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育児・介護休業等に関する規則


育児・介護休業等に関する規則


第1章 目的

(目的)
第1条
 本規則は、従業員の育児・介護休業、子の看護休暇、育児・介護のための時間外労働及び深夜業の制限並びに育児・介護短時間勤務等に関する取扱いについて定めるものである。



第2章 育児休業制度

例A《 期間雇用者のすべてを育児休業の対象とする例 》
(育児休業の対象者)
2条
 育児のために休業することを希望する従業員(日雇従業員を除く)であって、1歳に満たない子と同居し、養育する者は、この規則に定めるところにより育児休業をすることができる。

[解説]

(1) 法に基づく育児休業は、期間を定めて雇用される者(期間雇用者)には一定の要件を課して適用されています。しかしながら、労働契約の形式上期間を定めて雇用されている者であっても、その契約が実質的に期間の定めのない契約と異ならない状態となっている場合には、その要件を満たしているか否かにかかわらず、育児休業の対象となります(指針)。
 対象となりうる期間雇用者が多く在籍する事業所においては、期間雇用者全員を対象とする例Aのような規定を設けることが考えられるでしょう。
 なお、パートタイマーなどの名称で働いていたり、1日の労働時間が他の正社員よりも短い者であっても、期間の定めのない労働契約の下で働いている場合は、法に基づく育児休業の対象となるため、「パートタイマーは育児休業をすることはできない」等の定めをすることはできません。


 
例B《 法に基づき一定範囲の期間雇用者を育児休業の対象から除外する例 》
 育児のために休業することを希望する従業員(日雇従業員を除く)であって、1歳に満たない子と同居し、養育する者は、この規則に定めるところにより育児休業をすることができる。ただし、期間契約従業員にあっては、2に定める者に限り、育児休業をすることができる。
 育児休業ができる期間契約従業員は、申出時点において、次のいずれにも該当する者とする。
 入社1年以上であること。
 子が1歳に達する日を超えて雇用関係が継続することが見込まれること。
 子が1歳に達する日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと。

[解説]

   育児休業の対象となる一定の期間雇用者とは、申出時点において、次のイ、ロのいずれにも該当する労働者です(育児・介護休業法第5条第1項)。上の例Bの規定例はこれに対応しています。
 同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること。
 子が1歳に達する日(誕生日の前日)を超えて引き続き雇用されることが見込まれること(子が1歳に達する日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかである者を除く。)。
 期間雇用者が在籍する事業所においては、期間雇用者も上記に該当すれば、育児休業をすることができるので、このことについて、あらかじめ明らかにしておきましょう。また、育児休業中の期間雇用者が労働契約を更新する際、労働者が引き続き休業することを希望する場合には、再度の申出が必要となります。


 
例C《 労使協定の締結により除外可能な者をすべて除外する例 》
 育児のために休業することを希望する従業員(日雇従業員を除く)であって、1歳に満たない子と同居し、養育する者は、この規則に定めるところにより育児休業をすることができる。ただし、労使協定により除外された次の従業員はこの限りではない。
 入社1年未満の従業員
 従業員の配偶者で、育児休業の申出に係る子の親である者が次のいずれにも該当する従業員
 職業に就いていない者(育児休業その他の休業により就業していない者及び1週間の就業日数が2日以下の者を含む。)であること。
 心身の状況が申出に係る子の養育をすることができる者であること。
 6週間(多胎妊娠の場合は14週間)以内に出産する予定でないか、又は産後8週間以内でない者であること。
 申出に係る子と同居している者であること。
 申出の日から1年以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
 従業員の配偶者以外の者で、育児休業の申出に係る子の親である者が二のイからニまでのいずれにも該当する従業員

[解説]

(2) 育児休業をすることができないこととする労使協定があれば、以下の労働者については、対象から除外することができます(育児・介護休業法第6条第1項、則第6条、第7条)。上の例Cの規定例はこれに対応しています。
 入社1年未満の従業員
 配偶者(育児休業に係る子の親である者に限る。)が次のいずれにも該当する従業員
(イ) 職業に就いていない者(育児休業その他の休業により就業していない者及び1週間の就業日数が2日以下の者を含む。)であること。
(ロ) 心身の状況が申出に係る子の養育をすることができる者であること。
(ハ) 6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産予定でないか、又は産後8週間以内でない者であること。
(ニ) 申出に係る子と同居している者であること。
 申出の日から1年以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
 従業員の配偶者以外の者で、育児休業の申出に係る子の親である者が、ロの(イ)から(ニ)までのいずれにも該当する従業員
(3) 労使協定とは、事業所ごとに労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者と事業主との書面による協定をいいます(「育児・介護休業等に関する労使協定の例」参照)。
(4) (2)のロについて、配偶者の範囲を、則第6条で示された範囲より広げる(要件を減らす)ことは許されません。


2条(続き)
 育児休業中の従業員又は配偶者が育児休業中の従業員は、次の事情がある場合に限り、子の1歳の誕生日から1歳6か月に達するまでの間で必要な日数について育児休業をすることができる。なお、育児休業を開始しようとする日は、子の1歳の誕生日に限るものとする。
(1) 保育所に入所を希望しているが、入所できない場合
(2) 従業員の配偶者であって育児休業の対象となる子の親であり、1歳以降育児に当たる予定であった者が、死亡、負傷、疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合

[解説]

(5) 子が1歳を超えても休業が必要と認められる一定の場合には、子が1歳6か月に達するまでの間、育児休業をすることができます(育児・介護休業法第5条第3項、則第4条の2)。
 1歳6か月まで育児休業ができるのは、次のイ、ロのいずれかの事情がある場合です。
 保育所に入所を希望しているが、入所できない場合
 子の養育を行っている配偶者であって、1歳以降子を養育する予定であったものが、死亡、負傷、疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合
 育児休業中の労働者が継続して休業するほか、子が1歳まで育児休業をしていた配偶者に替わって子の1歳の誕生日から休業することもできます。
(6) 1歳6か月までの休業についても、育児休業をすることができないこととする労使協定があれば、以下の労働者については、対象から除外することができます(育児・介護休業法第6条第1項、則第6条、第7条)。
 入社1年未満の従業員
 配偶者(育児休業に係る子の親である者に限る。)が次のいずれにも該当する従業員
(イ) 職業に就いていない者(育児休業その他の休業により就業していない者及び1週間の就業日数が2日以下の者を含む。)であること。
(ロ) 心身の状況が申出に係る子の養育をすることができる者であること。
(ハ) 6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産予定でないか、又は産後8週間以内でない者であること。
(ニ) 申出に係る子と同居している者であること。
 申出の日から6か月以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
 従業員の配偶者以外の者で、育児休業の申出に係る子の親である者が、ロの(イ)から(ニ)までのいずれにも該当する従業員


 
(育児休業の申出の手続等)
3条
 育児休業をすることを希望する従業員は、原則として育児休業を開始しようとする日(以下「育児休業開始予定日」という。)の1か月前(第2条第2項に基づく1歳を超える休業の場合は、2週間前)までに、育児休業申出書(社内様式1)を人事部労務課に提出することにより申し出るものとする。
 なお、育児休業中の期間契約従業員が労働契約を更新するに当たり、引き続き休業を希望する場合には、更新された労働契約期間の初日を育児休業開始予定日として、育児休業申出書により再度の申出を行うものとする。
 申出は、特別の事情がない限り、一子につき1回限りとし、双子以上の場合もこれを一子とみなす。ただし、第2条第1項に基づく休業をした者が、同条第2項に基づく休業の申出をしようとする場合又は1の後段の申出をしようとする場合にあっては、この限りでない。
 会社は、育児休業申出書を受け取るに当たり、必要最少限度の各種証明書の提出を求めることがある。
 育児休業申出書が提出されたときは、会社は速やかに当該育児休業申出書を提出した者(以下この章において「申出者」という。)に対し、育児休業取扱通知書(社内様式2)を交付する。
 申出の日後に申出に係る子が出生したときは、申出者は、出生後2週間以内に人事部労務課に育児休業対象児出生届(社内様式3)を提出しなければならない。

[解説]

(1) 1の「原則として」は、出産予定日よりも早く子が出生したこと及び配偶者の死亡等1週間前に申し出れば希望どおり休めることとなる一定の事由があること等を考慮したものです(育児・介護休業法第6条第3項)。もとより、「1か月前(2週間前)」とせず一律に「1週間前」とする等、育児・介護休業法より労働者に有利な取り決めをすることは差し支えありません。
(2) 「人事部労務課」と提出先を明記したのは、「申出」の日を特定するのに争いが起こることのないように配慮したものです。事業所が数多くある大企業などは、労働者の便宜のため文書の提出先を各事業所ごとに決めることが望ましいと考えられます。
(3) 1のなお書きは、期間雇用者が労働契約の更新に伴い更新後の期間について、引き続き育児休業をしようとする場合には、再度の育児休業の申出が必要であることに対応しています。また、この場合、申出の回数制限等の対象とはされないことになっています(育児・介護休業法第5条第5項)。なお、この場合については、労使協定で除外される労働者となっていても、事業主は申出を拒むことはできません(育児・介護休業法第6条第4項)。
(4) 2の「特別の事情」は、産前産後休業又は新たな育児休業の開始により育児休業期間が終了した場合で、産前産後休業又は新たな育児休業の対象となった子が死亡したとき又は他人の養子になったこと等の理由により労働者と同居しなくなったとき、配偶者が死亡したとき等(則第4条)を想定していますが、具体的に明記することも可能であり、これらの事情のほか更に再度の休業を認める事情を加えることもできます。
(5) 2のただし書は、1歳を超える休業をする場合には、改めて申出が必要であることから、1歳までに休業をしている場合、申出の回数としては2回となることに対応しています(育児・介護休業法第5条第1項から第3項まで)。
(6) 3の「各種証明書」は、申出書記載事項に係る事実を証明できるもので労働者が提出できるもので足りることとすべきでしょう。なお、証明書の提出がないことを理由に休業を認めないとすることはできません。


(育児休業の申出の撤回等)
4条
 申出者は、育児休業開始予定日の前日までは、育児休業申出撤回届(社内様式4)を人事部労務課に提出することにより、育児休業の申出を撤回することができる。
 育児休業の申出を撤回した者は、特別の事情がない限り同一の子については再度申出をすることができない。ただし、第2条第1項に基づく休業の申出を撤回した者であっても、同条第2項に基づく休業の申出をすることができる。
 育児休業開始予定日の前日までに、子の死亡等により申出者が休業申出に係る子を養育しないこととなった場合には、育児休業の申出はされなかったものとみなす。  この場合において、申出者は、原則として当該事由が発生した日に、人事部労務課にその旨を通知しなければならない。

[解説]

(1) 2の「特別の事情」は、配偶者の死亡等(則第18条)を想定していますが、このほか更に再度の申出を認める事情を加えることも可能です。
(2) 3の「子を養育しないこととなった場合」とは、子の死亡のほか、子が養子の場合の離縁や養子縁組の取消等(則第19条)を想定しています。


(育児休業の期間等)
5条
 育児休業の期間は、原則として、子が1歳に達するまで(第2条第2項に基づく休業の場合は、子が1歳6か月に達するまで)を限度として育児休業申出書(社内様式1)に記載された期間とする。
 1にかかわらず、会社は、育児・介護休業法の定めるところにより育児休業開始予定日の指定を行うことができる。
 従業員は、育児休業期間変更申出書(社内様式5)により人事部労務課に、育児休業開始予定日の1週間前までに申し出ることにより、育児休業開始予定日の繰り上げ変更を、また、育児休業を終了しようとする日(以下「育児休業終了予定日」という。)の1か月前(第2条第2項に基づく休業をしている場合は、2週間前)までに申し出ることにより、育児休業終了予定日の繰り下げ変更を行うことができる。  育児休業開始予定日の繰り上げ変更及び育児休業終了予定日の繰り下げ変更とも、原則として1回に限り行うことができるが、第2条第2項に基づく休業の場合には、第2条第1項に基づく休業とは別に、子が1歳から1歳6か月に達するまでの期間内で、1回、育児休業終了予定日の繰り下げ変更を行うことができる。
 従業員が育児休業終了予定日の繰り上げ変更を希望する場合には、育児休業期間変更申出書(社内様式5)により人事部労務課に申し出るものとし、会社がこれを適当と認めた場合には、原則として繰り上げた育児休業終了予定日の1週間前までに、本人に通知する。
 次の各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合には、育児休業は終了するものとし、当該育児休業の終了日は当該各号に掲げる日とする。
(1) 子の死亡等育児休業に係る子を養育しないこととなった場合
 当該事由が発生した日(なお、この場合において本人が出勤する日は、事由発生の 日から2週間以内であって、会社と本人が話し合いの上決定した日とする。)
(2) 育児休業に係る子が1歳に達した場合等
 子が1歳に達した日(第2条第2項に基づく休業の場合は、子が1歳6か月に達し た日)
(3) 申出者について、産前産後休業、介護休業又は新たな育児休業期間が始まった場合産前産後休業、介護休業又は新たな育児休業の開始日の前日
 5(1)の事由が生じた場合には、申出者は原則として当該事由が生じた日に人事部労務課にその旨を通知しなければならない。

[解説]

(1) 1の「原則として」は、2以降で期間の変更の可能性があることに配慮したものです。
(2) 2は、労働者が希望どおりの日から休業するためには、原則として「育児休業を開始しようとする日の1か月前」までに申し出ることが必要ですが、これより遅れた場合、事業主は一定の範囲で休業を開始する日を指定することができることに対応しています。
 指定することのできる日は、労働者が休業を開始しようとする日以後、申出の日の翌日から起算して1か月を経過する日までの間のいずれかの日です(育児・介護休業法第6条第3項、則第9条、第10条)。
 なお、子が1歳以降の育児休業については、この期間は、2週間です。
(3) 3は、育児・介護休業法では、労働者は出産予定日より早く子が出生した場合及び配偶者の死亡、病気等特別の事情がある場合、1回は育児休業を開始する日を繰上げ変更することができることに対応しています。
 また、労働者は、事由を問わず、育児休業の申出1回について、育児休業を終了する日を1回は繰下げ変更することができることとなっています(以上、育児・介護休業法第7条、則第9条、第12条〜第16条)。
(4) 4は、育児・介護休業法に定める最低基準を上回る部分です。
(5) 5(1)の「子を養育しないこととなった場合」は、子の死亡のほか、子が養子の場合の離縁や養子縁組の取消等(則第19条)を想定しています。また、5(1)〜(3)のほか、労働者の意思によらず休業を終了することとする事項を加えることは、原則としてできません。
 配偶者が常態として育児休業に係る子を養育することができると認められる状態になった場合(第2条解説(2)ロ参照)、育児休業を終了することとする労使協定(「育児・介護休業等に関する労使協定の例」参照)があれば、育児休業を終了する事由として記載することができます。



第3章 介護休業制度

例A《 期間雇用者のすべてを介護休業の対象とする例 》
(介護休業の対象者)
6条
 要介護状態にある家族を介護する従業員(日雇従業員を除く)は、この規則に定めるところにより介護休業をすることができる。

[解説]

(1) 法に基づく介護休業は、期間を定めて雇用される者(期間雇用者)には一定の要件を課して適用されています。しかしながら、労働契約の形式上期間を定めて雇用されている者であっても、その契約が実質的に期間の定めのない契約と異ならない状態となっている場合には、要件を満たしているか否かにかかわらず、介護休業の対象となります(指針。第2条解説(1)参照)。
 対象となりうる期間雇用者が多く在籍する事業所においては、期間雇用者全員を対象とする例Aのような規定を設けることが考えられるでしょう。


 
例B《 法に基づき一定範囲の期間雇用者を介護休業の対象から除外する例 》
 要介護状態にある家族を介護する従業員(日雇従業員を除く)は、この規則に定めるところにより介護休業をすることができる。ただし、期間契約従業員にあっては、2に定める者に限り、介護休業をすることができる。
 介護休業ができる期間契約従業員は、申出時点において、次のいずれにも該当する者とする。
 入社1年以上であること。
 介護休業を開始しようとする日(以下「介護休業開始予定日」という。)から93日を経過する日(93日経過日)を超えて雇用関係が継続することが見込まれること。
 93日経過日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと。

[解説]
 介護休業の対象となる一定の期間雇用者とは、申出時点において、次のイ、ロのいずれにも該当する労働者です(育児・介護休業法第11条第1項)。上の例Bの規定例はこれに対応しています。

 同一の事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること。
 介護休業開始予定日から93日を経過する日(93日経過日)を超えて引き続き雇用されることが見込まれること(93日経過日から1年を経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかである者を除く。)。
 期間雇用者が在籍する事業所においては、期間雇用者も上記に該当すれば、介護休業をすることができるので、このことについて、あらかじめ明らかにしておきましょう。また、介護休業中の期間雇用者が労働契約を更新する際、労働者が引き続き休業することを希望する場合には、再度の申出が必要となります。


 
例C《 労使協定の締結により除外可能な者をすべて除外する例 》
 要介護状態にある家族を介護する従業員(日雇従業員を除く)は、この規則に定めるところにより介護休業をすることができる。ただし、労使協定により除外された次の従業員はこの限りではない。
 入社1年未満の従業員
 申出の日から93日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員

[解説]

(2) 介護休業をすることができないこととする労使協定があれば、以下の労働者については、対象から除外することができます(育児・介護休業法第12条第2項、則第23条)。上の例Cの規定例はこれに対応しています。
 入社1年未満の従業員
 申出の日から93日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
(3) 第2条の育児休業制度の解説でも述べたように、労使協定とは、事業所ごとに労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは、労働者の過半数を代表する者と事業主との書面による協定をいいます。


6条(続き)
 この要介護状態にある家族とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、 2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態にある次の者をいう。
(1) 配偶者
(2) 父母
(3) 子
(4) 配偶者の父母
(5) 祖父母、兄弟姉妹又は孫であって従業員が同居し、かつ、扶養している者
(6) 上記以外の家族で会社が認めた者

[解説]

(4) 2(6)は、育児・介護休業法に定める最低基準を上回る部分です。


(介護休業の申出の手続等)
7条
 介護休業をすることを希望する従業員は、原則として介護休業開始予定日の2週間前までに、介護休業申出書(社内様式6)を人事部労務課に提出することにより申し出るものとする。なお、介護休業中の期間契約従業員が労働契約を更新するに当たり、引き続き休業を希望する場合には、更新された労働契約期間の初日を介護休業開始予定日として、介護休業申出書により再度の申出を行うものとする。
 申出は、特別の事情がない限り、対象家族1人につき1要介護状態ごとに1回とする。
ただし、1の後段の申出をしようとする場合にあっては、この限りではない。
 会社は、介護休業申出書を受け取るに当たり、必要最少限度の各種証明書の提出を求めることがある。
 介護休業申出書が提出されたときは、会社は速やかに当該介護休業申出書を提出した者(以下この章において「申出者」という。)に対し、介護休業取扱通知書(社内様式2)を交付する。

[解説]

(1) 従業員は、介護休業を開始しようとする日の2週間前までに申し出れば希望どおり休めることとなります。もとより、「2週間前」とせずに一律に「1週間前」とする等、育児・介護休業法より労働者に有利な取り決めをすることは差し支えありません。
(2) 第3条の育児休業制度の解説でも述べたように、「人事部労務課」と提出先を明記したのは、「申出」の日を特定するのに争いが起こることのないように配慮したものです。事業所が数多くある大企業などは、労働者の便宜のため文書の提出先を各事業所ごとに決めることが望ましいと考えられます。
(3) 1のなお書きは、期間雇用者が労働契約の更新に伴い更新後の期間について、引き続き介護休業をしようとする場合には、再度の介護休業の申出が必要であることに対応しています。また、この場合、申出の回数制限等の対象とはされないことになっています(育児・介護休業法第11条第4項)。なお、この場合については、労使協定で除外される労働者となっていても、事業主は申出を拒むことはできません(育児・介護休業法第12条第4項)。
(4) 2の「特別の事情」は、新たな介護休業の開始により前の介護休業期間が終了した場合で、新たな介護休業に係る対象家族が死亡したとき又は離婚、婚姻の解消、離縁等により新たな介護休業に係る対象家族と労働者との親族関係が消滅したとき等(則第21条)を想定していますが、具体的に明記することも可能であり、これらの事情のほか更に再度の休業を認める事情を加えることもできます。
(5) 3の「各種証明書」は申出書記載事項に係る事実を証明できるもので労働者が提出できるもので足りることとすべきでしょう。なお、証明書の提出がないことを理由に休業を認めないこととすることはできません。


(介護休業の申出の撤回等)
8条
 申出者は、介護休業開始予定日の前日までは、介護休業申出撤回届(社内様式4)を人事部労務課に提出することにより、介護休業の申出を撤回することができる。
 介護休業の申出を撤回した者について、同一対象家族の同一要介護状態に係る再度の申出は原則として1回とし、特段の事情がある場合について会社がこれを適当と認めた場合には、1回を超えて申し出ることができるものとする。
 介護休業開始予定日の前日までに、申出に係る家族の死亡等により申出者が家族を介護しないこととなった場合には、介護休業の申出はされなかったものとみなす。
 この場合において、申出者は、原則として当該事由が発生した日に、人事部労務課にその旨を通知しなければならない。

[解説]

(1) 2について、申出撤回後の再度の申出は育児・介護休業法第14条第2項により1回は可能ですが、1回を超えた申出を認めることは、育児・介護休業法に定める最低基準を上回る部分です。
(2) 3の「申出者が家族を介護しないこととなった場合」とは、対象家族の死亡のほか、離婚、婚姻の取消、離縁等により対象家族と労働者との親族関係の消滅等(則第29条)を想定しています。


(介護休業の期間等)
9条
 介護休業の期間は、対象家族1人につき、原則として、通算93日間の範囲(介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日までをいう。)内で、介護休業申出書(社内様式6)に記載された期間とする。
 ただし、同一家族について、異なる要介護状態について介護休業をしたことがある場合又は第14条に規定する介護短時間勤務の適用を受けた場合は、その日数も通算して93日間までを原則とする。
 1にかかわらず、会社は、育児・介護休業法の定めるところにより介護休業開始予定日の指定を行うことができる。
 従業員は、介護休業期間変更申出書(社内様式5)により、介護休業を終了しようとする日(以下「介護休業終了予定日」という。)の2週間前までに人事部労務課に申し出ることにより、介護休業終了予定日の繰り下げ変更を行うことができる。
 この場合において、介護休業開始予定日から変更後の介護休業終了予定日までの期間は通算93日(異なる要介護状態について介護休業をしたことがある場合又は第14条に規定する介護短時間勤務の適用を受けた場合には、93日からその日数を控除した日数)の範囲を超えないことを原則とする。
 従業員が介護休業終了予定日の繰り上げ変更を希望する場合には、介護休業期間変更申出書(社内様式5)により変更後の介護休業終了予定日の2週間前までに人事部労務課に申し出るものとし、会社がこれを適当と認めた場合には、速やかに本人に通知する。
 次の各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合には、介護休業は終了するものとし、当該介護休業の終了日は当該各号に掲げる日とする。
(1) 家族の死亡等介護休業に係る家族を介護しないこととなった場合
 当該事由が発生した日(なお、この場合において本人が出勤する日は、事由発生の 日から2週間以内であって、会社と本人が話し合いの上決定した日とする。)
(2) 申出者について、産前産後休業、育児休業又は新たな介護休業が始まった場合
 産前産後休業、育児休業又は新たな介護休業の開始日の前日
 5(1)の事由が生じた場合には、申出者は原則として当該事由が生じた日に人事部労務課にその旨を通知しなければならない。

[解説]

(1) 対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに1回の介護休業ができます。また、休業できる日数は、対象家族1人につき通算して93日までとなります。2回目の介護休業ができるのは、要介護状態から回復した家族が、再び要介護状態に至った場合です。3回目以降も同様です。
 なお、規定例1及び3において「原則」という文言を入れたのは、要介護状態にある家族の状態、施設入所の見込み、労働者の困窮度、職場の状態等を総合的に勘案して更に期間を延長する可能性や、2以降で期間の変更の可能性があることに配慮したものです。
(2) 2は、労働者が希望どおりの日から休業するためには、原則として「介護休業を開始しようとする日の2週間前」までに申し出ることが必要ですが、これより遅れた場合、事業主は一定の範囲で休業を開始する日を指定することができることに対応しています。
 指定することのできる日は、労働者が休業を開始しようとする日以後、申出の日の翌日から起算して2週間を経過する日までの間のいずれかの日です(育児・介護休業法第12条第3項、則第25条)。
(3) 3については、育児・介護休業法では、労働者は事由を問わず、介護休業を終了する日を1回は繰下げ変更することができることとなっています(育児・介護休業法第13条、則第26条)。
(4) 4は、育児・介護休業法に定める最低基準を上回る部分です。
(5) 5(1)の「介護休業に係る家族を介護しないこととなった場合」とは、対象家族の死亡のほか、離婚、婚姻の解消、離縁等による対象家族と労働者との親族関係の消滅等(則第29条の2において準用する則第29条)を想定していますが、具体的に明記することも可能です。



第4章 子の看護休暇

(子の看護休暇)
10条
 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)は、負傷し、 又は疾病にかかった当該子の世話をするために、就業規則第○条に規定する年次有給休暇とは別に、1年間につき5日間を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の1年間とは、4月1日から翌年3月31日までの期間とする。
 取得しようとする者は、原則として、事前に人事部労務課に申し出るものとする。
 給与、賞与、定期昇給及び退職金の算定に当たっては、取得期間は通常の勤務をしたものとみなす。

[解説]

(1) 小学校就学前の子を養育する労働者が申し出た場合、事業主は、労働者1人につき1年度に5日まで、病気・けがをした子の看護のために、休暇を取得させる必要があり、業務の繁忙等を理由に拒むことはできません。
 ただし、日々雇用される労働者は対象になりません。また、勤続6か月未満の労働者及び週の所定労働日数が2日以下の労働者については、労使協定の締結により対象外とすることができます。この他の労働者(例えば、配偶者が専業主婦である労働者や期間雇用者等)を対象外とすることはできません。
 「1年度」とは、事業主が特に定めをしない場合には、毎年4月1日から翌年3月31日までとなります。事業所の実情にあわせて「1月1日〜12月31日」のような定めをしても差し支えありません。
(2) 子どもが急に熱を出したとき等突発的な事態に対応できるよう、休暇取得当日の申出も認められます。また、文書等でなく口頭での申出も認めなければなりません。
(3) 子の看護休暇申出書(社内様式9)の様式を定め、提出を求める場合には、事後でもよいものとする必要があります。
(4) 3については、様々な内容が考えられます。なお、勤務しなかった日について賃金を支払わないことは差し支えありませんが、勤務しなかった日数を超えて賃金を減額したり、賞与、昇給等で不利益な算定を行うことは禁止されています(育児・介護休業法第16条の4)。

 
《 労使協定の締結により除外可能な者をすべて除外する例 》
 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員(日雇従業員を除く)は、負傷し、又は疾病にかかった当該子の世話をするために、就業規則第○条に規定する年次有給休暇とは別に、1年間につき5日間を限度として、子の看護休暇を取得することができる。この場合の1年間とは、4月1日から翌年3月31日までの期間とする。
 ただし、労使協定により除外された次の従業員はこの限りではない。
 入社6か月未満の従業員
 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員



第5章 時間外労働の制限

(育児・介護のための時間外労働の制限)
11条
 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員が当該子を養育するため又は要介護状態にある家族を介護する従業員が当該家族を介護するために請求した場合には、就業規則第○条の規定及び時間外労働に関する協定にかかわらず、事業の正常な運営に支障がある場合を除き、1か月について24時間、1年について150時間を超えて時間外労働をさせることはない。
 1にかかわらず、次の(1)から(4)のいずれかに該当する従業員は育児のための時間外労働の制限を請求することができない。
 また、次の(1)、(2)及び(4)のいずれかに該当する従業員は介護のための時間外労働の制限を請求することができない。
(1) 日雇従業員
(2) 入社1年未満の従業員
(3) 配偶者(請求に係る子の親である者に限る。)が次のいずれにも該当する従業員
 職業に就いていない者(育児休業その他の休業により就業していない者及び1週間の就業日数が2日以下の者を含む。)であること。
 心身の状況が請求に係る子の養育をすることができる者であること。
 6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産予定でないか、又は産後8週間以内でない者であること。
 請求に係る子と同居している者であること。
(4) 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
 請求しようとする者は、1回につき、1か月以上1年以内の期間(以下この条において「制限期間」という。)について、制限を開始しようとする日(以下この条において「制限開始予定日」という。)及び制限を終了しようとする日を明らかにして、原則として、制限開始予定日の1か月前までに、育児・介護のための時間外労働制限請求書(社内様式7)を人事部労務課に提出するものとする。
 会社は、時間外労働制限請求書を受け取るに当たり、必要最少限度の各種証明書の提出を求めることがある。
 請求の日後に請求に係る子が出生したときは、時間外労働制限請求書を提出した者(以下この条において「請求者」という。)は、出生後2週間以内に人事部労務課に時間外労働制限対象児出生届(社内様式3)を提出しなければならない。
 制限開始予定日の前日までに、請求に係る家族の死亡等により請求者が子を養育又は家族を介護しないこととなった場合には、請求はされなかったものとみなす。
 この場合において、請求者は、原則として当該事由が発生した日に、人事部労務課にその旨を通知しなければならない。
 次の各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合には、制限期間は終了するものとし、当該制限期間の終了日は当該各号に掲げる日とする。
(1) 家族の死亡等制限に係る子を養育又は家族を介護しないこととなった場合
 当該事由が発生した日
(2) 制限に係る子が小学校就学の始期に達した場合
 子が6歳に達する日の属する年度の3月31日
(3) 請求者について、産前産後休業、育児休業又は介護休業が始まった場合
 産前産後休業、育児休業又は介護休業の開始日の前日
 7(1)の事由が生じた場合には、請求者は原則として当該事由が生じた日に、人事部労務課にその旨を通知しなければならない。

[解説]

(1) 2の「時間外労働の制限を請求することができない」労働者は、育児・介護休業法第17条第1項及び第18条並びに則第31条の2、第31条の3及び第31条の7で定められているものであり、これより広げることは許されません。期間雇用者も対象となります。
(2) 3の「原則として」は、制限開始予定日の1か月前までの請求を規定した育児・介護休業法に定める最低基準を上回るものです。
(3) 4の「各種証明書」は、請求書記載事項に関わる事実を証明できるもので労働者が提出できるもので足りることとすべきでしょう。
(4) 6及び7の「子を養育しないこととなった場合」とは、子の死亡、子が養子の場合の離縁や養子縁組の取消等(則第31条の5、第31条の6)を、「家族を介護しないこととなった場合」とは、対象家族の死亡、請求した労働者と対象家族との親族関係の消滅等(則第31条の9、第31条の10)を想定していますが、具体的に明記することも可能です。



第6章 深夜業の制限

(育児・介護のための深夜業の制限)
12条
 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員が当該子を養育するため又は要介護状態にある家族を介護する従業員が当該家族を介護するために請求した場合には、就業規則第○条の規定にかかわらず、事業の正常な運営に支障がある場合を除き、午後10時から午前5時までの間(以下「深夜」という。)に労働させることはない。
 1にかかわらず、次のいずれかに該当する従業員は深夜業の制限を請求することができない。
(1) 日雇従業員
(2) 入社1年未満の従業員
(3)請求に係る家族の16歳以上の同居の家族が次のいずれにも該当する従業員
 深夜において就業していない者(1か月について深夜における就業が3日以下の者を含む。)であること。
 心身の状況が請求に係る子の保育又は家族の介護をすることができる者であること。
 6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産予定でないか、又は産後8週間以内でない者であること。
(4) 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
(5) 所定労働時間の全部が深夜にある従業員
 請求しようとする者は、1回につき、1か月以上6か月以内の期間(以下この条において「制限期間」という。)について、制限を開始しようとする日(以下この条において「制限開始予定日」という。)及び制限を終了しようとする日を明らかにして、原則として、制限開始予定日の1か月前までに、育児・介護のための深夜業制限請求書(社内様式8)を人事部労務課に提出するものとする。
 会社は、深夜業制限請求書を受け取るに当たり、必要最少限度の各種証明書の提出を求めることがある。
 請求の日後に請求に係る子が出生したときは、深夜業制限請求書を提出した者(以下この条において「請求者」という。)は、出生後2週間以内に人事部労務課に深夜業制限対象児出生届(社内様式3)を提出しなければならない。
 制限開始予定日の前日までに、請求に係る家族の死亡等により請求者が子を養育又は家族を介護しないこととなった場合には、請求はされなかったものとみなす。
 この場合において、請求者は、原則として当該事由が発生した日に、人事部労務課にその旨を通知しなければならない。
 次の各号に掲げるいずれかの事由が生じた場合には、制限期間は終了するものとし、当該制限期間の終了日は当該各号に掲げる日とする。
(1) 家族の死亡等制限に係る子を養育又は家族を介護しないこととなった場合
 当該事由が発生した日
(2) 制限に係る子が小学校就学の始期に達した場合
 子が6歳に達する日の属する年度の3月31日
(3) 請求者について、産前産後休業、育児休業又は介護休業が始まった場合
 産前産後休業、育児休業又は介護休業の開始日の前日
 7(1)の事由が生じた場合には、請求者は原則として当該事由が生じた日に、人事部労務課にその旨を通知しなければならない。
 制限期間中の給与については、別途定める給与規定に基づき、時間給換算した額を基礎とした実労働時間分の基本給と諸手当を支給する。
0 深夜業の制限を受ける従業員に対して、会社は必要に応じて昼間勤務へ転換させることがある。

[解説]

(1) 2の「深夜業の制限を請求することができない」労働者は、育児・介護休業法第19条第1項及び第20条並びに則第31条の11、第31条の12、第31条の16及び第31条の17で定められているものであり、これより広げることは許されません。期間雇用者も対象となります。
(2) 3の「原則として」は、制限開始予定日の1か月前までの請求を規定した育児・介護休業法に定める最低基準を上回るものです。
(3) 4の「各種証明書」は、請求書記載事項に関わる事実を証明できるもので労働者が提出できるもので足りることとすべきでしょう。
(4) 6及び7の「子を養育しないこととなった場合」とは、子の死亡、子が養子の場合の離縁や養子縁組の取消等(則第31条の14、第31条の15)を、「家族を介護しないこととなった場合」とは、対象家族の死亡、請求した労働者と対象家族との親族関係の消滅等(則第31条の19、第31条の20)を想定していますが、具体的に明記することも可能です。



第7章 勤務時間の短縮等の措置

(育児短時間勤務)
13条
 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員は、申し出ることにより、就業規則第○条の所定労働時間について、以下のように変更することができる。
 所定労働時間を午前9時から午後4時まで(うち休憩時間は、午前12時から午後1 時までの1時間とする。)の6時間とする(1歳に満たない子を育てる女性従業員は更に別途30分ずつ2回の育児時間を請求することができる。)。
 1にかかわらず、日雇従業員は、育児短時間勤務をすることができない。
 申出をしようとする者は、1回につき、1年以内の期間について、短縮を開始しようとする日及び短縮を終了しようとする日を明らかにして、原則として、短縮開始予定日の1か月前までに、育児短時間勤務申出書(社内様式10)により人事部労務課に申し出なければならない。申出書が提出されたときは、会社は速やかに申出者に対し、育児短時間勤務取扱通知書(社内様式12)を交付する。その他適用のための手続等については、第3条から第5条までの規定(第3条第2項及び第4条第2項を除く。)を準用する。
 本制度の適用を受ける間の給与については、別途定める給与規定に基づき、時間給換算した額を基礎とした実労働時間分の基本給と諸手当を支給する。
 賞与は、その算定対象期間に1か月以上本制度の適用を受ける期間がある場合においては、その期間に応じて、1か月ごとに○%の減額を行うものとする。
 定期昇給及び退職金の算定に当たっては、本制度の適用を受ける期間は通常の勤務をしているものとみなす。

[解説]

(1) 事業主は、1歳までの子を養育する労働者に対しては(1)短時間勤務の制度、(2)フレックスタイム制、(3)始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ、(4)所定外労働をさせない制度、(5)託児施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与のうちのいずれかを、1歳から3歳までの子を養育する労働者に対しては、(1)〜(5)のいずれか又は育児休業の制度に準ずる措置を講じなければなりません(育児・介護休業法第23条第1項、則第34条第1項)。ここでは1日の所定労働時間を短縮する短時間勤務制度を導入する例を紹介しています。
 なお、子の年齢によって措置の内容を変えても差し支えありません。
 また、3歳から小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者に対して育児休業の制度に準ずる措置又は(1)〜(5)のうちのいずれかの措置を講ずることが事業主の努力義務となっています(育児・介護休業法第24条第1項)。左の規定例はこの努力義務に対応していますが、1の「小学校就学の始期に達するまでの子」を「3歳未満の子」としても事業主の義務を満たすことができます。
 なお、1歳以降の育児休業ができる場合にあっては、1歳を1歳6か月として考える必要があります。
(2) 短時間勤務の制度の場合、労働者が就業しつつその子を養育することを実質的に容易にする内容であることが望ましいものであることに配慮し(指針)、事業所における所定労働時間が7時間以上の場合は、1時間以上の短縮となるような制度を設けることが望まれます。
(3) 4〜6については、育児休業に関する労働条件の取扱いと同様、様々な内容が考えられます。


(介護短時間勤務)
14条
 要介護状態にある家族を介護する従業員は、申し出ることにより、対象家族1人当たり通算93日間の範囲内を原則として、就業規則第○条の所定労働時間について、以下のように変更することができる。
 所定労働時間を午前9時から午後4時まで(うち休憩時間は、午前12時から午後1時までの1時間とする。)の6時間とする。
 ただし、同一家族について既に介護休業をした場合又は異なる要介護状態について介護短時間勤務の適用を受けた場合は、その日数も通算して93日間までを原則とする。
 1にかかわらず、日雇従業員は、介護短時間勤務をすることができない。
 申出をしようとする者は、1回につき、93日(介護休業をした場合又は異なる要介護状態について介護短時間勤務の適用を受けた場合は、93日からその日数を控除した日数)以内の期間について、短縮を開始しようとする日及び短縮を終了しようとする日を明らかにして、原則として、短縮開始予定日の2週間前までに、介護短時間勤務申出書(社内様式11)により人事部労務課に申し出なければならない。申出書が提出されたときは、会社は速やかに申出者に対し、介護短時間勤務取扱通知書(社内様式12)を交付する。その他適用のための手続等については、第7条から第9条までの規定を準用する。
 本制度の適用を受ける間の給与については、別途定める給与規定に基づき、時間給換算した額を基礎とした実労働時間分の基本給と諸手当を支給する。
 賞与は、その算定対象期間に1か月以上本制度の適用を受ける期間がある場合においては、その期間に応じて、1か月ごとに○%の減額を行うものとする。
 定期昇給及び退職金の算定に当たっては、本制度の適用を受ける期間は通常の勤務をしているものとみなす。

[解説]

(1) 事業主は、(1)短時間勤務の制度、(2)フレックスタイム制、(3)始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ、(4)従業員が利用する介護サービスの費用の助成その他これに準ずる制度のうちのいずれかを講じなければなりません(育児・介護休業法第23条第2項、則第34条第2項)。ここでは1日の所定労働時間を短縮する短時間勤務制度を導入する例を紹介しています。
(2) 介護のための勤務時間短縮等の措置の日数は、対象家族1人につき一の要介護状態に至るごとに1回、通算93日までの間で労働者が申し出た期間です。
(3) 短時間勤務の制度の場合、労働者が就業しつつその家族を介護することを実質的に容易にする内容であることが望ましいものであることに配慮し(指針)、事業所における所定労働時間が8時間の場合は2時間以上、7時間の場合は1時間以上の短縮となるような制度を設けることが望まれます。
(4) 事業主は、勤務時間の短縮等の措置を講じた場合、これが介護休業等日数に算入されることや措置を講じた期間の初日を労働者に明示することが望まれます。勤務時間の短縮等の措置を利用した日数がはっきりせず、同じ対象家族のために今後取得できる介護休業等の日数(93日の残日数)が不明確な場合は、勤務時間の短縮等の措置を講じた日数は算入しないことになります。ここでは、短時間勤務取扱通知書で明示する例を紹介しています。
(5) 4〜6については、介護休業に関する労働条件の取扱いと同様、様々な内容が考えられます。



第8章 その他の事項

(給与等の取扱い)
15条
 育児・介護休業の期間については、基本給その他の月毎に支払われる給与は支給しない。
 賞与については、その算定対象期間に育児・介護休業をした期間が含まれる場合には、出勤日数により日割りで計算した額を支給する。
 定期昇給は、育児・介護休業の期間中は行わないものとし、育児・介護休業期間中に定期昇給日が到来した者については、復職後に昇給させるものとする。
 退職金の算定に当たっては、育児・介護休業をした期間を勤務したものとして勤続年数を計算するものとする。

[解説]

(1) 育児・介護休業期間中や看護休暇を取得した日に賃金を支払わないこと、退職金や賞与の算定に当たり現に勤務した日数を考慮する場合に休業した期間分は日割りで算定対象期間から控除することなど、もっぱら休業期間は働かなかったものとして取り扱うことは、不利益な取扱いには該当しませんが、休業期間を超えて働かないものとして取り扱うことは不利益取扱いとして禁止されています(育児・介護休業法第10条、第16条、第16条の4)。
(2) 1の育児・介護休業の期間中の給与の支給については、次のような規定も考えられます。
 育児・介護休業の期間中は、基本給の○%を給与として支給する。
 育児・介護休業の期間中は、月額○円を給与として支給する(ただし、その算定期間中に育児・介護休業をした期間とそうでない期間がある場合は、日割り計算によって算出した額とする。)。
(3) 2の賞与については、次のような規定も考えられます。
 算定対象期間の全期間育児・介護休業をした者に対しては、基本給の○か月分を賞与として支給する。算定対象期間の途中で育児・介護休業を開始し、又は終了した者の賞与は、出勤日数により日割り計算によって算出した額を支給する。ただし、最低額は基本給の○か月分とする。
(4) 3の定期昇給については、次のような規定も考えられます。
 定期昇給は、育児・介護休業の期間中であっても行うものとする。
 定期昇給は、育児・介護休業の期間中は行わないものとし、復職後の昇給において休業前の勤務実績を加味し調整する。
(5) 4の退職金の算定については、次のような規定も考えられます。
 退職金の算定に当たっては、育児・介護休業の期間の2分の1(1か月未満の期間は切り捨てる。)を勤務したものとみなして勤続年数を計算するものとする。
 育児・介護休業前と後の勤続期間は通算するが、育児・介護休業の期間は勤続期間に算入しない。


(介護休業期間中の社会保険料の取扱い)
16条
 介護休業により給与が支払われない月における社会保険料の被保険者負担分は、各月に会社が納付した額を翌月○日までに従業員に請求するものとし、従業員は会社が指定する日までに支払うものとする。

[解説]

 育児休業を取得した場合、健康保険、厚生年金保険の被保険者負担分、事業主負担分ともに保険料が免除されますが、介護休業については、免除されません。


(教育訓練)
17条
 会社は、3か月以上の育児休業又は1か月以上の介護休業をする従業員で、休業期間中、職場復帰プログラムの受講を希望する者に同プログラムを実施する。
 会社は、別に定める職場復帰プログラム基本計画に沿って、当該従業員が休業をしている間、同プログラムを行う。
 同プログラムの実施に要する費用は会社が負担する。

[解説]

 厚生労働省では、育児・介護休業中の労働者や復職後の労働者を対象に育児・介護休業法第22条に掲げられているような職業能力の開発及び向上等の措置を実施する事業主等に対し、一定の要件を満たした場合、(財)21世紀職業財団を通じて「育児・介護休業者職場復帰プログラム実施奨励金」を支給しています。


(復職後の勤務)
18条
 育児・介護休業後の勤務は、原則として、休業直前の部署及び職務とする。
 1にかかわらず、本人の希望がある場合及び組織の変更等やむを得ない事情がある場合には、部署及び職務の変更を行うことがある。この場合は、育児休業終了予定日の1か月前又は介護休業終了予定日の2週間前までに正式に決定し通知する。

[解説]

(1) 育児・介護休業法第21条及び第22条の努力義務に関する内容です。
(2) 育児・介護休業後においては、原則として原職又は原職相当職に復帰させることが多く行われているものであることに配慮してください(指針)。
(3) 厚生労働省では、育児休業取得者の代替要員を確保し、かつ育児休業終了後は育児休業取得者を原職又は原職相当職に復帰させる等一定の要件を満たした事業主に対し、(財)21世紀職業財団を通じて「育児休業代替要員確保等助成金」を支給しています。


(年次有給休暇)
19条
 年次有給休暇の権利発生のための出勤率の算定に当たっては、育児・介護休業をした日及び子の看護休暇を取得した日は出勤したものとみなす。

[解説]

 年次有給休暇の権利発生のための出勤率の算定については、育児・介護休業法第2条第1号及び第2号に基づく育児・介護休業をした期間については、出勤したものとみなさなければなりません(労働基準法第39条第7項)。
 なお、法を上回る育児・介護休業期間や子の看護休暇についても同様に出勤したものとみなす取扱いをすることは差し支えありません。



(法令との関係)
20条
 育児・介護休業、子の看護休暇、育児・介護のための時間外労働及び深夜業の制限並びに育児・介護短時間勤務に関して、この規則に定めのないことについては、育児・介護休業法その他の法令の定めるところによる。


附則)
 本規則は、平成○年○月○日から適用する。


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