ滞等の肝機能障害を,1997年12月には肝炎,γ−GTP,LDH,Al−P,ビリルビンの上昇を追記し,また,横紋筋融解症については1999年6月に「相互作用(併用注意)」の項にHMG−CoA還元酵素阻害剤であるシンバスタチン等との相互作用として横紋筋融解症を記載し,注意を喚起してきた。
 1996年度以降,本剤との因果関係を否定できない肝機能障害23例,横紋筋融解症6例が報告されたことから,「重大な副作用」の項に肝機能障害,黄疸,横紋筋融解症を追記し,医療関係者への一層の注意喚起を行った。
クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末配合剤使 症 クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末配合剤は,下痢,食あたり,はき下し等を効能とする一般用医薬品として使用されている。
 本剤との因果関係を否定できない肝機能障害3例が報告されたことから,使用上の注意の「相談すること」の項にまれに起こることがある重篤な症状(副作用)として肝機能障害を追記し,注意喚起を行うこととした。
代用心膜  ヨストラジャパン株式会社が輸入販売していた代用心膜「シェルハイノーリアクトパッチ」の使用症例に遅発性皮下膿症(縦隔炎)が発生したとの報告があり,当該製品は2000年3月に回収を完了している。
 当該製品と遅発性皮下膿症との関係等について,2000年9月発行の「医薬品・医療用具等安全性情報 No.162」において紹介したが,その後,さらに得られた情報をもとに専門家の意見を聞いて,検討結果をまとめたので紹介する。
クラリスロマイシン他(44件) 使用上の注意の改訂について(その124)

緊:緊急安全性情報の配布 使:使用上の注意の改訂 症:症例の紹介


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1 骨セメント使用時における血圧低下及びショックについて



一般的名称
該当販売名
一般的名称該当販売名
骨セメントCMWボーンセメント タイプ1 RO(寿医科商事,デピュー・ジャパン)
CMWボーンセメント タイプ3(寿医科商事,デピュー・ジャパン)
セメックス RX(佐多商会)
セメックス システム(佐多商会)
セメックス アイソプラスチック(佐多商会)
エンデュランス ボーンセメント(デピュー・ジャパン)
サージカルシンプレックス(日本ストライカー)
オステオボンド コポリマー ボーンセメント(ジンマー)
ジンマーボーンセメント(ジンマー)
オーソセット ロービスコシティーボーンセメント(ライトメディカルテクノロジー インク)
オーソセット ハイビスコシティーボーンセメント(ライトメディカルテクノロジー インク)
類   別医療用品 4 整形用品
適   応人工関節の固定等




(1)経緯
 大腿骨頸部骨折や関節リウマチ等,関節に障害が起こった場合,骨頭(大腿骨の上端
部分)を切除して人工の骨頭に置き換える人工骨頭置換術や,関節全体を人工関節に置
き換える人工関節置換術が行われる。この際,人工関節等のインプラント材を生体骨に
固着するため,「骨セメント」と呼ばれるアクリル製樹脂を生体骨内に注入することが
医療上必要な場合がある。骨セメントの使用に伴い,血圧低下,ショックが発現するこ
とについては,これまで,1992年9月発行の「医薬品副作用情報 No.116」及び1998年3
月発行の「医薬品等安全性情報 No.147」により,実際の症例や添付文書の「使用上の注
意」の改訂内容の紹介を行うなど,注意を喚起してきた。


(2)問題点
 骨セメントについては,使用することによる医療上の利益がリスクを上回ると判断さ
れる場合に限り使用し,かつ,急な血圧低下,重篤な循環不全に備えて,緊急時十分な
対応のできる麻酔医等の監視のもとに使用することなどの周知が行われてきたが,その
後も毎年7例程度,平成12年度中には骨セメントの使用によりショックを発症し,死亡
した症例が7例(高齢者が多く,全例80歳以上で,平均89歳)報告されている。本号に
おいて,改めて医療関係者へ使用にあたっての注意喚起を図るものである。


(3)骨セメント使用に際しての注意点
 血圧低下及びショックに関し,以下の各項について十分留意されたい。
 1)一般に高齢者であることから,細胞外液量が低下している上に,心血管系の反応
   性が低下していること。
 2)骨折患者は一般に体液遺漏のため,循環血液量低下が背景にあり,また,手術時
   には麻酔を行うことから,血圧低下(交感神経の緊張が低下した状態)する。従
   って,手術中の出血時には,血圧低下はより一層深刻なものとなること。
 3)急激な心停止には心マッサージ等で対応することになるが,大腿骨置換術の場合
   には,患者に側臥位をとらせていることから有効な心マッサージを行うことは困
   難であることや,一般に術中は患部に関心が集中しやすいことに鑑み,執刀医と
   は別に麻酔医による十分なフォローアップを受けることが血圧低下による心停止
   等を防止する有効な手段となること。

 以上の各点とともに,次に掲げる骨セメント製品の添付文書に記載されている「使用
上の注意」についても再度,十分注意頂くようお願いする。


《使用上の注意》
(1)心肺血管系疾患のある患者,全身状態不良患者,悪性腫瘍の大腿骨転移患者,高
   齢者,骨粗鬆症患者,副腎皮質ステロイド剤の投与を受けている患者,循環血液
   量が減少した状態にある患者,低酸素状態にある患者,肥満のある患者について
   は,血圧低下,特に重篤な循環不全に至るリスクが他の患者と比較して大きいの
   で,骨セメントの使用による有効性がこれらのリスクを上回ると判断される場合
   にのみ使用すること。

(2)循環血液量を十分保ち,できる限りより良好な全身状態のもとに使用すること。

(3)急な血圧低下,重篤な循環不全に備えて,緊急対応のできる麻酔医等の監視のも
   とに使用すること。また,患者の血圧変化等を継続的にモニターするとともに重
   篤な循環不全に備えて治療が直ちに行えるよう必要な準備をしておくこと。

(4)未重合のモノマーが血管内に吸収され,心筋抑制等を起こすことを予防するため,
   骨セメントの混合時間を十分とり,ある程度重合するまで充填しないこと(なお,
   個々の骨セメント製品について,混合の時間,充填までの時間,室温等について
   の目安を具体的に記載する)。

(5)長管骨髄腔(大腿骨等)に使用する場合,塞栓になる可能性のある骨髄の組織
  (骨髄,骨片及び血液)を十分除去すること。

(6)セメントガンにより低粘性の骨セメントを大腿骨腔に充填する場合には,未重合
   のモノマー,髄腔内容物の循環器系への流入を可能な限り少なくするため,髄腔
   の遠位端を栓でふさぐこと。

(7)骨セメント充填時の大腿骨髄腔内圧の上昇が呼吸器,循環器に影響するので,減
   圧のためのチューブを一時的に挿入するなど,骨髄内圧上昇を最小限にするよう
   注意すること。

表1 症例の概要

No.患者副作用備考
性、
年齢
使用理由経過及び処置

90代
右大腿骨転子部骨折に伴う人工骨頭置換術右大腿骨転子部骨折に対し,腰椎麻酔下で人工骨頭置換術を施行。
 執刀後,手術は予定通り進行し,骨セメントを充填開始。
 その後,ステムを挿入し骨セメントが固まるのを確認し,整復を試みた際に患者の様態が急変し,心停止。
 直ちに人工呼吸を行ったが循環改善せず,手術を終了し,蘇生を行うが死亡。
 なお,骨セメント充填時には麻酔医が不在のため,死因は不明。
企業報告


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2 クラリスロマイシンと肝機能障害,横紋筋融解症について

成分名
該当販売名
成分名該当販売名
クラリスロマイシンクラリス錠200,同錠50小児用,同ドライシロップ小児用(大正製薬)
クラリシッド錠200mg,同錠50mg小児用,同ドライシロップ小児用(ダイナボット)
薬効分類等マクロライド系抗生物質
効能効果(クラリス錠200,クラリシッド錠200mgの場合)
一般感染症
クラリスロマイシン感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属(腸球菌を除く),ペプトストレプトコッカス属,ブランハメラ・カタラリス,インフルエンザ菌,カンピロバクター属,マイコプラズマ属,クラミジア属による下記感染症
 ○毛嚢炎,せつ,せつ腫症,よう,丹毒,蜂巣炎,リンパ管(節)炎,ひょう疽,化膿性爪囲炎,皮下膿瘍,汗腺炎,集簇性ざ瘡,感染性粉瘤,慢性膿皮症,肛門周囲膿瘍,外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染
 ○咽喉頭炎,急性気管支炎,扁桃炎,慢性気管支炎,びまん性汎細気管支炎,気管支拡張症(感染時),慢性呼吸器疾患の二次感染,肺炎,肺化膿症
 ○非淋菌性尿道炎
 ○カンピロバクター腸炎
 ○子宮頸管炎
 ○中耳炎,副鼻腔炎
 ○歯周組織炎,歯冠周囲炎,顎炎
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリア感染症
胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染


(クラリス錠50小児用,同ドライシロップ小児用,クラリシッド錠50mg小児用,同ドライシロップ小児用の場合)
一般感染症
クラリスロマイシン感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属(腸球菌を除く),ブランハメラ・カタラリス,インフルエンザ菌,百日咳菌,カンピロバクター属,マイコプラズマ属,クラミジア属による下記感染症
 ○毛嚢炎,丹毒,蜂巣炎,リンパ管(節)炎,ひょう疽,化膿性爪囲炎,皮下膿瘍,汗腺炎,集簇性ざ瘡,感染性粉瘤,慢性膿皮症,外傷・熱傷・手術創などの表在性二次感染
 ○咽喉頭炎,急性気管支炎,扁桃炎,慢性気管支炎,肺炎,肺化膿症
 ○カンピロバクター腸炎
 ○猩紅熱
 ○百日咳
 ○中耳炎,副鼻腔炎
後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリア感染症


(1)経緯
 クラリスロマイシンは,1991年3月に承認され,各科領域感染症に対して使用されて
いる経口用マクロライド系抗生物質であり,現在は効能追加により後天性免疫不全症候
群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリア感染症,胃潰瘍又は十二指腸潰瘍における
ヘリコバクター・ピロリ感染に対しても用いられている。
 本剤投与に伴う肝機能障害については,承認当初より「その他の副作用」の項に「GOT, GPT等の上昇」を記載し,更にその後の症例報告に基づき1995年7月には同項に「黄疸, 胆汁うっ滞等の肝機能障害」を,1997年12月には「肝炎,γ−GTP,LDH,Al−P,ビリル ビンの上昇」を追加記載し,注意を喚起してきた。
 また,横紋筋融解症については,外国の文献・学会報告に基づき,1999年6月に「相互 作用(併用注意)」の項に,HMG−CoA還元酵素阻害剤であるシンバスタチン・ロバスタチ ン(国内未承認)との相互作用として横紋筋融解症を記載し,注意を喚起してきた。
 その後,重篤な肝機能障害,横紋筋融解症の症例が報告されたことから,これらの副 作用について一層の注意喚起を行うこととした。 (2)症例の紹介  1996年度以降に報告された肝機能障害は23症例であり,性別は男10例,女13例,年齢 は10 歳未満〜80歳代で,投与期間は2日〜約1.5ヵ月であった。投与開始から肝機能障 害の発現までの期間は1週間以内が約40%,2週間以内では約70%であり,1ヵ月を超 えてから発現する症例もあった。  1996年度以降に報告された横紋筋融解症は6症例であり,性別は男3例,女3例,年 齢は10歳未満〜70歳代で,投与期間は1日〜9日であった。投与開始から横紋筋融解症 の発現までの期間は6例とも2週間以内で,比較的早期に発現している。  参考として報告された症例の一部を表2に紹介する。 (3)安全対策  本剤との因果関係が否定できない重篤な肝機能障害,横紋筋融解症が報告されている ことから,「重大な副作用」として「肝機能障害,黄疸」,「横紋筋融解症」を追記し, 一層の注意喚起を行うこととした。
使用上の注意(下線部追加改訂部分)》

〈クラリスロマイシン〉

副作用

(1)重大な副作用
 3)肝機能障害,黄疸
   AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTP,LDH,Al−Pの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。

 8)横紋筋融解症
   筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うとともに,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。


表2 症例の概要

No.患者1日投与量・投与期間副作用備考
性、
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置

30代
上気道炎400mg
3日間
肝機能障害,黄疸
投与開始日 上気道炎のため,本剤投与開始。
投与3日目 右季肋部痛のため受診。
黄疸,ビリルビン尿を認めたため,入院。
採血の結果,AST(GOT),ALT(GPT)の著しい上昇を認めた。
本剤を含むすべての薬剤投与中止。
入院後,安静とともに高カロリー輸液管理を実施。
中止8日目 肝機能徐々に改善したため,経口摂取開始。
中止20日目 軽快。
企業報告
臨床検査値
 基準範囲投与38日前投与3日目中止8日目中止11日目
総ビリルビン(mg/dL)0.2〜1.02.94.71.4
直接ビリルビン(mg/dL)0〜0.41.83.10.9
AST(GOT)(U/L)10〜4021359022363
ALT(GPT)(U/L)5〜452843301287323
Al−P(U/L)74〜223477391394
LDH(U/L)220〜4303842178429322
γ−GTP(U/L)〜602420614995
(HBs,HCV,EB):陰性
超音波検査:結石,胆道拡張なし
胃内視鏡検査:十二指腸憩室等,乳頭周囲の病変なし

併用薬:ザルトプロフェン,セラペプターゼ,ジクロフェナクナトリウム

70代
急性気管支炎
〔一過性脳虚血発作〕
400mg
7日間
肝機能障害
投与開始日 急性気管支炎に対し,本剤の投与開始。
投与7日目 肝機能障害〔AST(GOT):189IU/L,ALT(GPT):274IU/L,γ−GTP:827IU/L〕,黄疸が発現,本剤投与中止。
肝生検にて小葉内での細胞消滅,肝細胞内での胆汁沈着が認められ,肝細胞変性性薬剤性肝障害に合致との結果が得られた。
ウルソデオキシコール酸,プレドニゾロン,タウリンにて加療し,ビリルビン吸着施行。
中止49日目 脳梗塞,肝不全にて死亡。
企業報告
臨床検査値
 基準範囲投与7日目中止9日目中止36日目
AST(GOT)(IU/L)10〜40189151136
ALT(GPT)(IU/L)5〜45274206329
γ−GTP(IU/L)〜60827824711
Al−P(IU/L)74〜22320381445
LDH(U/L)220〜430560594
総ビリルビン(mg/dL)0.2〜1.08.520.7

併用薬:塩酸チクロピジン,塩酸ピルジカイニド

40代
肺炎400mg
12日間
急性肝炎〈重症型〉
投与1日前 急性肺炎のため入院。
セファゾリンナトリウム点滴開始。
投与開始日 本剤,テプレノン投与開始。
投与4日目 セファゾリンナトリウム投与終了。
投与6日目 肺炎改善し,退院。
投与8日目 悪心,嘔吐,発熱あり。
投与12日目 本剤,テプレノン投与中止。
中止2日目 悪心,嘔吐,発熱あり。
中止4日目 解熱するも,悪心,嘔吐及び食欲不振あり。
中止8日目 急性肝炎〈重症型〉のため,入院。
(HA,HB,HCV)は陰性であった。
中止9日目 DLST検査実施(クラリスロマイシン,テプレノンとも陰性)。
中止20日目 強力ミノファーゲンC点滴にて治療し,軽快。
企業報告
臨床検査値
 基準範囲投与3日目中止4日目中止8日目中止20日目
総ビリルビン(mg/dL)0.2〜1.30.51.81.6
AST(GOT)(IU/L)10〜35223305050104
ALT(GPT)(IU/L)10〜35243484880458
LDH(IU/L)110〜2251934034030
Al−P(IU/L)120〜340166203503311
γ−GTP(IU/L)8〜6025359234
PT(%)67〜12737
HTP(%)80〜1206578
ZTT(K−U)1.5〜133.16.55.7
TTT(M−U)0〜531.8

併用薬:セファゾリンナトリウム,テプレノン

70代
急性気管支炎
〔気管支喘息,慢性肺気腫,前立腺肥大症,左副腎腫瘍〕
400mg
8日間
横紋筋融解症(疑)
約13ヵ月前 気管支喘息,慢性肺気腫等にて,通院。
内服及び吸入剤にて,安定した状態。
約12ヵ月前 腹部CTにて左副腎腫瘍影を指摘されるも,内分泌機能検査にて異常を認めず,経過観察となる。
投与開始日 早朝より,発熱(38.5℃),咳,痰が出現。
受診し,急性気管支炎の診断にて本剤,初期感冒用剤等を処方。
投与7日目 四肢筋肉痛,全身倦怠感等が出現。
投与8日目 本剤投与中止。
中止2日目 受診し,CK(CPK)上昇指摘。即日入院。
中止3日目 補液等にて,筋肉痛の軽減認められる。
中止4日目 早朝,突然死(急性心不全)。
企業報告
臨床検査値
 基準範囲投与17日前中止2日目中止3日目
CK(CPK)(IU/L)180以下4654226049780
血中ミオグロビン(mg/mL)61以下7340
AST(GOT)(U/L)30以下2911051703
ALT(GPT)(U/L)30以下21309
LAP(U/L)142〜24622703320
剖検所見:なし
DLST等:未実施

併用薬:プランルカスト水和物,テオフィリン,健胃消化剤,プロピオン酸ベクロメタゾン,初期感冒用剤,塩酸エプラジノン,ジクロフェナクナトリウム

10歳未満
肺炎,発熱2g
4日間
肝障害,急性腎不全,横紋筋融解症
2日前 肺炎に対して,セフジトレンピボキシル投与開始。
1日前 セフジトレンピボキシル投与終了。セフメタゾールナトリウム投与開始。41.5℃の発熱を認める。
投与開始日 肺炎,発熱に対して本剤投与開始。
投与4日目 セフメタゾールナトリウム,本剤投与終了。
終了2日目 血液学的検査により肝機能検査異常を認め,入院。
肝障害の症状悪化。
終了3日目 肝機能障害,急性腎不全発現。他院の小児科へ入院。
CK(CPK)上昇,ALT(GPT)を上回る著しいAST(GOT)増加。尿中ミオグロビンから,横紋筋融解症と診断。
終了9日目 急性腎不全回復(水分調節と利尿薬投与による治療),横紋筋融解症回復。
企業報告
臨床検査値 臨床検査値
 投与2日前終了2日目終了3日目終了4日目終了9日目
CK(CPK)(IU/L)59000329404779
β−ミオグロビン(μg/dL)8.53
尿β−ミオグロビン(μg/dL)18.77
ミオグロビン(μg/dL)11600
尿ミオグロビン(μg/dL)77000
BUN(mg/dL)19.5916112
Cr(mg/dL)0.85.65.10.7
AST(GOT)(IU/L)13982445030272
ALT(GPT)(IU/L)38129931938
LDH(IU/L)5355463822901325
DLST:セフジトレンピボキシルのみ陽性
併用薬:セフジトレンピボキシル,セフメタゾールナトリウム


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3 クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末配合剤と肝機能障害について



成分名
該当販売名
成分名該当販売名
日局クレオソート,日局アセンヤク末,日局オウバク末,日局カンゾウ末,チンピ末正露丸(大幸薬品)
薬効分類等止瀉薬
効能効果下痢,消化不良による下痢,食あたり,はき下し,水あたり,くだり腹,軟便,むし歯痛



(1)経緯
 クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末配合剤は,下痢,
食あたり,はき下し等を効能とする一般用医薬品として使用されている。
 今般,本剤の服用に伴う肝機能障害が3件報告されたことから,「使用上の注意」の
改訂を行うこととした。


(2)症例の紹介
 報告された3件とも,入院処置により回復した。報告された症例の一部を表4に紹介
する。


(3)安全対策
 本剤による肝機能障害の発現機序は明らかではないが,いずれの症例も本剤の薬剤リ
ンパ球刺激試験(DLST)が陽性であることから,「まれに起こることがある重篤な症状」
として「肝機能障害」を追記し,注意喚起を図った。
 本剤服用中に全身のだるさ,黄疸等があらわれた場合には,直ちに服用を中止し,医
師の診察を受ける必要がある。

使用上の注意(下線部追加改訂部分)》

〈クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末〉



相談すること
まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診察を受けてください。
 肝機能障害:全身のだるさ,黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)等があらわれる。


表4 症例の紹介

No.患者1日投与量・投与期間副作用備考
性、
年齢
使用理由
(原疾患)
経過及び処置

70代
心窩部不快感
〔感冒様症状〕
1回4粒
計2回
服用2日前 感冒様症状にてジクロフェナクナトリウム,アモキシシリン服用。
服用日 心窩部不快感にて本剤服用。
服用1日後 尿の濃染を自覚。
服用3日後 近医にて黄疸を指摘される。
服用6日後 胆汁うっ滞型肝障害にて入院。
白血球 7800,好酸球 1%,T.Bil 7.9(D.Bil 5.9),GOT 132,GPT86,Al−P 347(I.V)
(入院後,肝機能検査値は速やかに改善。腹部エコー,肝シンチ,DIC等にて肝外閉塞機転を否定)
服用27日後 退院。
服用29日後 心窩部不快感にて再び本剤服用。
再服用1日後 黄疸出現により入院。
DLST施行:本剤に対し陽性。
入院後,速やかに改善。
1週間後,退院。
企業報告
文献報告
併用薬:ジクロフェナクナトリウム,アモキシシリン


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4 代用心膜「シェルハイノーリアクトパッチ」使用症例における遅発性皮下膿症の発生について(その2)




(1)経緯
 「シェルハイノーリアクトパッチ」は,「開胸術時使用し,術後の心筋保護又は再開
胸時の癒着を防止する」医療用具としてヨストラジャパン株式会社(以下「ヨ社」とい
う。)が輸入販売してきたものであるが,1999年10月,厚生省は当該製品の使用症例に
おいて,遅発性の皮下膿症(縦隔炎)を発生したとの最初の報告を受け,同年12月には
代用心膜としての使用を禁止し,2000年2月には全製品を回収するよう指示した。
 患者から摘出した製品及び未使用の製品から染色により抗酸菌が観察されたとの医療
機関からの報告を受けヨ社において行った抗酸菌を中心とした原因分析結果をもとに,
2000年8月,厚生省として検討結果をとりまとめ,ヨ社に対し,本結果について医療機
関に対して情報提供するとともに,症状の有無に関わらず当該製品を使用した患者の健
康診断を医療機関に依頼するよう指示した。また,2000年9月発行の「医薬品・医療用
具等安全性情報 No.162」に検討結果を掲載し,広く情報提供を行ったところである。
 その後,さらに得られた情報をもとに専門家の意見を聞いて検討結果をまとめたので
紹介する。


(2)症例発生状況等
 当該製品のこれまでの総使用枚数は3,156枚であり,使用施設総数は137施設である。
このうち,代用心膜として使用した症例のうち,2001年2月14日現在,16施設で,69例
の遅発性皮下膿症(縦隔炎)の発症が報告されている。いずれもこれまでに把握できた
情報では,当該製品が直接的な原因で重篤な転帰をとったと判断される症例はない。
 遅発性皮下膿症(縦隔炎)に対する処置及びその予後については,当該製品の除去を
行った患者が41例,ドレナージその他の処置を行った患者が14例,特段の処置を行わず
経過観察中の患者が14例であり,当該製品の除去を行った方が軽快している症例の割合
が大きい(軽快率:除去の場合85%,ドレナージ等の処置の場合43%,経過観察の場合
29%)。


(3)再検査結果
 当該製品と遅発性皮下膿症(縦隔炎)の発生との関係について検討を行うため,ヨ社
及び症例のあった医療機関において細菌学的検査が行われてきた。
 当初,膿症の発症が遅発性であったことや膿症患部からは菌が検出されなかったこと
から,菌の生育が遅い抗酸菌を中心に検討を行ってきたが,起因菌を同定することがで
きなかった。
 この結果を踏まえて,厚生労働省ではヨ社に対し,再検討を指示し,原因究明のため
の以下の検査が実施された。
 1)患者から抜去した製品について
   当該製品を代用心膜として使用し,皮下膿症を発生した患者から抜去した検体を
   ハサミで細断してサンプル(検体方法イ)として検査することに加え,また,検
   体をすりつぶす処理(ホモジナイズ)を行ったサンプル(検査方法ロ)について
   も検査を行った。その結果,表5の成績であった。
 2)患者から摘出した製品と同一ロットの未使用製品について
   1)で検査を行ったものと同一ロットの未使用の製品について,1)と同様の方法に
   より検査を行った。なお,事例3については,製品のロット番号が不明であったた
   め検査を行っていない。その結果,表6の成績であった。


(4)原因についての検討結果
 以上の検査結果について,専門家の意見を聴取して検討した結果,以下の結論を得た。
 1)1例(事例1)において,患者から抜去された製品とその製品と同一ロットの未使
   用の製品から同一菌種(サルモネラ)が検出されており,また,双方から検出さ
   れた菌のDNAパターンが一致していることから,当該事例においては少なくとも製
   品由来の菌が遅発性の皮下膿症を引き起こしたものと推定される。
 2)事例2については,患者から抜去された製品とその製品と同一ロットの未使用の製
   品からは同属の菌が検出されたが,詳細については必ずしも一致しておらず,遅
   発性の皮下膿症の原因となった菌が製品からもたらされたかどうかは不明である。
 3)開胸手術にはある程度術中感染を惹起する可能性もあることから,個々の症例につ
   いては,製品から持ち込まれた菌が遅発性の皮下膿症等を引き起こしたかどうか
   は判定できない。しかし,今回検査された未使用の製品のすべてから,1あるい
   は2種類の菌が検出されていることから,当該製品の使用により,異物に対する
   一般的な反応に加え,菌感染症を発症する可能性も否定できないものと考えられ
   る。
 4)前述の未使用の製品から検出された菌は,製品表面からは検出されず,製品をすり
   つぶす処理(ホモジナイズ)を行った場合にのみ検出されているものがあること
   から,製品の表面ではなく深部にも菌が存在することが示唆される。このことか
   ら,当該製品による健康被害は,深部に潜在していた菌が製品表面に移行した後
   に,発症した可能性は否定できない。
 5)当該製品の抜去は開胸手術が必要であり,患者に大きな負担を強いるものであるこ
   とから,一律に当該製品の抜去を支持できるものではない。しかし,製品の深部
   に菌が存在する製品が確認されたことから,これらのことに鑑み,患者の容体を
   考慮に入れ,適切に対処することが必要であると考えられる。


(5)今後の対応
 当該製品については,昨年8月にそれまでの検討結果を踏まえ,該当医療機関には
「製品の適用を受けた患者に対し,症状の有無にかかわらず現時点での状況を確認する
とともに,今後も使用患者の観察を継続することが必要である」旨注意喚起を行ってき
たところである。
 今般,新たに得られた知見によると,個々の遅発性の皮下膿症症例が製品由来の菌に
よりもたらされたかどうかは判定できないが,少なくとも製品の深部に菌が存在する未
使用の製品の存在が確認されたことから,患者の容体を考慮に入れ,適切に対処するこ
とが必要であると考えられる。
 また,当該製品については,製造工程等の見直しを行い,無菌バリデーションが確立
し,安全性が確保される改善が行われるまでは販売を認めないことが適当である。

表5
 操作方法一般細菌試験抗酸菌試験
事例1検査方法イ検出されず検出されず
検査方法ロSalmonella Typhimuriumを検出検出されず
事例2検査方法イStaphylococuss epidermidisを検出検出されず
検査方法ロStaphylococuss epidermidisを検出検出されず
事例3検査方法イ検出されず検出されず
検査方法ロSalmonella Typhimuriumを検出検出されず
※サルモネラについては,患者から摘出された分離株のDNAパターンと未使用製品から検出された菌株のDNAパターンは一致した。

表6
 操作方法一般細菌試験抗酸菌試験
事例1検査方法イ検出されず検出されず
検査方法ロSalmonella Typhimuriumを検出検出されず
事例2検査方法ロSalmonella Typhimuriumを検出
Staphylococuss属を検出
検出されず
※サルモネラについては,患者から摘出された分離株のDNAパターンと未使用製品から検出された菌株のDNAパターンは一致した。

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5 使用上の注意の改訂について(その124)



 医薬品・医療用具等安全性情報No.164掲載分以降に改訂を指導した使用上の注意について,改訂内容,主な該当販売名,参考文献等をお知らせいたします。

1 〈マクロライド系抗生物質〉
クラリスロマイシン
[販 売 名]クラリシッド錠200mg(ダイナボット),クラリス錠200(大正製薬)他
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTP,LDH,Al−Pの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症:筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うとともに,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
〈参   考〉企業報告

2 〈一般用医薬品(止瀉薬)〉
クレオソート・アセンヤク末・オウバク末・カンゾウ末・チンピ末
[販 売 名]正露丸(大幸薬品)
[相談すること]まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診察を受けて下さい。
 肝機能障害:全身のだるさ,黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
〈参   考〉企業報告

3 〈睡眠導入剤〉
ブロチゾラム
[販 売 名]レンドルミン錠(日本ベーリンガー)他
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTP上昇等の肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

4 〈非ステロイド性消炎鎮痛剤〉
ロキソプロフェンナトリウム
[販 売 名]ロキソニン錠(三共)他
[副作用(重大な副作用)]急性腎不全,ネフローゼ症候群,間質性腎炎:急性腎不全,ネフローゼ症候群,間質性腎炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
喘息発作:喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,本剤の投与を直ちに中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

5 〈精神神経用剤〉
塩酸クロルプロマジン,ヒベンズ酸クロルプロマジン,フェノールフタリン酸クロルプロマジン
[販 売 名]ウインタミン錠12.5mg(塩野義),12.5mgコントミン糖衣錠(ウェルファイド)他
白色コントミン散(ウェルファイド)他
ウインタミン細粒(10%)(塩野義)
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

6 〈精神神経用剤〉
炭酸リチウム
[販 売 名]リーマス100(大正製薬)他
[副作用(重大な副作用)]リチウム中毒リチウム中毒の初期症状として食欲低下,嘔気,嘔吐,下痢等の消化器症状,振戦,傾眠,錯乱等の中枢神経症状,運動障害,運動失調等の運動機能症状,発熱,発汗等の全身症状を示すことがあるので,このような症状が認められた場合には,減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお,中毒が進行すると,急性腎不全により電解質異常が発現し,全身けいれん,ミオクローヌス等がみられることがある。
処置方法:(現行のとおり)
悪性症候群(Syndrome malin):向精神薬(抗精神病薬等)との併用により,悪性症候群があらわれることがあるので,無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。悪性症候群においては,筋肉障害[CK(CPK)上昇]や横紋筋融解症が起こることがある。この際,急性腎不全に至る場合もあり,十分な観察を行うこと。
〈参   考〉企業報告

7 〈選択的セロトニン再取り込み阻害剤〉
マレイン酸フルボキサミン
[販 売 名]デプロメール錠25(明治製菓),ルボックス錠25(ソルベイ)
[慎重投与]心疾患のある患者[房室ブロック,心室頻拍等があらわれたとの報告がある。(「高齢者への投与」の項参照]
〈参   考〉企業報告

8 〈抗精神病剤〉
リスペリドン
[販 売 名]リスパダール錠1mg(ヤンセン協和)他
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症:筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。また,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
〈参   考〉企業報告

9 〈骨格筋弛緩剤〉
臭化パンクロニウム
[販 売 名]ミオブロック注射液(三共)
[副作用(重大な副作用)]横紋筋融解症:筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ,これに伴って急激に腎機能が悪化し,腎不全等の重篤な症状に移行することがあるので,このような場合には直ちに投与を中止するなど,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

10 〈耳鼻科用剤・喘息治療剤〉
プロピオン酸フルチカゾン
[販 売 名]フルナーゼ点鼻液(グラクソ・ウエルカム)
フルタイド50ロタディスク(グラクソ・ウエルカム)他
[副作用(重大な副作用)]アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状(呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,蕁麻疹等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には本剤の投与を中止し適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

11 〈強心剤〉
ドカルパミン
[販 売 名]タナドーパ顆粒(田辺)
[副作用(重大な副作用)]AST(GOT),ALT(GPT),ALP,LDH,γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

12 〈持続性アンジオテンシンU受容体拮抗剤〉
カンデサルタンシレキセチル
[販 売 名]ブロプレス錠2(武田)他
[副作用(重大な副作用)]急性腎不全:急性腎不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
無顆粒球症:無顆粒球症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

肝機能障害,黄疸AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTPの上昇等の肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

13 〈血圧降下剤〉
ニルバジピン
[販 売 名]ニバジール錠2mg(藤沢)他
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTP上昇等の肝機能障害があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

14 〈血圧降下剤〉
ロサルタンカリウム
[販 売 名]ニューロタン錠25(万有)他
[副作用(重大な副作用)]横紋筋融解症:筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。また,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
〈参   考〉企業報告

15 〈血管拡張剤〉
ジピリダモール(錠剤12.5mg,錠剤25mg,散剤 尿蛋白減少の効能を有しない製品のみ)
[販 売 名]ペルサンチン錠12.5(日本ベーリンガー)他
アンギナール錠25mg(山之内)他
アンギナール散(山之内)他
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[重要な基本的注意]本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合,本剤の作用が増強され,副作用が発現するおそれがあるので,併用しないこと。(「過量投与」の項参照)
[副作用(重大な副作用)]血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
過敏症:気管支痙攣,血管浮腫等の過敏症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

16 〈血管拡張剤〉
ジピリダモール(錠剤25mg,錠剤100mg 尿蛋白減少の効能を有する製品のみ)
[販 売 名]ペルサンチン錠(日本ベーリンガー)他
ペルサンチン錠100(日本ベーリンガー)他
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[重要な基本的注意]腎疾患への適応に当たっては,以下の点に留意すること。
  1)病態の急速な進展がみられる場合には,中止又は他の療法を考慮するなど適切な処置を行うこと。
  2)尿蛋白が減少した場合でも,腎機能が低下することがあるので,定期的に腎機能を検査するなど注意すること。
本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合,本剤の作用が増強され,副作用が発現するおそれがあるので,併用しないこと。(「過量投与」の項参照)
[副作用(重大な副作用)]血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
過敏症:気管支痙攣,血管浮腫等の過敏症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

17 〈血管拡張剤〉
ジピリダモール(徐放カプセル剤)
[販 売 名]ペルサンチン−Lカプセル(日本ベーリンガー)
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[重要な基本的注意]本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合,本剤の作用が増強され,副作用が発現するおそれがあるので,併用しないこと。(「過量投与」の項参照)
[副作用(重大な副作用)]血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
過敏症:気管支痙攣,血管浮腫等の過敏症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

18 〈血管拡張剤〉
ジピリダモール(注射剤)
[販 売 名]ペルサンチン注射液(BIS)他
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[重要な基本的注意]本薬の経口剤を投与中の患者に本剤を追加投与した場合,本剤の作用が増強され,副作用が発現するおそれがあるので,併用しないこと。(「過量投与」の項参照)
[副作用(重大な副作用)]血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
過敏症:気管支痙攣,血管浮腫,アナフィラキシー様症状等の過敏症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

19 〈高脂血症用剤〉
プラバスタチンナトリウム
[販 売 名]メバロチン錠(三共)他
[禁   忌]
妊婦又は妊娠している可能性のある夫人及び授乳婦
[副作用(重大な副作用)]血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。[紫斑,皮下出血等を伴う重篤な症例も報告されている。]。
〈参   考〉企業報告

20 〈未熟児動脈管開存症治療剤〉
インドメタシンナトリウム
[販 売 名]インダシン静注用(万有)
[重要な基本的注意]重篤な肝機能障害が報告されているので,検査を実施するなど肝機能に十分注意すること。
(インドメタシンを全身投与した成人において,重篤な肝障害が報告されているので,患児の肝機能に十分注意し,異常が認められた場合には,本剤の投与を中止すること。を削除)
[副作用(重大な副作用)]胃腸出血,下血,小腸及び大腸における消化管穿孔,イレウス,壊死性腸炎が報告されている。
低血糖:低血糖があらわれることがあるので,検査を実施するなど観察を十分に行うこと。
[副作用(その他の副作用)](その他の低血糖を削除)
〈参   考〉企業報告

21 〈去たん剤〉
塩酸アンブロキソール
[販 売 名]ムコソルバン錠(帝人)他
ムコサール−Lカプセル(日本ベーリンガー),ムコソルバンLカプセル(帝人)
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[副作用(重大な副作用)]アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状(発疹,顔面浮腫,呼吸困難等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

22 〈H2受容体拮抗剤〉
ラフチジン
[販 売 名]ストガー錠5(UCB),プロテカジン錠5(大鵬薬品)他
[用法・用量に関連する使用上の注意]透析患者では非透析時の最高血中濃度が健康人の約2倍に上昇することが報告されているので,低用量から慎重に投与すること。
[慎重投与]透析患者[血中濃度の上昇が報告されている。]
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
無顆粒球症:無顆粒球症(初期症状:咽頭痛,全身倦怠感,発熱等)があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
[副作用(重大な副作用(類薬))]他のH2受容体拮抗剤で,ショック,アナフィラキシー様症状,汎血球減少症,再生不良性貧血,血小板減少,間質性腎炎,皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),横紋筋融解症,房室ブロック等の心ブロック,不全収縮が報告されている。
〈参   考〉企業報告

23 〈消化管運動改善剤〉
ドンペリドン(経口剤)
[販 売 名]ナウゼリン錠5(協和発酵)他
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTPの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

24 〈LH-RHアゴニスト〉
酢酸ゴセレリン
[販 売 名]ゾラデックス3.6mgデポ(アストラゼネカ)
[副作用(重大な副作用)]肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTP上昇等の肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

25 〈抗血小板剤〉
塩酸チクロピジン
[販 売 名]パナルジン錠(第一製薬)他
[警   告]
警告

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP),無顆粒球症,重篤な肝障害等の重大な副作用が主に投与開始2か月以内に発現し,死亡に至る例も報告されている(「重大な副作用」の項参照)。
1.投与開始後2か月間は,特に上記副作用の初期症状の発現に十分留意し,原則として2週に1回,血球算定(白血球分画を含む),肝機能検査を行い,上記副作用の発現が認められた場合には,ただちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。本剤投与中は,定期的に血液検査を行い,上記副作用の発現に注意すること。
2.本剤投与中,患者の状態から血栓性血小板減少性紫斑病,顆粒球減少,肝障害の発現等が疑われた場合には,投与を中止し,必要に応じて血液像もしくは肝機能検査を実施し,適切な処置を行うこと。
3.本剤の投与にあたっては,あらかじめ上記副作用が発生する場合があることを患者に説明するとともに,下記について患者を指導すること。
  1)投与開始2か月間は定期的に血液検査を行う必要があるので,原則として2週に1回,来院すること。
  2)副作用を示唆する症状があらわれた場合には,服用を中止し,ただちに医師等に連絡すること。
[原則禁忌]
肝障害のある患者[肝障害が悪化するおそれがある。]
[慎重投与]肝障害の既往歴のある患者[肝障害を起こすおそれがある。]
[重要な基本的注意]本剤を新たに投与開始する場合には,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP),無顆粒球症,重篤な肝障害等の重大な副作用が主に投与開始後2か月以内にあらわれることがあるので,本剤の有効性と安全性を十分に考慮し,本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。
[副作用(重大な副作用)]重篤な肝障害(劇症肝炎があらわれることがある)(初期症状:悪心・嘔吐,食欲不振,けん怠感,そう痒感,眼球黄染,皮膚の黄染,褐色尿等)著しいAST(GOT),ALT(GPT)等の上昇,黄疸等の所見を伴う肝障害があらわれることがある(特に投与開始後2か月以内)ので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,肝機能検査を実施し,必要に応じ適切な処置を行うこと。
下記の重大な副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
     1)再生不良性貧血を含む汎血球減少症
     2)赤芽球癆
     3)血小板減少症
     4)出血(脳出血,消化管出血等の重篤な出血)
     5)紅皮症,多形滲出性紅斑
     6)消化性潰瘍
     7)急性腎不全
     8)間質性肺炎
〈参   考〉企業報告

26 〈酵素製剤〉
イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)
[販 売 名]セレザイム注200U(ジェンザイム)
[副作用(重大な副作用)]アナフィラキシー様反応アナフィラキシー様反応(そう痒感,潮紅,蕁麻疹,血管浮腫,胸部不快感,呼吸困難,喘鳴,血圧低下,チアノーゼ等の過敏反応)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
〈参   考〉企業報告

27  〈スルホニル尿素系血糖降下剤〉
グリベンクラミド
[販 売 名]オイグルコン錠1.25mg(ロシュ),ダオニール1.25mg(アベンティス)他
[副作用(重大な副作用)]肝炎,肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTPの上昇等を伴う肝炎,肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
[副作用(その他の副作用)](肝臓の黄疸を削除)
〈参   考〉企業報告

28 〈代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤〉
シタラビン(通常量療法用製剤・キロサイド注のみ)
[販 売 名]キロサイド注(日本新薬)
[副作用(重大な副作用)]骨髄機能抑制に伴う血液障害汎血球減少,白血球減少,血小板減少,貧血,網赤血球減少,巨赤芽球様細胞の発現等があらわれることがあるので,頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には減量,休薬等の適切な処置を行うこと。
(骨髄機能抑制に伴う血液障害の出血を削除)
消化管障害:消化管潰瘍,出血,好中球減少性腸炎等の消化管障害があらわれたとの報告があるので観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告
Frei III, E., et al.:Cancer Research, 29:1325(1969)

29 〈代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤〉
シタラビン(大量療法用製剤)
[販 売 名]キロサイドN注(日本新薬)
[副作用(重大な副作用)]骨髄機能抑制に伴う血液障害汎血球減少,白血球減少,血小板減少,貧血,網赤血球減少,巨赤芽球様細胞の発現等の副作用が強くあらわれるので,頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には減量,休薬等の適切な処置を行うこと。なお,高度な骨髄機能抑制の持続により,重篤な感染症,敗血症,出血等を併発し,死亡した例も報告されている(「警告」の項参照)。
(骨髄機能抑制に伴う血液障害の出血を削除)
消化管障害:消化管潰瘍,出血,好中球減少性腸炎等の消化管障害があらわれたとの報告があるので観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
(中枢神経系障害,消化管潰瘍,肝膿瘍,急性膵炎,肺浮腫,間質性肺炎,有痛性紅斑の消化管潰瘍を削除)
〈参   考〉企業報告
Frei III, E., et al.:Cancer Research, 29:1325(1969)

30 〈ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤〉
酒石酸ビノレルビン
[販 売 名]ナぺルビン注10(協和発酵)他
[慎重投与]虚血性心疾患又はその既往歴のある患者[症状を誘発もしくは悪化させるおそれがある。]
[副作用(重大な副作用)]汎血球減少,無顆粒球症,白血球減少,好中球減少,貧血,血小板減少等の骨髄機能抑制があらわれることがあるので,観察を十分に行い,重度の異常が認められた場合には,減量,休薬等の適切な処置を行うこと。
心不全,心筋梗塞,狭心症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
肺塞栓症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

31 〈抗悪性腫瘍剤〉
パクリタキセル
[販 売 名]タキソール注(BMS)
[警   告]
警告

本剤の骨髄抑制に起因したと考えられる死亡例(敗血症,脳出血)あるいは高度の過敏反応に起因したと考えられる死亡例が認められている。骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので,頻回に臨床検査(血液検査,肝機能検査,腎機能検査等)を行うなど,患者の状態を十分に観察すること。
本剤による重篤な過敏症状の発現を防止するため,本剤投与前に必ず前投薬を行うこと(「用法及び用量」の項参照)。また,前投薬を実施した患者においても死亡例が報告されているので,患者の状態に十分に注意し,重篤な過敏症状が発現した場合は,本剤の投与を直ちに中止し,適切な処置を行うこと。なお,重篤な過敏症状が発現した症例には,本剤を再投与しないこと。(「重大な副作用」の項参照)。
投与に際しては緊急時に十分に措置できる設備の整った医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ熟達した医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また「禁忌」,「慎重投与」の項を参照して適応患者の選択に十分注意すること。
なお,本剤使用にあたっては,添付文書を熟読のこと。
[重要な基本的注意]重篤な過敏反応が起こることがあるので,観察を十分に行い,重篤な過敏症状(呼吸困難,胸痛,低血圧,頻脈,徐脈,潮紅,血管浮腫,発汗等)があらわれた場合には,直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。本剤投与開始後1時間は頻回にバイタルサイン(血圧,脈拍数)のモニタリングを行うなど,患者の状態を十分に観察すること。
[副作用(重大な副作用)]ショック:ショックを起こすことがあるので観察を十分に行い,呼吸困難,胸痛,低血圧,頻脈,徐脈,潮紅,血管浮腫,発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
白血球減少等の骨髄抑制:白血球減少,好中球減少,貧血[ヘモグロビン減少,赤血球減少等],血小板減少,汎血球減少等があらわれることがあるので,末梢血液の観察を十分に行い,異常が認められた場合には減量,休薬等適切な処置を行うこと。また,骨髄抑制の持続により,感染症[尿路感染,上気道感染,敗血症,帯状疱疹,肺炎等]の併発が報告されている。(以下現行のとおり)
腸管穿孔,消化管出血,消化管潰瘍:腸管穿孔,消化管出血,消化管潰瘍があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害,黄疸肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止すること。
重篤な腸炎:出血性大腸炎,偽膜性大腸炎等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,激しい腹痛・下痢等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

32〈急性前骨髄球性白血病治療剤〉
トレチノイン
[販 売 名]ベサノイドカプセル(ロシュ)
[重要な基本的注意]急性前骨髄球性白血病に併発する播種性血管内凝固症候群(DIC)では,線溶活性亢進を伴う致命的な出血傾向(脳出血,肺出血等)が報告されている。本剤投与中にこのような症状があらわれた場合には,血小板輸血を含め,出血傾向に対する適切な処置を行うこと。
[副作用(重大な副作用)]血栓症:血栓症(脳梗塞,肺梗塞,その他の動脈又は静脈血栓症等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状が認められた場合には,適切な処置を行うこと。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を継続すること。
血管炎:血管炎があらわれることがあるので,このような症状が認められた場合には,減量又は休薬等の適切な処置を行うこと。

(出血障害を削除)
[副作用(重大な副作用(類薬))](血管炎を削除)
〈参   考〉企業報告

33〈刺激療法剤〉
オーラノフィン
[販 売 名]リドーラ錠(藤沢)他
[禁   忌]
金製剤による重篤な副作用(「重大な副作用」の項参照)の既往歴のある患者[重篤な副作用が発現するおそれがある。]
金製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
[副作用(重大な副作用(類薬))]注射金剤で,剥脱性皮膚炎,皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),血小板減少,白血球減少,気管支炎,気管支喘息発作の増悪,大腸炎,角膜潰瘍,網膜出血,多発性神経炎,ミオキミアがあらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉Tozman, E.C.S., et al.:Medical Toxicology:2(3):177(1987)
シオゾール(金チオリンゴ酸ナトリウム注射液)添付文書(1998年10月改訂)

34〈抗リウマチ剤〉
ブシラミン
[販 売 名]リマチル50(参天)他
[副作用(重大な副作用)]間質性肺炎,肺線維症:間質性肺炎,肺線維症(初期症状:呼吸困難,乾性咳嗽,発熱等)があらわれることがあるので,呼吸困難,乾性咳嗽等の呼吸器症状がみられた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施し,適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),天疱瘡様症状,紅皮症型薬疹:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群),天疱瘡様症状,紅皮症型薬疹があらわれることがあるので,異常が認められた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

35〈アレルギー性疾患治療剤〉
トラニラスト(経口剤)
[販 売 名]リザベン(キッセイ)他
[慎重投与]腎障害又はその既往歴のある患者[腎機能を悪化させるおそれがある。]
[重要な基本的注意]本剤による膀胱炎様症状,肝機能障害が出現する場合には,末梢血中好酸球増多を伴うことが多いので,本剤投与中は定期的に血液検査(特に白血球数・末梢血液像の検査)を行うことが望ましい。好酸球数が増加した場合には,十分な経過観察を行うこと。
[副作用(重大な副作用)]膀胱炎様症状:頻尿,排尿痛,血尿,残尿感等の膀胱炎様症状があらわれることがある。観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には,直ちに投与を中止すること。
肝機能障害,黄疸:黄疸,AST(GOT),ALT(GPT),Al−P等の著しい上昇を伴う肝機能障害または肝炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
腎機能障害:BUN,クレアチニンの上昇等を伴う腎機能障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

36〈ロイコトリエン受容体拮抗剤〉
プランルカスト水和物
[販 売 名]オノンカプセル(小野)他
[副作用(重大な副作用)]間質性肺炎,好酸球性肺炎:発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増加等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

37 〈漢方製剤〉
柴胡加竜骨牡蛎湯
[販 売 名]ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
[副作用(重大な副作用)]間質性肺炎:発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には,本剤の投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また,発熱,咳嗽,呼吸困難等があらわれた場合には,本剤の服用を中止し,直ちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。

38〈合成ペニシリン製剤〉
ピペラシリンナトリウム
[販 売 名]ペントシリン注射用1g(富山化学)他
[重要な基本的注意]皮膚反応を実施する場合も含め,ショック発現時には救急処置のとれる準備をしておくこと。また,投与後患者を安静の状態に保たせ,十分な観察を行うこと。
[副作用(重大な副作用)]汎血球減少症,無顆粒球症,血小板減少,溶血性貧血があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症があらわれることがあるので,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。また,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
〈参   考〉企業報告

39 〈ニューキノロン系抗菌剤〉
シプロフロキサシン,塩酸シプロフロキサシン
[販 売 名]シプロキサン錠100mg(バイエル)他
[副作用(重大な副作用)]低血糖:重篤な低血糖があらわれることがある(高齢者,特にグリベンクラミド併用患者であらわれやすい)ので,観察を十分に行い,異常があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
[副作用(重大な副作用(類薬))](低血糖を削除)
〈参   考〉企業報告

40 〈抗ウイルス化学療法剤〉
アシクロビル(錠剤,顆粒剤,注射剤)
[販 売 名]ゾビラックス錠200(グラクソ・ウエルカム),ゾビラックス顆粒40%(住友製薬),点滴静注用ゾビラックス(住友製薬)他
[禁   忌]
本剤の成分あるいは塩酸バラシクロビルに対し過敏症の既往歴のある患者
[副作用(重大な副作用)]アナフィラキシーショック,アナフィラキシー様症状(呼吸困難,血管浮腫等
・汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少,播種性血管内凝固症候群(DIC),血小板減少性紫斑病
精神神経症状:意識障害(昏睡,せん妄,妄想,幻覚,錯乱,痙攣,てんかん発作,麻痺等がみられることがある。
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
肝炎,肝機能障害,黄疸
急性膵炎
〈参   考〉企業報告

41 〈抗ウイルス化学療法剤〉
塩酸バラシクロビル
[販 売 名]バルトレックス錠500(グラクソ・ウエルカム)
[副作用(重大な副作用)]精神神経症状:意識障害(昏睡,せん妄,妄想,幻覚,錯乱,痙攣,てんかん発作,麻痺等がみられることがある。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
肝炎,肝機能障害,黄疸
急性膵炎
〈参   考〉企業報告

42 〈合成抗菌剤,抗原虫剤〉
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
[販 売 名]バクタ錠(塩野義)他
[副作用(重大な副作用)]再生不良性貧血,溶血性貧血,巨赤芽球貧血,メトヘモグロビン血症,汎血球減少,無顆粒球症
ショック,アナフィラキシー様症状初期症状:不快感,口内異常感,喘鳴,眩暈,便意,耳鳴,発汗,浮腫等)
間質性肺炎,PIE症候群(発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等)
急性膵炎
〈参   考〉企業報告
Damergis, J.A., et al.:JAMA, 249(5):590(1983)
Antonow, D.R.:Ann. Intern. Med., 104(3):363(1986)

43 〈ワクチン類,毒素及びトキソイド類,混合生物学的製剤〉
インフルエンザHAワクチン,日本脳炎ワクチン,組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来),組換え沈降B型肝炎ワクチン(CHO卵巣細胞由来),沈降B型肝炎ワクチン(huGK−14細胞由来),沈降破傷風トキソイド,成人用沈降ジフテリアトキソイド,沈降はぶトキソイド,沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン,沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド
[販 売 名]ビケンHA(阪大微研),インフルエンザHAワクチン(化血研)他
日本脳炎ワクチン(化血研)他
γ−HBワクチン「シオノギ」(塩野義),ビームゲン(化血研),ヘプタバックス−II(万有)他
γ−HBワクチン「ミツビシ」(東京三菱)
沈降B型肝炎ワクチン(明治乳業)
沈降破傷風トキソイド“化血研”(化血研)他
成人用沈降ジフテリアトキソイド(阪大微研)
沈降はぶトキソイド(千葉血清)
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(化血研)他
沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド(化血研)他
[重要な基本的注意]本剤は添加物としてチメロサール(水銀化合物)を含有している。チメロサール含有製剤の投与(接種)により,過敏症(発熱,発疹,蕁麻疹,紅斑,そう痒等)があらわれたとの報告があるので,問診を十分に行い,接種後は観察を十分に行うこと。

44 〈抗毒素及び抗レプトスピラ血清類〉
ガスえそウマ抗毒素
[販 売 名]ガスえそウマ抗毒素(千葉血清)
[重要な基本的注意]本剤は添加物としてチメロサール(水銀化合物)を含有している。チメロサール含有製剤の投与(接種)により,過敏症(発熱,発疹,蕁麻疹,紅斑,そう痒等)があらわれたとの報告があるので,問診を十分に行い,投与後は観察を十分に行うこと。

45 〈X線造影剤〉
イオメプロール
[販 売 名]イオメロン300(ブラッコ)他
[副作用(重大な副作用)]ショック:ショック(遅発性を含む)により失神,意識消失,呼吸困難,呼吸停止,心停止等の症状を起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。また,軽度の過敏症状も重篤な症状に進展することがあるので,観察を十分に行うこと。
アナフィラキシー様症状:呼吸困難,咽・喉頭浮腫等のアナフィラキシー様症状(遅発性を含む)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
肺水腫:肺水腫があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
心室細動:心室細動があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
痙攣発作:痙攣発作があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
麻痺:脳血管撮影において麻痺が報告されているので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
腎不全:急性腎不全を起こすことがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
成人呼吸窮迫症候群:成人呼吸窮迫症候群があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ−GTP上昇等の肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
脳血管障害:一過性あるいは永続性の脳循環不全(脳虚血)があらわれることがあるので,異常が認められた場合には,直ちに適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告


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