概要情報
事件名 |
日産自動車 |
事件番号 |
東京地労委 昭和49年(不)第54号
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申立人 |
日本労働組合総評議会全国金属労働組合東京地方本部 |
申立人 |
日本労働組合総評議会全国金属労働組合 |
申立人 |
日本労働組合総評議会全国金属労働組合東京地方本部プリンス自動車工業支部 |
被申立人 |
日産自動車 株式会社 |
命令年月日 |
昭和58年 6月21日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
別件和解協定にもとづく職級の格付是正は不十分であり、支部組合員X1ら7名の職級をさらに1職級上位の職級に格付けし、当該職級に相応する職務を担当させるべきであるとの申立て及び同人らに対し、別組合員に比し、職級に相応しない孤立的で無意味ないし単純な職務を担当させていることが争われた事件で、同人らに対する職務上孤立的な取扱いをすることなどによる申立人支部の運営への支配介入の禁止を命じ、職級及び職務の是正を求める申立てについては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人日産自動車株式会社は、申立人日本労働組合総評議会全国金属労働組合東京地方本部プリンス自動車工業支部所属の組合員X1、同X2、同X3、同X4、同X5、同X6、同X7に対し、業務遂行上、他の従業員と接触する必要がある場合でも、ことさらこれを禁止ないし上司を介するよう指示するなどして、職務上孤立的な取扱いをすることにより、申立人支部の運営に支配介入してはならない。 2 その余の申立てを棄却する。 |
判定の要旨 |
1200 降格・不昇格
別件和解協定にもとづき、上位職級への格付け是正がなされた支部組合員X1ら7名の職級を、さらに1職級上位の職級に格付けし、当該職級に相応する職務を担当させることを求めた申立てにつき、前記和解協定による職級の格付け是正からわずか4か月しか経過しておらず、さらに上位職級への格付け是正を求める特段の事情は認められないとして棄却された例。
3106 その他の行為
支部組合員X1ら7名に対し、他の従業員と接触しないような業務をことさら担当させたり、業務遂行上他の従業員と接触する必要がある場合でも、ことさらこれを禁止ないし上司を介するよう指示するなど職務上孤立的な取扱いを行ったことが、同人らが申立人支部にふみとどまることについてその意欲を沮喪させることを狙った支配介入とされた例。
5200 除斥期間
申立人組合らが不当労働行為であると主張する組合員X1ら7名の担当職務内容の変更を命じた期間は、申立日から4年以上も前のことであるから、本件申立ては、「除斥期間」を徒過したものとして、却下されるべきであるとの会社の主張につき、申立人らの請求は同人らの本件申立て当時の職級に相応した職務を申立時以降将来に向って担当させるべく是正を求めているものであり、職務内容の変更時に遡ってその是正を求めているものではないとして会社主張を斥けた例。
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業種・規模 |
輸送用機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集73集449頁 |
評釈等情報 |
労働経済判例速報 昭和58年9 月30日 1163号(34巻26号) 21頁 
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