概要情報
事件名 |
森田電工 |
事件番号 |
大阪地労委 昭和60年(不)第67号
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申立人 |
森田綿電臨時工・パート労働組合 |
申立人 |
泉州地方労働組合連合会 |
被申立人 |
森田電工 株式会社 |
命令年月日 |
昭和62年10月19日 |
命令区分 |
一部救済(命令書主文に救済部分と棄却又は却下部分を含む) |
重要度 |
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事件概要 |
会社が、(1)パートタイマーらで組織する組合の組合長を、共同作業に適しないとして一人作業に従事させていること、(2)組合が三六協定の締結を申し入れたところ、組合員に残業を命じなくなったこと、(3)管理職が組合員に対して退職を求める発言をしたことが争われた事件で、一人作業状態の解消、残業就労拒否の禁止及び文書手交を命じ、管理職の発言及び文書掲示の申立ては棄却した。 |
命令主文 |
1 被申立人は、申立人森田綿電臨時工・パート労働組合の組合長X1の一人作業の状態を速やかに解消しなければならない。 2 被申立人は、申立人森田綿電臨時工・パート労働組合の組合員の残業希望者に対して、合理的な理由なく、残業を拒否してはならない。 3 被申立人は、申立人森田綿電臨時工・パート労働組合に対して、下記の文書を速やかに手交しなければならない。 記 年 月 日 森田綿電臨時工・パート労働組合 組合長 X1 殿 森田電工株式会社 代表取締役 Y1 当社が貴組合員に対して行った下記行為は、大阪府地方労働委員会において、労働組合法第7条第1号及び第3号に該当する不当労働行為であると認められましたので、今後このような行為を繰り返さないようにいたします。 記 (1) 貴組合の組合長X1氏を、昭和60年6月24日から一人作業に従事させていること (2) 貴組合の組合員の残業希望者に対して、昭和60年10月11日から、合理的な理由なく残業を拒否していること 4 申立人らのその他の申立ては棄却する。 |
判定の要旨 |
1302 就業上の差別
3010 労組法7条1号(不利益取扱い、黄犬契約)と競合
会社が、組合長に対して命じた一人作業は、同人の組合活動を嫌悪して行った不当労働行為であるとされた例。
1302 就業上の差別
会社が、組合の三六協定の締結の申出を契機に残業を希望する組合員を含めパートに対して残業就労を拒否したことが支配介入とされた例。
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業種・規模 |
電気機械器具製造業 |
掲載文献 |
不当労働行為事件命令集82集246頁 |
評釈等情報 |
労働経済判例速報 昭和63年9月20日 1332号(39巻24号) 12頁 
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