概要情報
事件名 |
アートラック・シマダ |
事件番号 |
和歌山県労委平成21年(不)第1号 |
申立人 |
X組合 |
被申立人 |
Y会社 |
命令年月日 |
平成22年3月17日 |
命令区分 |
一部救済 |
重要度 |
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事件概要 |
X組合が、①Y会社に対してなした団体交渉申入れをY会社が延期要請、又は拒否をしたこと、②X組合員2名に対する一時金を支給しなかったこと、③X組合員2名の配送コースを不利益な配送コースに固定したこと、③X組合員2名の腕章着用について、腕章を外すように指示し、この指示に応じないことを理由として就労拒否及び他業務指示をしたこと、④X組合員2名のうち1名を腕章着用したことを理由として配置転換したことが不当労働行為であるとして、救済申立てを行なわれた事件である。
初審和歌山県労委は、①X2組合員の平成20年夏期一時金(賞与)の団交及びX2組合員への平成20年夏期一時金(賞与)の支払い、②文書手交を命じ、その余の申立てを棄却した。
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命令主文 |
1 被申立人は、平成20年11月1日申立人から申入れのあった団体交渉の団交事項のうち、未解決であるX2の平成20年夏期一時金(賞与)について、団体交渉に応じなければならない。
2 被申立人はX2に対し、平成20年夏期一時金(賞与)を支払わなければならない。
3 被申立人は、申立人に対し、下記の文書を速やかに手交しなければならない。
(日付は文書手交した日を入れること。)
記
年 月 日
X組合
執行委員長 X1 様
Y会社
代表取締役 Y1 印
当社が行った以下の行為のうち(1)は労働組合法第7条第2号、(2)及び(3)は同条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であ ると、和歌山県労働委員会において認められました。今後このような行為を繰り返さないようにいたします。
(1)当社が、平成20年11月1日貴組合から申入れのあった団体交渉に応じなかったこと。
(2)当社が団体交渉に応じなかったことにより、貴組合員 X3 氏に対する平成19年冬期一時金(賞与)、平成20年夏期一時金(賞与)及び同年冬期一時金(賞与)並びに同 X2 氏に対する平成20年冬期一時金(賞与)の各受領を遅れさせたこと。
(3)貴組合員 X3 氏に配送コースとして、平成20年6月から平成21年1月4日までの間、摂津方面、奈良方面及び河内長野方面のコースのみを、平成21年4月17日から同年6月21日までの間、摂津方面及び河内長野方面のコースのみをそれぞれ固定して振り分けたこと。同 X2 氏に配送コースとして、平成20年8月から平成21年1月4日までの間、摂津方面、奈良方面及び河内長野方面のコースのみを、平成21年6月17日から同年同月21日までの間、摂津方面及び河内長野方面のコースのみをそれぞれ固定して振り分けたこと。
4 申立てのうち、「 X2 氏を、合理的な理由なく解雇したこと。」とのポスト・ノーティスを求める部分は、却下する。
5 その余の申立ては、いずれも棄却する。
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掲載文献 |
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