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鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査の実施等について

鳥インフルエンザ

鳥インフルエンザに関する情報(関連情報)

写

健感発第1122001号

平成18年11月22日


平成20年5月12日 一部改正







都道府県
政 令 市
特 別 区






衛生主管部(局)長 殿

厚生労働省健康局結核感染症課長

鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査の実施等について

鳥インフルエンザ(H5N1)の発生の予防及びまん延の防止のために都道府県、保健所を設置する市及び特別区(以下「都道府県等」という。)において実施すべき措置については、平成18年6月に新型インフルエンザ専門家会議において「インフルエンザ(H5N1)に関するガイドライン−フェーズ3−」(別添)が取りまとめられ、この中で、鳥インフルエンザ(H5N1)の患者等に対する調査についてもまとめられているところである。

今般、これを踏まえて、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号。以下「法」という。)第15条の規定に基づく鳥インフルエンザ(H5N1)に係る感染症の発生の状況、動向及び原因の調査(以下「積極的疫学調査」という。)の実施等について下記のとおり定めたので、実施に遺憾のなきを期するとともに、関係機関へ周知されたい。

なお、下記の第3については地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の9に基づく処理基準とし、第1、第2、第4及び第5については同法第245条の4に基づく技術的助言とする。

第1 目的

都道府県知事、保健所を設置する市の市長及び特別区長(以下「都道府県知事等」という。)が行う鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査の目的は、「感染症の発生を予防し、又は感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにする」こと(法第15条第1項)として、具体的には次に掲げる事項の達成を目的とするものであること。

(1)  鳥インフルエンザ(H5N1)発生地域における当該インフルエンザウイルスの人への感染の早期発見と必要な公衆衛生対策の迅速な実施による感染拡大防止
(2)  鳥インフルエンザ(H5N1)に感染した原因、感染経路又は感染した地域の特定
(3)  鳥インフルエンザ(H5N1)の人に感染させるおそれの程度の評価
(4)  収集した鳥インフルエンザ(H5N1)に関する情報の提供

第2 実施体制等

1 実施体制

都道府県等における鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査の実施体制は、次に定めるところによるものとすること。

(1)  都道府県知事等は、各都道府県等の衛生部局において他の日常業務等を通じて基本的な疫学調査手法に関する知識を相当程度有している者の中から、積極的疫学調査に従事する都道府県等の職員(以下「疫学調査員」という。)を選任すること。
(2)  都道府県知事等は、疫学調査員に対して、感染防御のための十分な研修、訓練等を実施すること。また、疫学調査員について疫学調査の従事に係る精神的なケアのための体制を構築するよう努めること。
(3)  疫学調査員は、積極的疫学調査の実施に当たっては、マスク、手袋の着用等の十分な感染防御手段を講じること。
(4)  都道府県知事等は、積極的疫学調査への従事後における疫学調査員の健康状態の確認をするとともに、鳥インフルエンザ(H5N1)に感染したおそれのある疫学調査員に対して、まん延防止のための必要な対応を行うこと。

2 平時からの準備

都道府県等においては、鳥インフルエンザ(H5N1)に係る積極的疫学調査の実施に関し、次に定めるところにより平時からの準備を進めること。

(1)  疫学調査員として選任される者をあらかじめ決定しておくこと。決定に当たっては、人数・構成について積極的疫学調査の円滑な実施に支障のないことを旨とすること。
(2)  (1)に規定する者に対して、感染防御のための十分な研修、訓練等を実施すること。
(3)  疫学調査員の二次感染を防止するために必要な物品を確保すること。
(4)  鳥インフルエンザ(H5N1)の発生の予防及びまん延の防止に係る関係部局、関係機関の間で積極的疫学調査の開始、進行状況等についての情報を共有するための体制をあらかじめ構築するとともに、平時からの情報交換を密に行うよう努めること。
(5)  鳥インフルエンザ(H5N1)の迅速な検査体制を確保するため、地方衛生研究所その他の関係機関との連携方法を明らかにしておくこと。

第3 積極的疫学調査の実施

1 用語の定義

第3において、次の(1)及び(2)に掲げる用語は、当該(1)及び(2)に定める意味とする。

(1) 要観察例

38℃以上の発熱及び急性呼吸器症状があり、かつ、次のア又はイのいずれかに該当する者

 10日以内にインフルエンザウイルス(H5N1)に感染している若しくはその疑いがある鳥(鶏、あひる、七面鳥、うずら等)、又は死亡鳥との接触歴(直接接触したこと又は2メートル以内に接近したことをいう。以下同じ。)を有する者
 10日以内に患者(疑い例を含む。)との接触歴を有する者

(2) 患者(疑似症患者を含む。)

「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第12条第1項及び第14条第2項に基づく届出の基準等について」(平成18年3月8日健感発第0308001号)別紙第7の1(3)ア及びイに規定する者

2 要観察例に係る積極的疫学調査

要観察例に係る積極的疫学調査は、次に定めるところにより、実施するものとすること。

(1)  保健所において、医師等から要観察例に関する情報が得られた場合には、当該医師等に対して当該要観察例に関する次に掲げる事項について聴取するとともに、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則(平成10年厚生省令第99号。以下「施行規則」という。)第8条第2項の規定に基づき、採取した検体の提出を求めること。
 年齢及び性別
 初診年月日
 当該医師の住所(病院又は診療所で診療に従事している医師にあっては、当該病院又は診療所の名称及び所在地)及び氏名
 第3の1の(1)に規定する要観察例の定義に合致しているかどうか
 なお、上記の血清亜型H5遺伝子が検出された旨の報告に当たっては、施行規則第9条第2項の規定に基づき、当該検体を厚生労働大臣(国立感染症研究所)に送付すること。
(2)  (1)により提出を受けた検体についてのPCR法による血清亜型H5遺伝子の検査の結果、血清亜型H5遺伝子が検出された場合には、都道府県知事等はその旨を法第15条第5項により厚生労働大臣(厚生労働省健康局結核感染症課)に報告するとともに、3による患者(疑似症患者等を含む。)に係る積極的疫学調査を開始すること。
(3)  (1)で得られた情報及び(2)で得られた鳥インフルエンザ(H5N1)血清亜型H5遺伝子の検査結果(遺伝子検出又は未検出)について、それぞれ「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の施行に伴う感染症発生動向調査事業の実施について」(平成11年3月19日健医発第458号)に基づき、感染症発生動向調査事業実施要綱第5の4の疑い症例調査支援システムに必要事項を入力すること。
(4)  (1)により提出を受けた検体についてのPCR法による血清亜型H5遺伝子の検査の結果、血清亜型H5遺伝子が検出された場合には、当該保健所は、(1)の要観察例を診察した医師に対して、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行うよう知らせること。

3 患者(疑似症患者を含む。)に係る積極的疫学調査

患者(疑似症患者を含む。)に係る積極的疫学調査は、次に定めるところにより、実施するものとすること。

(1) 次に掲げる場合には、都道府県知事等は、患者(疑似症患者を含む。)に係る積極的疫学調査を開始すること。

 指定政令第2条において準用する法第12条第1項の規定による医師の届出があった場合
 2(1)により取得した医師による要観察例の診察結果及び2(2)により提出を受けた検体の検査結果から、当該要観察例が患者(疑似症患者を含む。)であることが確認できた場合
(2)  都道府県知事等は、患者(疑似症患者を含む。)に係る積極的疫学調査として、次に定めるところにより、鳥インフルエンザ(H5N1)患者(疑似症患者を含む。)及びその接触者に対して質問又は調査を実施すること。

ア 患者(疑似症患者を含む。)に対する質問又は調査

患者(疑似症患者を含む。)に対する質問又は調査は、次に掲げる事項について実施すること。

[1]  氏名、年齢、性別、職業、住所、保護者の氏名及び住所その他の患者(疑似症患者を含む。)を特定する情報
[2]  当該患者(疑似症患者を含む。)の症状、現病歴、治療方法、治療経過及び検査結果
[3]  初診年月日、病原体に感染したと推定される年月日又は発病したと推定される年月日
[4]  病原体に感染した原因、感染経路、病原体に感染した地域又はこれらとして推定されるもの
[5]  医師の住所(病院又は診療所で診療に従事している医師にあっては、当該病院又は診療所の名称及び所在地)及び氏名

併せて、都道府県知事等は、患者(疑似症患者を含む。)の行動及びその間の接触者についての質問又は調査を実施すること。質問及び調査は、患者(疑似症患者を含む。)に対して行うことを基本とするが、患者と明確な接触歴がある接触者に対しても、必要と認められる場合には、イにより接触者に対する質問又は調査を実施すること。

イ 接触者に対する質問又は調査

接触者に対する質問又は調査は、患者(疑似症患者を含む。)が発病したと推定される日の1日前から患者(疑似症患者を含む。)と確定するまでの間に接触した者のうち、都道府県知事等において把握可能な次の範囲に該当する者に対して、可能な限り速やかに実施すること。

(i) 世帯内接触者

患者(疑似症患者を含む。)と同一住所に居住する者

(ii) 医療関係者等

患者(疑似症患者を含む。)の診察、処置、搬送等にマスク、手袋の着用等の感染防御策なしに直接係わった医療関係者や搬送担当者

(iii) 汚染物質の接触者

患者(疑似症患者を含む。)の体液(血液、唾液、喀痰、尿、便等)に、感染防御策なしで接触のあった者。具体的にはマスク、手袋の着用等の感染防御策なしで患者検体を取り扱った検査従事者、マスク、手袋の着用等の感染防護策なしで患者の使用したトイレ、洗面所、寝具等の清掃を行った者等

(iV) 直接対面接触者

手で触れること、会話することが可能な2メートル以内の距離で、患者(疑似症患者を含む。)と対面で会話等の接触のあった者

また、接触者に対する質問又は調査は、次に掲げる事項についての質問又は調査を行うとともに、患者(疑似症患者を含む。)と最後に接触した日から10日が経過する日までの間、38℃以上の発熱及び急性呼吸器症状の出現の有無について確認すること。

[1]  接触者の氏名、年齢、性別、住所、連絡先その他の接触者を特定する情報
[2]  患者(疑似症患者を含む。)との接触状況及び健康状態

4 他の都道府県等、国等との適切な情報共有

都道府県知事等は、第3による積極的疫学調査に伴い得られる情報の重要性にかんがみ、調査の過程においても、鳥インフルエンザ(H5N1)の発生の状況、動向を含む調査結果について他の都道府県知事等との間で共有するとともに、法第15条第5項の規定に基づき、厚生労働大臣に対して報告を行うこと。特に、鳥インフルエンザ(H5N1)の人から人への感染の拡大が懸念される場合には、情報の確定を待たずに、直ちに厚生労働大臣等との連携を図ること。

また、患者(疑似症患者を含む。)が都道府県等の区域を越えて発生し、又は発生するおそれがある場合には、厚生労働大臣は、法第63条の2の規定に基づき、第3による積極的疫学調査の実施について必要な指示を行うこと。

第4 接触者等に対する情報提供等

都道府県知事等は、接触者、鳥インフルエンザ(H5N1)の感染が疑われる者等に対して、鳥インフルエンザ(H5N1)の発生の状況、動向及び原因に関する適切な情報発信を行うとともに、マスクの着用、最寄りの保健所等への相談、医療機関での受診等についての必要な情報提供を行うこと。

第5 その他

都道府県知事等は、第3による積極的疫学調査の実施に当たり、別添の「接触者調査票」(添付1)、「接触者に係る体温記録用紙」(添付2)、「患者調査票」(添付3)及び「行動調査票」(添付4)を活用することが可能であること。

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