総合福祉部会 第5回H22.7.27参考資料8−4山本委員提出資料 意見書添付資料2 第1回に提出した「精神障害者の支援・介助とは? 私たちの求める 支援・介助」より抜粋 街で暮らす知恵を身につけるために、 街の暮らしの水先案内人派遣事業                           絆社 山本眞理 1 精神障害者にとっての移動支援の必要性 ・長期の入院あるいは若年での発病により、精神障害者の多くは社会的な経験を奪われて いる例が多い。経済的な困難はこれに拍車をかけている。 ・障害ゆえに、人が怖い、電車の乗り継ぎや地理感覚の不安、といったことにより、狭い 行動範囲、自宅と医療機関、せいぜい作業所や地域生活センターの往復、という仲間が多 い ・情報を得るための行政窓口やサービス機関に行くことも困難な場合も多い ・さらに相談窓口に本人のアドボケイトとして立ち会う人間が必要である 2 精神障害者自身の運営による移動支援事業所の必要性 ・同じ体験をした仲間でしかわからない、外出の困難性や相談支援を受けることの困難性 を共有した仲間同士の助け合いの発展形態として当事者運営の事業所が求められている ・またアドボケイトとして立ち会うためにも同じ立場からの発想、共有感覚が求められて いる ・ただし、守秘義務やプライバシー権の尊重といった最低限のマナーはお互いに身につけ ていく必要がある。そしてこのことをきちんと主張しあえる関係性を利用者と支援者の間 で作り上げていくことを、調整していくためにも当事者運動の経験を生かした支援事業が 必要。 3 支援に資格は要らない ・現在介護給付においてはヘルパー資格が求められているが、本来利用者本人が面接採用 することで足りる問題であり、ヘルパー資格は不要である。百人いれば百様の障害のあり 方については、本人しか教育できないそして実践の中でしか理解できない技術がある。 ・資格より相性といえよう。 ・映画なら任せて、安くてセンスのいい洋服探しなら任せて、などなど得意分野を生かし たガイド、あるいは調子のいいときは仲間の支援をしたい、調子の悪いときは支援を受け たい、など利用者と支援者が行き先やその時々で、入れ替わることが可能なためにも、資 格 は要らない、とも言える。