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酸素欠乏症・硫化水素中毒による労働災害発生状況(平成24年)について
基安労発0530第3号
平成25年5月30日
都道府県労働局労働基準部健康主務課長 殿
厚生労働省労働基準局
安全衛生部労働衛生課長
(契 印 省 略)
平成24年に発生した酸素欠乏症等の労働災害発生状況について
酸素欠乏症等防止規則(昭和47年労働省令第42号)に定める酸素欠乏危険作業において発生した酸素欠乏症又は硫化水素中毒(以下「酸素欠乏症等」という。)について、平成24年に発生した休業4日以上の労働災害発生状況を別紙1に、また、酸素欠乏症等による労働災害の事例を別紙2に、それぞれ取りまとめたので、関係事業者等に対する指導等の参考とされたい。
なお、酸素欠乏症等防止規則における酸素欠乏危険作業とは、労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)別表第6に掲げる酸素欠乏危険場所における作業をいう。
酸素欠乏症等の労働災害発生状況
別紙1
1 酸素欠乏症等の災害発生状況(平成元年〜平成24年)
- (1)酸素欠乏症
平成24年の酸素欠乏症による労働災害は、6件(前年比4件増)であり、被災者は7人(前年比5人増)、うち死亡者は5人(前年比3人増)であった。 - (2)硫化水素中毒
平成24年の硫化水素中毒による労働災害は、3件(前年比1件増)であり、被災者は4人(前年比1人増)、うち死亡者は2人(前年比1人増)であった。
| 年 | 元 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 酸素 欠乏症 |
発生件数 | 14 | 16 | 20 | 13 | 13 | 16 | 14 | 13 | 15 | 17 | 7 | 17 | 12 | 7 | 5 |
| 被災者数 | 26 | 23 | 30 | 20 | 17 | 22 | 23 | 22 | 25 | 28 | 9 | 21 | 15 | 10 | 5 | |
| 死亡者数 | 9 | 10 | 16 | 12 | 8 | 8 | 14 | 10 | 8 | 9 | 3 | 10 | 7 | 7 | 3 | |
| 年 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 酸素 欠乏症 |
発生件数 | 10 | 8 | 11 | 9 | 6 | 3 | 2 | 2 | 6 |
| 被災者数 | 11 | 9 | 12 | 11 | 8 | 6 | 3 | 2 | 7 | |
| 死亡者数 | 2 | 4 | 9 | 5 | 5 | 4 | 3 | 2 | 5 | |
備考:被災者数は死亡者数を含む。
| 年 | 元 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 硫化水素 中毒 |
発生件数 | 4 | 5 | 2 | 6 | 3 | 6 | 4 | 8 | 3 | 5 | 6 | 3 | 5 | 7 | 2 |
| 被災者数 | 6 | 10 | 2 | 11 | 8 | 12 | 8 | 13 | 5 | 7 | 13 | 7 | 7 | 18 | 2 | |
| 死亡者数 | 2 | 1 | 1 | 2 | 7 | 2 | 1 | 4 | 0 | 2 | 6 | 6 | 1 | 15 | 0 | |
| 年 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 硫化水素 中毒 |
発生件数 | 2 | 2 | 3 | 1 | 3 | 1 | 1 | 2 | 3 |
| 被災者数 | 4 | 3 | 3 | 1 | 3 | 3 | 1 | 3 | 4 | |
| 死亡者数 | 3 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 2 | |
備考:被災者数は死亡者数を含む。
図1 酸素欠乏症の労働災害発生状況(平成元年〜24年)(縦軸:人・件、横軸:年)

図2 硫化水素中毒の労働災害発生状況(平成元年〜24年)(縦軸:人・件、横軸:年)

2 酸素欠乏症等の業種別発生状況(平成5年〜24年)
- (1)酸素欠乏症
過去20年間の業種別発生状況をみると、製造業が最も多く、次いで建設業であり、この2業種で全体の約73%を占めている。 - (2)硫化水素中毒
過去20年間の業種別発生状況をみると、清掃業、製造業、建設業の順であり、この3業種で全体の約90%を占めている。また、上位2業種でも全体の72%を占めている。
| 業種 | 製造業 | 建設業 | 運輸 交通業 |
貨物 取扱業 |
農林 水産業 |
商業・ 金融業 |
接客 娯楽業 |
清掃業 | その他 の事業 |
計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 酸素欠乏症 (件) |
82 | 58 | 9 | 6 | 4 | 7 | 0 | 11 | 16 | 193 |
| 硫化水素中毒 (件) |
24 | 11 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 28 | 3 | 70 |
| 計 | 106 | 69 | 9 | 6 | 7 | 7 | 1 | 39 | 19 | 263 |
図3 業種別発生状況(平成5年〜24年)(縦軸:件、横軸:業種)

3 酸素欠乏症等の月別発生状況(平成5年〜24年)
- (1)酸素欠乏症
過去20年間の月別発生状況をみると、発生件数が多い月は、10月の27件、7月の23件並びに6月及び9月の21件である。 - (2)硫化水素中毒
過去20年間の月別発生状況をみると、発生件数が多い月は、7月の14件、6月の12件、8月及び9月の8件である。
| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 酸素欠乏症 (件) |
11 | 16 | 8 | 14 | 12 | 21 | 23 | 14 | 21 | 27 | 14 | 12 | 193 |
| 硫化水素中毒 (件) |
3 | 1 | 7 | 3 | 5 | 12 | 14 | 8 | 8 | 6 | 2 | 1 | 70 |
| 計 | 14 | 17 | 15 | 17 | 17 | 33 | 37 | 22 | 29 | 33 | 16 | 13 | 263 |
図4 月別発生状況(平成5年〜24年)(縦軸:件、横軸:月)

別紙2
| 番号 | 業種 | 発生月 | 被災者数 | 発生状況 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 死亡 | 休業 | ||||
| 1 | 清掃業 | 6月 | 1 | 0 | 顧客先の汚水槽の汚泥をバキューム車で搬出作業を行った後、自社駐車場に戻りバキューム車のタンク内洗浄を行っていた。被災者がタンク内に入ったところ酸素欠乏症により死亡したもの。 |
| 2 | 運輸交通業 | 7月 | 1 | 0 | 路上に停車中の冷蔵冷凍車の荷台内で、被災者が倒れているところを発見された。荷台には、アイスクリームや魚介類が積みこまれており、ドライアイスで保温されていた。 |
| 3 | 食料品製造業 | 8月 | 1 | 0 | 農産保存食料品製造業において、タンクの掃除を行うために、タンクの中へ入ったところ、酸素欠乏により死亡した。前処理でタンク内の置換をしていなかったため、好気性微生物の呼吸により酸素欠乏となっていたもの。 |
| 4 | 建築工事業 | 8月 | 1 | 0 | 建設現場にて、地下ピット内に溜まった水を排水ポンプで水抜きしようとしたところ、2カ月以上ピット口を閉じたま密閉状態のために酸素欠乏状態であったので、内部に入ったところ酸素欠乏により死亡となったもの。 |
| 5 | 化学工業製品製造業 | 10月 | 0 | 2 | 有機化学製品製造業において、プラントの定期修理を行ったときに、別ラインで流れていた窒素が流入していた。被災者がドラム内に入ったところ酸素欠乏症となったもの。また救助により二次災害が発生した。 |
| 6 | 製鉄業 | 12月 | 1 | 0 | 原料投入工程の窒素が供給される設備内で、ダンパーが動作不良を起こしたための点検整備において、設備の点検口に上半身を入れた状態で倒れているところを発見された。 |
備考:「休業」は、休業4日以上のものである。
酸素欠乏危険場所における酸素欠乏危険作業で発生したものである。
| 番号 | 業種 | 発生月 | 被災者数 | 発生状況 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 死亡 | 休業 | ||||
| 1 | 清掃業 | 3月 | 1 | 1 | 工業用汚水管の洗浄及び調査を行う業務において、マンホールの止水栓を開放する作業を行おうとしたところ、栓が詰まっている状態であったので、マンホールに侵入し、栓の詰まりを解消したところ、溜まっていた汚水が流れ込み、発生していた硫化水素により被災したもの。また、救助により二次災害が発生した。 |
| 2 | 機械修理業 | 6月 | 1 | 0 | 汚水タンクに設置された排水ポンプの修理作業を行っていた修理現場において、作業終了後、被災者が排水ポンプの繋がっているタンク内に侵入したところ、硫化水素が発生していたため意識を失い、搬送先の病院で死亡が確認されたもの。 |
| 3 | 食料品製造業 | 6月 | 0 | 1 | 魚粉を製造する水産加工業において、プラントから魚滓の血汁が漏れているのを発見、その原因が配管詰まりと判断した被災者が原因除去のためタンク内部に入ったところ、硫化水素中毒になったもの。 |
備考:「休業」は、休業4日以上のものである。
酸素欠乏危険場所における酸素欠乏危険作業で発生したものである。
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