概要情報
事件名 |
日本ケミファ |
事件番号 |
東京地労委 昭和60年(不)第110号
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申立人 |
総評全国一般日本ケミファ労働組合 |
申立人 |
総評・全国一般労働組合東京地方本部 |
被申立人 |
日本ケミファ 株式会社 |
命令年月日 |
昭和62年 3月 3日 |
命令区分 |
全部救済(命令主文に棄却又は却下部分を含まない) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、組合員14名に対し、無許可ビラ配布を理由に、それぞれ1回ないし31回の戒告処分を行ったことが不当労働行為であるとして争われた事件で、各戒告処分の撤回、ポスト・ノーティス及び労委に対する文書による履行報告を命じた。 |
命令主文 |
1 被申立人日本ケミファ株式会社は、別表記載の申立人総評全国一般日本ケミファ労働組合所属の組合員に対して、ビラ配布活動を理由として昭和60年11月13日以降昭和61年7月8日までの間に行った戒告処分を撤回しなければならない。 2 被申立人日本ケミファ株式会社は、本命令書受領の日から1週間以内に、55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の大きさの白紙に下記の内容を楷書で明瞭に墨書して、被申立人会社本社入口の従業員の見易い場所に10日間掲示しなければならない。 記 昭和 年 月 日 総評・全国一般労働組合東京地方本部 中央執行委員長 X1 殿 総評全国一般 日本ケミファ労働組合 中央執行委員長 X2 殿 日本ケミファ株式会社 代表取締役 Y1 当社が、貴組合所属のX3氏ら14名に対して、ビラ配布活動を理由として昭和60年11月13日以降昭和61年7月8日までの間に行った戒告処分は、不当労働行為であると東京都地方労働委員会において認定されました。今後このような行為を繰り返さないよう留意します。 (注、年月日は文書を掲示した日を記載すること。) 3 被申立人日本ケミファ株式会社は、前記各項を履行したときは、すみやかに当委員会に、文書で報告しなければならない。 別表 (戒告処分の対象者) X3 X4 X5 X6 X7 X8 X9 X10 X11 X12 X13 X14 X15 X16 |
判定の要旨 |
3020 組合活動への制約
ビラ配布を行った組合員に対し、執拗に戒告処分を繰り返し、かつ同処分をその後の賃金、一時金査定に影響させたことが支配介入とされた例。
4617 その他
会社は、戒告処分を続けていることが窺えるが、本件救済としては具体的に特定し得た日までの間における戒告処分の撤回を命ずるにとどめた。
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業種・規模 |
化学工業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集81集284頁 |
評釈等情報 |
労働法律旬報 橋本佳子 1987.7.25 1172号 73頁 
労働経済判例速報 山本真一 62.7.20 1293号 18頁 
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