平成13年1月31日
1.塩酸サルポグレラートと重篤な出血、血小板減少、肝機能障害について
塩酸サルポグレラートは、平成5年(1993年)7月に錠剤が、平成11年(1999年)3月に細粒剤が承認され、末梢循環改善作用を有する抗血小板剤として慢性動脈閉塞症に伴う虚血性諸症状の改善に用いられている。
年間推定出荷額:約148億円
本剤による出血については承認当初より「その他の副作用」の項に消化管出血を記載し、平成8年(1996年)5月には同項に「吐血、鼻出血等」を追加記載し、また、血小板減少については平成8年(1996年)5月に「その他の副作用」の項に血小板減少を記載し、また、肝機能障害については承認当初よりビリルビン、GOT、GPT、Al-Pの上昇等を「その他の副作用」の項に記載し、平成8年(1996年)5月には肝機能異常を、平成10年(1998年)6月にはγ-GTPの上昇を追記し、注意を喚起してきた。
本剤との因果関係を否定できない脳出血4例、消化管出血2例、血小板減少5例、肝機能障害6例が報告されたことから、「重大な副作用」の項を新たに設け、脳出血、消化管出血、血小板減少、肝機能障害・黄疸を記載し、医療関係者への一層の注意喚起を行ったところであるが、具体的な症例と共に紹介を行う。
照 会 先 厚生労働省医薬局安全対策課 担当:倉持、田所 03-5253-1111(内線)2750,2753
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